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by 卓 坂牛
12月1日
昨日は2年生後期の前半課題住宅の講評会。東京から若松均氏をゲストでお呼びした。若松には講評会前に住宅のレクチャーを1時間ほどしてもらった。その後講評。出てくるものがどれもこれも似たようなもので今ひとつ秀でたものがない。いささか腹立たしかった。講評後、若松氏に一作品を選び若松賞を与えて欲しいと頼んだが、彼も今ひとつぱっとしないと言っていた。しかし一夜明けて昨日の作品を反芻してみると結構よく考えられているものがあったなあと少し気を取り直した。図面が稚拙で模型が模型になっていないということが苛立ちの原因である。彼等の進歩は4年や修士の卒業制作にどれくらい参画するかにかかっている。設計に進みたい人はとにかく手伝いに勢力を注いで欲しいものだ。
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by 卓 坂牛
11月30日
日建設計の中分氏山崎氏と昼食を共にする。久しぶりに会った。懐かしい。最近のお仕事を聞いた。中東によく行くとのこと。そこで会う外国の事務所はsomだそうだ。やはりsomと日建は世界中で競合しているのだろうか?ディビッド・チャイルズのような腕力のありそうな奴がいれば日建とも張り合うであろう。その後日本橋のショールーム、東京駅の丸善で数冊本を購入し大学に送る。事務所に戻り、打ち合わせ、夕刻のバスに飛び乗り長野へ。
車中北杜夫の『どくとるマンボウ青春記』を読む。普通こう言う本は青春の門などと共に中学、高校時代に読むものだろうが、私は読んだことが無かった。では何故今頃読んでいるかといえば、私が信州大学に赴任した時に親友の小西がこれ読んだか?読んでないなら貸すと言って置いていったからである。北杜夫は信大の前身である旧制松本高校出身であり、この本はその寮生活が記されている。小西はこれを読んで信大に行こうと考えたらしい(行かなかったが)。
確かに古きよき旧制高校の香りと信州の清清しさが伝わる。