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Dec 2014

秘密の写真家ル・コルビュジエ

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by 卓 坂牛

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ル・コルビュジエがロースと比較してメディア(写真)を上手に使って自らをアピールしたと論じたのはビアトリス・コロミーナであるが、その傍証を探していたら、彼は実は自ら写真を撮るのが大好きだったという本を見つけた。Tim Benton LC FOTO Le Corbusier Secret Photographer Lars Muller Publishers 2013 「秘密の写真家 ル・コルビュジエ」 とでも訳せようか。これを読むとル・コルビュジエはスケッチを描くように写真を撮って記録していたという。そして自らが写真を撮っているところは人に見られたくなかったようである。視覚的な人はそういう自分を隠したがるものである。それってどこか視覚性重視にコンプレックスか罪悪感があるのだろうか?

スローファッション

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by 卓 坂牛

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ケイト・フレッチャー(Flether, Kate)リンダ・グロス(Grose, Lynda)江戸克栄他訳『循環するファッション――新しいデザインへの挑戦』文化出版局2014の中にファストファッションに対するスローファッションのあり方が述べられている。それは「顧客に対してもっと少なく買うように、もっと特別なものをより長く使うように説得すること」が出発点と書かれており、その例としてMarie Iles Bourlangesのプロジェクトが紹介されている。それは体の動きによってできた着じわを記録し転写するもので、これによってその人自身の体の表情、日常生活の中で馴染んだ動作のはかない表情が表現されるという。こうしたプロジェクトは一見ファッションというビジネスにはのらないと思えるかもしれないが特別なものをより長く使うという観点でファッションを見直すならば十分可能性があると私には思える。建築をいきなりこういうレベルに持って行けばアート気取りの浮世離れしたものとして抹殺されそうだが、建築ももっと少なく作ることを是として、特別なものをより長く使うと考えればこうした観点からデザインを見直すことは十分にありうるはずである。しかしそのためにはいろいろな立場で新たな役割を担った建築家が必要となるであろう。この本では新たな役割のファッションデザイナーとして、伝道師的役割、調整的役割、活動家的役割、起業家的役割のファッションデザイナーの登場が期待されている。建築家も同様な気がする。

エンリック・マッシプ バルセロナの都市建築デザイン講演会

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by 卓 坂牛

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理科大工学部の建築学科で第三回目となる国際ワークショップを今月行うが、今年お招きするのはバルセロナの建築家エンリック・マッシプである。彼にはワークショップ以外に自作を中心に都市の公共性について講演していただく。12月12日14時半から理科大葛飾校舎の101教室(階段教室)で行う。ポスターは助手の佐河くんが作ってくれた。すっきりしたシンプルなポスターである。ぜひ多くの方が来てくれればと思う。学外からの参加も歓迎である。葛飾キャンパスは常磐線金町駅から徒歩10分である。http://www.tus.ac.jp/news/katsushika/access/index.html

快晴は乾燥

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by 卓 坂牛

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今年の冬は雨が多い気がする。せっかく新しい加湿器を買ったのだが今のところほとんど付けていない。しかし今日あたりからそろそろかもしれない。今日は空気が冷たかったが空は透き通っていて気持ち良かった。そして冷えると同時に乾燥の予感である。僕は乾燥肌なので湿度が下がると足や手がカサカサになってくる。そして痒くなる。夜寝ている間に無意識に掻いている。そうするとますますカサカサになる。空は透き通るが肌は枯れる。いつの季節も(夏は夏で暑くて辛い、でもまだ寒いよりいいのだが、、、)某か体の調子を崩す要因があるというの歳?

小諸の風景

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by 卓 坂牛

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●小諸風景手帳の表紙
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●小諸商工会議所エントランス周り、公園は逆側(駅側に広がる)(撮影:林写真事務所)
信州大学時代からお手伝いしていた小諸のまちづくりを2010年からはじめ小諸風景手帳なるものを作りました。これは小諸の風景の味わい方読本です。その後小諸駅前が、コンパクトシティの助成金を得て、病院、図書館、市役所、公園が集中して再開発されることを期にその公園に面する一等地に商工会議所を中心市街地活性化する一つのコアとして計画することとなりました。コミュニティの核となるよう商工会議所と郵便局やコミュニティプレースなどのコンプレックスとして考えることとし、その設計を2011年に委託されました。設計は小諸風景手帳で得られた小諸の味わい方に即して、ヤマと坂の魅力を味わえることを大事にしました。実施設計は小諸の名建築家甘利さんにお願いして去年竣工いたしました。竣工写真もとれたのでHPにアップいたします。ご覧下さい。
http://www.ofda.jp/sakaushi/works/type/05office_building/06/index.html

寄り道せずに帰宅

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by 卓 坂牛

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月曜日になるといつ忙しすぎてもフェスブックで死ぬとか大変とか騒ぎたくなるのだが、騒いでばかりいてもバカみたいなのでやめることにした。のだが、今日はいつもの12時50分から学部の講義、3時からゼミ、6時から院の講義というセットメニューの前に午前中来客、夕方の講義の後に神楽坂に移動して就職ガイダンスしたのでこれはかなりへとへとになった。就職ガイダンスは3年生相手に、就職戦線を勝ち抜いた4年生3人を呼んで体験談を話してもらった。そうしたら、彼らのスピーチが見事である。あれ?こんな優秀な学生いたのかと思うくらい簡潔にして的を射たことを言うのに驚いた。なんだろうこれは?と考えてみたのだが、彼らにとって就職内定をもらうことはかなりの自信なのではないか?自分たちはそこで勝ち抜いたのだという自負があるのではと思った。人生で最初の自分で能動的に何かを獲得した経験なのだろうと理解した。素晴らしいことである。こうやって人は少しずつ大人になるのだろうと感じた。
今日は長い一日だったが、最後はとてもいい気持ちで帰宅。いつものように三栄町にはよく行く店がいろいろあるが寄り道せずに帰宅。