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Apr 2015

竣工式

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by 卓 坂牛

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今日も寒い朝だったが甲府に着くと少し天気もよくなり現場に着いたら雨もあがった。児童養護施設の竣工式をできた2棟の建物の1棟で行い。その後祝賀会をもう一棟で行った。数ヶ月前に就任したばかりの若い甲府市長も来られた。公約の最初にこども支援を掲げているそうだ。この建物は大きな計画の第一期。今後の展開にも理解をいいただきたい。
僕も一言建物解説を述べた。検査の時もそう思ったが、とにかく様々な苦労(まあどこの現場だってあることだが)を的確に解決してくれた望月所長の功績は大きい。望月さんには以前の3廊下の家という住宅の工事もしていただいており、大きな信頼関係があったからこそできたのだろう。またこのあたりで仕事があればお願いしたい人である。

3年生の製図スタート

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by 卓 坂牛

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夕方から二部建築学科の製図のオリエンテーション。今年は非常勤の先生たちががらっと変わり、塩田先生以外は新規の先生ばかり。新しい先生は、浅見和宏、山道拓人、千葉元生、塩田能也、比嘉武彦、山本力也という顔ぶれである。坂茂、塚本由晴、谷口吉生、長谷川逸子、妹島和世の弟子たちである。それぞれみなさんのプレゼンをしていただいた。まだ独立してから自分の仕事のない人もいればもはや先生のところにいた時間より長く独立した時間を過ごしている人まで様々である。いずれにしても、それぞれの人のプレゼンには先生の香りがするものである。
(写真は比嘉武彦さんの工事中最新作、140メートルのRC屋根)

稲葉なおとの篠原・坂本レポート

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by 卓 坂牛

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大学のクラスメート稲葉なおと氏から彼の書いた記事の載った雑誌YUCARIが届いた。マガジンハウスから出ており、定価648円。内容は日本の伝統文化を継承するのがコンセプト。第19号で特集は「美しき日本の家」。ここで稲葉氏は村野藤吾設計の旧佐伯邸、篠原一男設計の海の階段、坂本一成設計の祖師谷の家を紹介している。写真も文も稲葉氏である。彼の視線のユニークなところは単に建築の美しさを伝えるだけではなく、クライアントと建築家の関係を建築の中に見出すところにある。佐伯邸はもちろん近鉄中興の祖である佐伯氏、海の階段は日本画壇の重鎮野見山暁治、祖師谷の家はもと新建築編集長である石堂威。われわれプロの建築家にとっても名建築がクライアントとのどのようなやり取りの中で生まれたかはとても興味深い。一体施主は建築家に何を要望したのだろうか?野見山暁治が「広いアトリエを欲しい」と言って篠原は先ずは壁で区切られたアトリエおもっていきそのうちにその壁を取り除いていったという話はさもありなんである。野見山は篠原さんは最初から広いアトリエを構想していたに違いないと事後的に篠原の戦略を見破っているところもおもしろい。果たしてそれが本当ななのかどうかはもはや誰もわからないのだが。

竣工検査

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by 卓 坂牛

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9時のあずさで甲府へ。今朝は東京もみぞれ模様。途中相模湖あたりでは雪で山は真っ白。甲府についたら雨。昼から事務所検査と施主検収を同時進行。若干打ち合わせと違う工事が行われていたりもしたが、ほぼ完全に終わっていることに僕も施主も満足。今回は予算も時間も無い中でまあよくここまで来たなという感じである。納りやら、色決めやら施主に押し切られたことも多かったのだがこの手の施設はどこ行ってもそうなる。施設を24時間使い込んでいる人たちには譲れない信念があるのだろう。

金箱さんと大空間を教える

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by 卓 坂牛

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昼から東工大で前期の製図の課題説明とショートレクチャー。この課題は去年から行っているもので、構造の金箱先生といっしょに行っている。
去年は私が設計したリーテム東京工場の別案を考えるというのを行ったが、今年は都市に屋根をかけて公共スペースを作るという趣旨の課題とした。題してPUBLIC ROOF。都市の中に公共の場を見つけて屋根をかけよというものである。大きさは20メートル角から100メートル角まで自由。ただしその屋根の下に屋根面積の10%くらいの公共の用途をもった建築を挿入せよというものである。課題の説明には、パウロ・メンデス・ダ・ロシャ、オスカー・ニーマイヤー、アルバロ・シザ、レイディなどのピロティ、屋根のデザインをお見せした。続いいて自己紹介で自作とパブリックルーフの関係性を説明した。うちの家、松ノ木のあるギャラリー、リーテム東京工場、お祭りプロジェクト、工場コンヴァージョンコンペなど説明。その後金箱さんが大空間の説明を行った。おもしろい。

反知性的な人

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by 卓 坂牛

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内田樹の『日本の反知性主義』晶文社2015の彼の知性的な人とそうでない人との定義に至極同感してしまう。曰く、知性とは集団的なもので集団の知的好奇心を高め集団が理性的に物事の判断をするようになるための雰囲気と流れを作れる人を彼は知性的と呼ぶ。一方でその人の知的レベルがいかい高かろうと「その人がいるせいで周囲から笑いが消え、疑心暗鬼を生じ、勤労意欲が低下し、誰も創意工夫の提案をしたくなくなる」ようなそんな人を内田は「反知性的」と呼ぶ。そして昨今頭が良いのに、知識が多いのに「反知性的」な人間が日本を跋扈していることを内田は嘆いている。私も同様な気持ちになることが多い。なぜなのだろうか?これは今時の顕著な傾向なのか、昔からよくあることなのか?

伊豆で萩原節を見る

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by 卓 坂牛

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昼に東京駅のマルゼンで本を買って宅配を頼む。東京駅地下で駅弁を買って踊り子号に乗り食事をしながら今買ってきた本を読む。今朝ネットのニュースを見ていたら信大の入学式で山沢学長が「スマホを捨てるか信大生を捨てるか」と学生に迫ったそうでなるほどま今時的を射た言葉だと感心した。本を読んで自分の頭で考えろということである。これはまあ学生にもあてはまるけれど自分自身も注意すべきことである。自戒の念をもって受け止めたい。電車はもうすぐ伊豆高原である。ここで萩原さんの設計した住宅を見せてもらう。
伊豆高原駅から歩いて10分突如現れた別荘は思ったより小さいし、敷地に斜めの軸線で建つ建ち方で立体的である。外部のディテールはもちろん萩原流。内部のプランニングもとてもスムーズ。何時間いただろうか素敵な風呂にも入れていただきビールを飲みながらこの空間を反芻するにやはりこの建築に独自なのは3つの大質の異なるキューブが空間を文節しているそのつくりかたである。それはぱっと見よくわからないことなのだが、ずーっといるとそこかなと思うわけである。

展示会3軒はしご

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by 卓 坂牛

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お昼にアントワープで活躍しているファッションデザイナー本郷泉さんの日本での展示会を尋ねる。今日は西谷真理子さんに誘われ教え子の竹之内芙美と3人。表参道アニエスbの隣のスペースに本郷さん自ら染色したニットが並んでいた。独特の色彩感とフォルムは建築やっていたからだろうか。彼女は早稲田古谷研で平瀬さんの同級生。加えて教育大付属高の僕の後輩でもあるということで前からお会いしたかったのがやっと会えた。本郷さんの店を出てから食事をして次は青山スタジオで森永さんとお会いする。アンリアレイジのLIGHTシリーズの展示会である。欲しいモノがいろいろあったがみな秋冬物なので直ぐ着たい私としては少々ためらう。そこを出て表参道を渡りハトラの展示会で長見さんと初対面のご挨拶。そしたら星野太君と会う。彼は今東大で助教をしているとのこと。
今日は西谷先生に物を見よと言われ3つはしごしてとても勉強になった。やっぱ見ないとなあ。

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by 卓 坂牛

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パブロ・エルゲラ秋葉美知子他訳『ソーシャリー・エンゲイジド・アート入門――アートが社会と深く関わるための10のポイント』フィルム・アート社2015(2011) を読むと『関係性の美学』に始まる新たな社会的アート活動がどこまで来たかが分かる
曰く
トレスのインスタレーション・・・・ティラヴァーニャの食事を共にする行為のような「関係性の美学」に関連するほとんどの作品、この種の参加はたいてい、あるメディアの実行・・・とか、開かれた社会的環境で作品に自由に加わる・・・といったものだ。SEA(ソーシャリーエンゲイジド・アート)は・・・参加型プラクティスの精神を受け継いでいるが、・・・むしろ他社の参加を促すためのプラットフォームやネットワーク形成に重点が置かれ、それによってプロジェクトの効果が・・・長期間続くことをめざしている。(p47)
というわけでより一層アートのアウラをかなぐり捨てて、社会貢献活動へと前進している。よってこの活動をアートを除いて、ソーシャル・プラクティスとも言われる場合もあるようである。

花粉症じゃないみたい

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by 卓 坂牛

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声ががらがらになったり、鼻が詰まったり、今までにない症状に、花粉症と覚悟を決めて耳鼻科に行ったのだが、、、少々アレルギーっぽいけれど花粉症ではないような診断だった。近年稀にみる量の薬を処方された。
抗生物質、解熱剤(熱ないんだけどな)、痰を出しやすくする薬、胃薬、アレルギーの薬。間違いそう。なんとかこれで治りますように。