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Jul 2008

今日も激暑

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by 卓 坂牛

八潮市ワークショップ2日目。予報通り今日も激暑。小川、槻橋、寺内の三先生と私は自転車をこぎながら綾瀬川、葛西用水を見て周る。たまに現われる不思議な建築に槻橋氏が的確なコメントを飛ばす。さすが編集者。このあたりの川は流れが悪く、生活排水が流れ込んでいるので臭い。これらの川を繋ぐ用水路にたまに出くわすがこれらも臭い、汚い。昨日の市民の声にもあったが、用水路の生き残りは必ずしも賞賛できるものではないようである。綾瀬川を西に越えたところで用途地域が工業に変わる。大型の製紙工場があった。酸っぱい臭いが鼻をつく。少し戻り八潮市歴史資料館に立ち寄る。なかなか立派である。このあたりには縄文時代からの居住の歴史があったとのこと。新興住宅地かもしれないが歴史は古い。外部には明治初期の庄屋が曳き屋されて残っている。昼食後2時頃寿楽荘に戻る。次回ワークショップのスケジュールを学生に指示し、解散。明日が休みなので今日は長野に行かなくとも良い。東京に戻り事務所へ行き九州プロジェクトのスケッチ。なんとなく配置のアイデアがひとつ浮かぶ。明日午前中に模型を作ろう。帰宅、夕食後、山本まさき/古田雄介『ウィキペディアで何が起こっているのか-変わり始めるソーシャルメディア信仰』九天社2008を読む。匿名で書き込むことができるウィキペディアにおいてもipアドレスが残るので、ウイキィスキャナーを使うと書き込んだ人間の概要をつかめるらしい。外国版ウィキペディアでは実名でないと書き込めないとか。ネットの匿名性も揺れ動く時代か?

八潮ワークショップ

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by 卓 坂牛

梅雨明けの激暑の中、昨日の疲れを体にためて、八潮市の第二回のワークショップに出かける。短パンに麦わら帽という出で立ち。皆そんな姿で来るとと思いきや、キチンとした格好じゃないか!小川君に「市長も来ますよ」と脅かされたが、こちらは体が一番。ところが、午前中の自転車視察をするつもりが、先生達は別室で会議。そして昼をとってから市民を交えた各大学の発表会。この会場がまた以上に冷房が効いて寒いのなんの。なんだか今日は裏目である。各大学の発表の後は市民が去年一年かけて都市計画のコンサルとともにまとめた自分の町の評価分析をプレゼンした。昨日安さんが学生に何度と無く言っていた、建築と都市計画の違いを感じるものだった。都市計画は規制的、論理的、マクロ的。建築は創造的、感性的、ミクロ的。と言っていた。日建では双方を一社の中でまとめるのだが、その間には埋めがたい溝があるものである。どこかの時点でどちらかが折れて妥協するものである。その場合どちらが折れるかというと、だいたいは建築なのである。何故か?都市計画のほうが論理的だからである。今回も都市計画の論理と建築の論理が正面からぶつかったら都市計画の論理に軍配が上がるだろう。夜は学生を交え夕食。学生はそのままそこに泊まり先生達は帰宅。明日も激暑だろうか?

建築学科設立記念講演会

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by 卓 坂牛

午前中のアサマに乗る。ひどい暑さ。大宮の少し手前でひどい雨。長野も一雨あったのだろうか地面が濡れている。そのせいかひどく蒸し暑い。今日は午後3時半から建築学科設立記念講演会。日建設計の安(副社長)さんに来ていただき都市づくりの話をしてもらうことになっている。2時頃会場を確認に行ったら机を全部倉庫に入れて椅子だけが170並んでいた。ちょっとした行き違い。指示ミスだった。これでは学生がメモをとれない。机をだして会場を並べ替える。
3時頃日建から安さんはじめスタッフ到着。会場は2年生、3年生で埋まり。満員。学外からも建築家の方が数名いらしていた。話は明治から始まる東京の都市計画史、日建の街づくりの事例、そして地方都市のこれからの生き方へと続く。なかなか聞き応えがある。役所的な都市計画については学生も知っているのだろうが、民間の都市づくりの実体というはなかなか理解できるものではない。学生全員に感想を書かせたのだが、都市づくりへの興味の高まりが感じられる。安さんに来ていただいたかいがあった。夕食をご一緒して最終で東京へ帰る。東京は一段と暑い、四谷からの道が長かった。

模型

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by 卓 坂牛

朝一のアサマに乗る。昨夜の疲れがたまり車内は熟睡。事務所にk-projectの質疑が届く。仕様の書き忘れが多い。追加の図面は未だ出来ておらず明日発送になりそうである。日建から明日の講演会のパワポがメールされてくる。なんと150ページ。90分の予定だから1分2枚くらい?とんでもない速さになる。九州プロジェクトの模型がいくつか出来ている。L字案を大学から送ったつもりが着いていなかったようで、自ら模型を作る。傾斜敷地から作るのでやたらとスチレンボードが消費される。もったいない。夕刻の打合せまでに模型が5個並ぶ。そのうち配置の可能性から3案を削除。2案を洗練させ1案を加え更に進めることとする。

講評会

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by 卓 坂牛

7月16日
午前中、週末の八潮市での発表の内容を聞く。画像が今ひとつインパクトないのだが、、、お昼頃、額に汗を浮かべて金箱さん到着。今日の長野は一段と暑い。2年生から院生まで80人くらいは集まっただろうか講評会前に金箱さんのショートレクチャ。「構造設計の発想」をお話いただく。改めて金箱さんの設計思想を聞いた。いままでのお付き合いの中で感じてきたことが言語化された感じである。v事例の中には僕の作品も二つ入っていた。ありがたい配慮。
講評会は15人3時間の発表と講評。最後に、常勤、非常勤、ゲスト計7名での投票を行なった。最優秀一つと優秀二つを選ぶもの。その結果ある一名に6名が最優秀の票を入れ。ある一名に全員が優秀の票を入れた。すごい偏りである。7名もいて建築の考え方も違えば普通はばらけるものなのだがそうならない。これはどういうことだろうか?多分、基本的な部分でレベル差が明確にあるということなのだと思う。しかしこのレベル差は個人の力量もさることながら、テーマ設定によるところも大きい。最初の興味が上手くはまった人は得をしたという側面もあるだろう。
夜は講評会の懇親会としては珍しく構造系の学生教員も大集合。40名近くで金箱氏を囲む。

シンプル

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by 卓 坂牛

午前中修論ゼミ。翳、山、装飾、メディア。徐々に前進しているかな?後退しないように。夏休みが勝負。お昼に市役所の方と打合せ。市のデザイン専門部会の仕事を引き受ける。最近役所の方との打合せは全部お昼休み。そのせいで、昼食をとり損ねることしきり。午後少し時間が空いたので、メールで返信をもらえていないような相手に電話しまくり。すっきり。空いた時間に『ファッションの歴史(下)』を読む。分からない服飾専門用語連発。画像がないとさっぱり分からない。ネットで絵を見るとよく理解できる。夕刻製図第五の講評会会場作りを確認しに行く。選択製図で17人の発表の予定が2人脱落で15人となった。明日のゲストクリティークは金箱さん。それから非常勤講師が3名。常勤3名。なんと15人の発表に講評者が7名。どういう講評になるのか楽しみである。夕食後スケッチ。昨日没にした案をもう少し考え直す。最近工期がない工費がないと言う木造設計の連続である。そのせいか先ず構造を先に考えるようになった。歩留まりがよく施工者が間違わず簡単。であるためには構造をシンプルにせざるを得ない。こんな風に設計をする態度は日建時代を通じても殆ど無かったことである。弱気?いやいや、単純だけど奥深いということを考えている。できあがったスケッチをpdfで事務所に送る。さあ帰ろう。

パノフスキー

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by 卓 坂牛

講義、会議、ゼミ、今日はパノフスキーの『象徴形式としての遠近法』を読む。パノフスキーはジェンクスの先生だった人。uclaでジェンクスは再三パノフスキーを引き合いに出し、イコノロジーとイコノグラフィーの差を説明していた。正直言ってその当時その差を正確に理解できなかったのだが。
輪読の後、前期ゼミ最後の即日設計。大学院を受けたいという理科大のT君も参加。2時間で800㎡の美術館の設計をしてもらったが、前回の住宅に比べるとかなり描けている。時間配分が分かったのかな?学生の設計中こちらもスケッチ。1案出来て、事務所にファックスしようかと思ったが、冷静に考えると欠点がかなりありそうなので没。夕飯抜きでやっていたので空腹である。時刻は10時半。先ほどの製図を採点して帰ろう。

メディア

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by 卓 坂牛

昼から事務所でA0翻訳読み合わせ。今日でやっとethical fallacyの章が終わった。終わったのはいいが次は自分の章conclusionの読み合わせである。訳を作らなければ。この夏休みがいい機会ではあるのだが。時間が取れるだろうか?
今日も外は暑い。クーラーは全開。少し早く終り、またプロジェクトのスケッチをしていたのだがまとまらない。しかたなく帰宅。夕食後昨日読みかけの『ネット君臨』を読み終え、デビッド・ワインバーガー著柏野零訳『インターネットはいかに知の秩序を変えるか?』エナジクス2008を読み始めた。最近メディアとしてのネットの特質を調べている。修士論文でウェッブ上の建築について書こうとしている学生がいるからである。勉強会の時、m君にネットのメディアとしての特質をマクルーハンのように書いた本を知らないかと聞いたら、ジョシュア メイロウィッツの『場所の喪失』という本を教えてくれた。マクルーハン後のマクルーハン流のメディア研究の定番だそうだ。アマゾンで調べると上下巻の上巻のみ売られている。下巻は未訳?売り切れ?とりあえず上巻のみ注文する。

シーランチ

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by 卓 坂牛

午前中、J.アンダーソン・ブラック、マッジ・ガーランド 山内沙織訳『ファッションの歴史(下)』パルコ出版1993を読む。上巻は古代から16世紀まで。こちらは未読。下巻は17世紀から始まる。ファッションは建築同等に機能性と機能性を超えた何かの融合物。一つのデザインを構成する機能的要素はある程度想像がつくものの、それを超えた部分は分からない。いやその境界が読み解けない。17世紀の西欧の服飾が一体どうしてこんな形をしているのか?この本は少しはその謎を解いてくれる。午後事務所でスケッチ。今日も30度を超えているだろうか?事務所の冷房を最高にする。ポツポツと人が現れる。九州プロジェクトのスケッチを1/100で描いてみる。基礎が高くなるところに車を入れてしまうというのはあり得そうだが、法的には3層になるのとアプローチがやや大げさになる。1階と2階とで開口の方向性をずらしたいのだが構造的には通らなくなるので少しつらいかな?しかし木造でいくなら構成はこの辺が基本だろうか?外装は無塗装の木か、鉛。無塗装の木と言えばシーランチ。レッドウッドが風化するこの味わいは悪くないのでは?海が遠くに見えるこの草原もシーランチ的かもしれない。
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帰宅して夕食。浴室のカランのサーモスタットが壊れて混合栓からは熱湯しか出てこない。洗面から洗面器で水を汲んで浴槽に足してなんとか入れる温度にする。風呂につかりながら毎日新聞社取材班『ネット君臨』2007を読む。匿名性に包まれるネット上の人間をなんとか追いかけてよく取材しているのだが今ひとつ切り口が単純か?新聞記事の宿命である。

バシリカと民家

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by 卓 坂牛

7月11日
早稲田に行く前に事務所に寄る。徹夜のT君が眠そうな顔で最後の図面をプリント中。聞けば完徹とのこと。プリントアウトして青図屋さんに図面を出したら仮眠をとるように言う。今日は早稲田の最終講義。といっても学生の発表。口を酸っぱくして、参考文献で自分の考えを相対化するように言っていたせいか、全員パワポの最後は参考文献であり、なかなか興味深い本が並んでいる。講義の最後にひとこと話した。
「建築家が幾ら頑張ったって日本の建築環境はよくならない。いい建築ができるためにはいい施工者といい施主が必要。しかしいい建築家・施工者・施主のいる確率は全て1/10。だからいい建築のできる確率は1/1000なのである。この確率を上げるにはもちろん自己研鑽もあるのだが、施主つまりは社会全体の建築民度向上が必須。いつかは施主になり、加えて日本の文化になんらかの形でかかわるであろう「文化構想学部」の君達に建築を理解してもらうことは大変意義深いのである」。と述べて講義を終了。事務所にもどり3時、5時と図説。図面が間に合わず詳細はフリーハンドスケッチを暫定的に提出。こんなことは初めてである。夜九州プロジェクト打合せ。何しろ時間がない。シンプルで重い建築。中世のバシリカ?磯崎の影響?そんなことを考えて下に降りると、伊藤君はロマネスクの本を読んでいる。集合住宅の居室に作る架構の連続体の参考にとのこと。僕の重い建築の話をしたら、民家の本を見せてくれた。バシリカと民家。和洋が錯綜する。