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Sep 2007

習慣の違い

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by 卓 坂牛

中国でリーテム中国工場を作る。そのためには先ず申請関係を担当する中国の設計事務所と協力しなければならない。もちろん構造の基準も違えば設備の使用可能な機器も異なるから、実施設計もその事務所にお願いする。とは言っても基本設計書を渡せばそれが実施図面になるかといえばそうではない。法的基準が違うのだから構造は楽にできる。意匠的にも使える材料が違うから思い通りには行かない。そこで実施設計は共同でやることにした。ofdaから中島君が隔週で中国に1週間ずつ滞在して中国の設計者と共同で図面を作っていくことにした。またこうした図面の作成からその後の工事の全体的なマネージメントをする会社を雇うことにした。中国には所謂ゼネコンがないので各工事を統括する責任者がいない。そこでこうしたプロマネ会社が存在し、そこが一括して全体の金と時間と品質の管理をすることになっている。とは言うもののこうした会社がどこまで責任をもってどのような方法でこれらの項目を管理していくのかが未だ不明なのである。今日はこの不明な点を明らかにする会議であった。会議の結果1つ明らかになったのは、少なくとも我々が相手にしているチームは施工図を描かないという点である。こうした習慣の違いに対してドラフトマンを雇って図面を描かす事を考えることも可能である。しかし施工図をもとに施工をする習慣が無い人間を相手にして、コストをかけて描いたものがそれだけの効果を生むのかという疑問が生じる。相手の習慣の中で最も効果的な方法を考える方が上手くいくのかもしれない?そのあたりは少し情報を仕入れなければならないし、悩むところである。

中国景気

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by 卓 坂牛

昼の飛行機で上海に。空港にはリーテム中国の総経理の劉さんが迎えてきており上海を通らずに大倉へ。地元の政府関係者たちと夕食。毎度のことだが、この夕食が気が重い。乾杯の嵐。ごまかして飲まないでいるとすぐ見つかる。中国も田舎に来るとまだこの風習が根強い。これを無視するとコミュニケーションがとれずまた気まずくなる。仕方なく少し付き合うのだが、あっちからこっちから乾杯を求められる。フー。中国はますます景気がよいらしく、かつインフレ。物価はのきなみ三割近く上がっているらしい。食品もひどく値上がりしているらしく豚肉の高騰を抑えるために専門の政府の組織が立ち上げられたなど言う話を聞く。上海からは新たにモノレールが郊外に向かって建設中である。どこまで続く中国の景気。

荒木町で久しぶりに食事

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by 卓 坂牛

台風一過で猛暑。朝現場に行く前に事務所で昨日のアイデアを模型にする。誰もいない事務所で一人作業するのは気持ちいい。たまに模型を作ると勘が鈍っているのか間違える。縦方向の縮尺が半分になっていた。とりあえず終りにして現場。3階で打ち合わせ。一時間ほど打ち合わせしていたらシャツがびしょびしょになった。スタッフを現場に残し事務所に戻る。長岡コンペのパースのモデリングとアングルのコンファームをして欲しいとのメールが届く。今回パースは北京のパース屋さんに初めて外注してみた。まだモデリングなので最終仕上がりがどうなるのか分からないが、今回上手く行けば今後も使ってみたい。その後富山のコンペ打ち合わせ。6時ごろ終了して事務所の鈴木さんと夕食。荒木町の棘屋という店に行く。ある人がこの店は荒木町で一番魚が美味しいと言っていた。その評判に違わず刺身といい、土瓶蒸しといい。素材が新鮮で美味しかった。

ホワイトキューブを否定しないこと

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by 卓 坂牛

コンペのチェック。研究室員みんなご苦労さん。でもまだこれから。いつもそうだが、このあたりまで来るともっとこうしたかったとかこうすればよかったと言うことがいろいろ出てくる。しかしそんな時期でもないからとにかくできることをするしかない。フー。台風が過ぎてほっとするけれど台風は一回きりではないのだから気も休まらない。帰りの電車で暮沢の本を読みながら面白い記事に出会う。青森美術館がホワイトキューブを否定しながら実は否定していたわけではないという話である。それを指摘したのは実は椹木が最初で椹木はフリードを引用しながらそのことを語っていたそうである。フリードの論考は僕も読んだことがあるが、暮沢の引用からだけではフリードと青木淳の意図がどう重なるかはわからなかった。しかしともかく青木がホワイトキューブを否定すると見せかけてそうしなかった。(あるいはそう見えなかった)ということ。つまりモダニズムの残滓と新たな思考を重層させたことが面白い。そこを読んだ瞬間に思わず富山のコンペの案が浮かび車内でずっとスケッチをしていた。明日朝早く起きて現場に行く前に模型を作ろう。

台風上陸

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by 卓 坂牛

台風の接近で大荒れの天気。岩岡さんから上松先生との鼎談のテープおこしが届く。まあただおこしたおいう状態で読んでも意味が通らない。もちろん自分の所もかなりひどい。普通おこしたものはもう少し筋を通すものだろうが、学生がやっているのでは多くは望めない。来週末のレクチャーのパワポを作る。タイトルは「建築の規則」だが、内容が多すぎる。博士論文の内容だけではつまらないので、建築の規則2を作り始めた。とりあえず作っていたら60枚になってしまった。これでは90分では話せない。困った。コンペのスケッチをする。今事務所には信大の小沢君がオープンデスクで来ている。黙々と仕事をするのが彼の特徴。リーテムとコンペの両方をやってもらっている。明日は大学なので模型のスケッチを4案ほどおいて帰宅。台風はそろそろ上陸。

不思議な駅舎のコンペ

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by 卓 坂牛

富山の駅前景観コンペに取り掛かった。これはなかなか難しい。駅舎の景観と言いながら駅前のビルに阻まれて駅舎の3分の1しか見えない。3分の1の見える部分の景観を考えるとは何を考えると言うこなのだろうか?周辺ビルという額縁に切り取られた風景を考えるということなのだが。新幹線の駅舎でそんなプアーな状況ってあるのだろうか???
台風接近。雨がひどくなってきた。雨の音を聞くと気分が悪くなる。早く過ぎ去って欲しいものである。

久しぶりに雨

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by 卓 坂牛

夕刻会議、間を縫ってコンペ。そしていろいろ大学の雑用。夕刻友人から℡。転職二日目だとか。近いうちに食事をしようと約束。最終で東京へ。久しぶりに大雨の中を新幹線は疾走する。車中暮沢剛巳の『美術館の政治学』を読み始める。

トホホ

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by 卓 坂牛

今日の長野は暑い。突如暑くなったらしく東京より暑い。この時間になっても涼しくない。昨晩は時差ぼけ直らず1時間ほどしか寝ていないのに会議と会議の合間を縫ってコンペ作業。うーコンペで頭が一杯のところに遥か先の講演の題目と内容を早急に送って欲しいとのメールが届く。来週末の講演の内容さえ考えていないと言うのに。トホホ。

まだjet lag

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by 卓 坂牛

9月2日
まだ時差をうまく解消できずにいる。たまに海外に行くとこういうことになる。レポートの残りを読む。リーテム東京工場についての批評なのでどれも興味深い。建築を額縁として考えるという僕のコンセプトを汲んで、絵画の額縁と比較しながら論じたレポートが興味深かった。コンペの図面などが送られてくる。不在中の未決の部分を決定していかなければならないのだが、どこまで挽回できるだろうか?胃が痛い。出版に関する著作権交渉の状況を整理。まだ10件以上返答の得られていないものがある。使用しないか、別のものに交換するか、そろそろ決めて今月中にはまとめたいところである。

jet lag

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by 卓 坂牛

時差ぼけ頭で半日打ち合わせは少々応える。T邸不在中の報告を受ける。工程はやや遅れ気味。リーテムはエレヴェーションの新しい考え方の発展が上手くいくか?その後新しいコンペの打ち合わせ。駅の景観デザインだが、範囲が曖昧なので多くの判断が提出者に委ねられている。書類の読み込みだけで数時間。提出物はA2、2枚だけなのだが。夕方人に会い、帰宅後郵送された月末締め切りにしていたレポートの封を切る。なかなか分析の深いものから字数を稼いで終りのものまで様々。半分読んだら時差ぼけの頭がくらくらしてきたので終了。風呂に入って寝よう。