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Apr 2013

限界集落論はメディアが作り上げた幻想?

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by 卓 坂牛

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山下祐介『限界集落の真実―過疎の村は消えるか』ちくま新書2012を読む。限界集落論とは80年代末に登場した。その骨子は大野晃『山村環境社会序説』2005にまとめられているという。
それによれば、集落は3つに分類される。存続集落(55歳未満人口が半数を超え後継ぎが確保される)、準限界集落(55歳以上の人口が半数を超え近い将来後つぎが途絶える)、限界集落(65歳以上人口が半数を超え独居老人が多い)。そして集落は存続集落から限界集落に変容し消滅につながるというストーリーが限界集落論である。
これに対して著者はこのような経緯で消滅した集落は極めて少ないことを調べ上げる。集落消滅の原因は年齢増ではなく、様々な理由による引っ越し。高年齢の集落も楽しく健康的に生活しているところは多々あると報告し、限界集落論はメディアが作り上げた幻想だとする。
このての問題は難しい。人の生活かかっているし。はたから適当なこと言うことは憚られる。その場所に行ってその人たちと会わないことには机上で勝手なことを言ったり考えたりするわけにはいかない。

普通だけど軽く柔らかな建物である

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by 卓 坂牛

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午前中早稲田の演習で文キャンへ。行く道すがらちょっと目に留まるビル発見。なんてことはない10階建てのマンションなのだが、縦横比が1対4くらい。かなりスキニー。バルコニーが四周回る。きちんと縞々。最上部のスパンドレルは普通防水立ち上がりで厚くなるのだが一番薄い。そのせいか妙に軽やか。そしてこの微妙な曲線ライン。柔らかい。普通だけど軽く柔らかな建物である。

古木とガラス

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by 卓 坂牛

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水戸の現場、建物は冬にできていたが、今日から植栽工事が始まるので打ち合わせに行く。東京は初夏の陽気だったが水戸に着いたら少し冷える。時間がたつと風もだいぶ強くなってきて帰るころにはがたがたである。震え上がってスーパーひたちに乗るのだが電車がまた寒くいっこうに暖まらない。あまりに寒くて東京について人と会う前に駅ビルのコージーコーナーに入りホットティーを飲む。古木とガラスを組み合わせたデザインが北欧のリノベを思い出させる(もちろん表層的だけれど)。ガラスの小口を露わにするデザインは向こうでは普通にありそれがガラスの物質感を増していた。日本では割れの危険からガードしていることが多かったが、、、、

アフォーダブルか想定外か?

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by 卓 坂牛

新しい金町キャンパスは裏の方に駐輪場があるのだが、さっそく講義棟や研究室棟の1階の庇下に自転車が止められている。信大でキャンパス計画していてもこの自転車の氾濫には手を焼いた。なぜここにたくさん自転車あるかと言えば、もちろん自分が行くべきところに近いからである。わざわざ遠くに止めて歩きたくないというのが信条。しかし理由はそれだけではない。この庇下の外壁が3m起きくらいに柱型のようなもの(柱型ではないので予備の外壁沿いのパイプスペースかもしれない)がついている。柱型(のようなもの)の奥行きは80センチくらい。つまりこの柱間はちょっとしたアルコーブのようなものなので自転車をおいても庇下の歩行空間を邪魔することが少ないわけである。人が自転車止める時はあまり邪魔にならないようにと思うもので、こういう窪みはその意味で好都合に見えるわけである。設計者の意図がここにあったのならアフォーダブルなデザインの典型であろう。しかし駐輪場は別にあるのだからこれは想定外ということである

凶をひくようなもの

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by 卓 坂牛

連日金町に行く用事ができて金町、神楽坂を行ったり来たりしている。金町に行くときは我が家からJRでお茶の水まで行き、千代田線に乗り換える。千代田線で綾瀬まで行き常磐線に乗り入れて二つ目が金町。千代田線はだいたい二本に一本が綾瀬止まりでこれがくるとアンラッキーということになる。ところが今日は綾瀬行きが3つ連続でやってきた。時刻表を見ると一日の内にここしかない。なんということ。おみくじで凶をひくようなものだ。

ゆっくりと番茶など飲むとよい

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by 卓 坂牛

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昨日は心身ともに最悪で、こういう時も人生にはあるのだなとじっと耐え忍んだのでいた。だいたい体調が悪い、加えて自分では解決しずらい人の問題で悩むことが二つ発生。つまり3つ悪いことがいっぺんに来たりするとガクッと来る。日がずれてやって来るとまだそれぞれ少しずつ対処して先が見えるのものだが一遍に来るとパニックになる。こういう時にどれかに手を付けると失敗するので先ずはじっと耐え忍んで、精神的な台風がとりあえず通り過ぎるのを待って(まあだいたい一日)次の日に考えるのが良い。幸い昨日は別にやることがあったので気が紛れてよかった。そしてそれを終えてさっさと寝床に入りとにかく一度忘れる。今日はいろいろと一気に考える。そうすると少しこのパニックから脱出できるものである。もちろん全面脱出ではないので未だに精神状態は回復しないのだが、それは建設的な思考に基づき論理的に少しずつ解決されていくのである(と期待する)。そしてゼミや、授業をやりながら頭をフル回転させてそしてやっと少し平穏な精神状態に戻ってきた。こういう時はゆっくり番茶など飲むとよい。

むき出しトラス

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by 卓 坂牛

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朝から外出。古いビルのコンヴ―ジョンを拝見。もうトラスはむき出しでスチールサッシュのガラスは一部割れて板金が貼られていたりである。一体その昔の用途はなんだったのだろうか?しかしこういう風に使いまわすのはこれからますます増えるだろうな。

セーブ忘れなど、、、

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by 卓 坂牛

お昼から翻訳読み合わせ会。数週間前にやった作業をセーブできていないことが今朝発覚参った。
最近コンピューター上でのトラブルが多い。セーブのし忘れと最終確認ボタンの押し忘れである。これによって作業がぱーになったり、予約がとれていなかったりという危うい事態が発生する。この原因はいくつかあろうが一番大きなものは画面上で一度にたくさんのことをしようとすることに起因する。つまり多くのウインドウを一遍に開き、閉じる時にセーブすべきものとそうでないものが的確に判断できていないのである。
記憶力が低下しているということなのだろうか?困ったな。

早大文学部キャンパスの高層棟できましたね

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by 卓 坂牛

早稲田の文化構想学部での演習初日。半年ぶりに訪れる文学部キャンパスには新しい講義棟が建ちあがっていた。昔村野さんの建物が建っていたところに鹿島デザインの建物が建ちあがっていた。けっこう細身のプロポーション。べたっとした公団住宅みたいなものができるのかと危惧していたがそんなことはない。そしてけっこう高い建物だが打ち放し。グリットを浮き彫りにしたデザインはその昔の遅ればせながらのシカゴトリビューンという展覧会で安藤忠雄が出したような案と似ている。他の部分がどうなるのか分からないけれどいいキャンパスになりそうな予感も。でも何でもかんでも壊さないで欲しいと言う気持ちは前と変わらず。
さて授業を始めると狭い教室は満杯。最初のイントロを聞いて来週は10名くらい減ってくると丁度いいのだが、なんと講義開始前に履修登録は終わっていて、演習は取り消しができないそうである。これってなかなか学生には厳しいシステム(というか先生にも厳しい)。理科大は少なくとも登録機関は4月後半である。これでいいのだろうか?先生と生徒の相性というのもあるだろううに、、、、、

おやおや、建築家になりたい学生0

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by 卓 坂牛

書類に追われ、授業に追われ、設計に追われ、あっち行ったりこっち行ったりで合間に必死に書類作って、電話して、メールして、さすがに葛飾、神楽坂二拠点体制は結構参るな。そんなの分かっていたことなのだが、やってみたらやっぱり大変である。
今日は大学院の製図の第一回目の講義でフジワラボの藤原鉄平さんが神楽坂に来られて製図のオリエンテーション。藤原さんが「建築家になりたい人」と聞いて誰も手をあげなかったのには参ったな。理科大大学院1年生30人、一応計画系の研究室に所属する学生だけなのに。ちょっと教育の仕方変えないと。一緒に食事したかったが明日が早稲田の最初の講義で北欧の話など少ししたかったのでその準備がしたく、お先に失礼した。