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May 2015

あやふやな記憶

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by 卓 坂牛

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夕食後に横になってテレビのテニスを見ていた。時計が無いので何時か分からないので立ちあがって時計を見たら10時半。あれあれあっという間に。時間がたつのは早いとびっくりしてキッチンで洗い物をしている配偶者にその旨言うと。だって寝ていたわよといわれたのでびっくり。こちらはうとうとはしていても深い眠りに陥った記憶が無かったから。「どのくらい寝てた」と聞くと、けっこく長かったと言う。これは参った。

信大、理科大合同OB会

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by 卓 坂牛

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仙台から中尾が、松本から中根が、、、、遠くからも来てくれました。ありがとうございます。全員とは話ができなかったのが悔やまれます。幹事の高木、半田ごくろうさまでした。

鬼海弘雄の文章

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by 卓 坂牛

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朝は5時に起きることにしている。この習慣は2年前に始まった。体重が3キロ増えたので飲む量を減らし、朝運動をして、ついでにスペイン語を勉強しようと思ったからである。5時に起き、30分ストレッチして20分走る。朝の5時台は四谷近辺で道を歩く人もすくない。荒木町の飲み屋の中を走る時もあれば、若葉町の谷底に行くこともある。谷底を抜けて赤坂離宮の脇の公園に行くといつも運動をしている親子に出会う。太った親父と小学生くらいの息子と娘である。野球のトスバッティングをしていることもあればバスケットをしていることもある。ゴールすると太った親父は大声で子供を鼓舞し、子供は無邪気に喜んでいる。自分にもこうして娘と公園で遊んだ時代があったと思い出したりする。
酒の量を減らすといってもゼロにするわけではない。飲む日もある。酒を飲んで帰った夜は狭い書斎の床に枕を置いてタオルを腹の上にかけて寝る。酒が入ると鼾がひどく配偶者に迷惑をかけるからである。絨毯敷きではあるが床の上に直に寝るとさすがに体が痛い。平らな床に寝るのは背骨にはいいのだろうと勝手に思い、それでいいことにしている。それでも体が痛くて目覚めた時は本を読む。今朝もそんなわけでは目が覚めて傍の本を開く。鬼海弘雄『誰をも少し好きになる日の ——眼めくり備忘録』文芸春秋2015。著者は数年前に浅草の人々のポートレート『persona』で賞をとった写真家である。その写真集が印象深くこんな写真を撮れる人の言葉を聞いてみたいと買っておいた本である。やはり、期待どおり実にいい文章である。その昔愛読した立原正秋のような文でもあり、しかしもっと人への視線が柔らかい。そんな文章である。

ゼミ見学

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by 卓 坂牛

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僕の研究室は金曜日と月曜日の週2回ゼミをしている。金曜日は本を読んで、設計をするゼミで月曜は研究指導。
もうすぐ修士の院試があるので他の大学からゼミに参加したいとの希望が毎年この時期増えて来る。今日は2名の見学者。1人は古巣信州大学から来られたインドからの留学生。文科省の奨学金試験に合格して日本に来た。日本にすでに5年いるので日本語はぺらぺら。2人共ゼミの輪読本『美学への招待』佐々木健一さんの本を読んで来てくれて発言もしてくれた。院試のためと考えずに、オープンにゼミやるのも楽しいな。

スパゲッティ症候群

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by 卓 坂牛

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朝起きて机の上を見ながら溜息。このIT機器の山とその配線コードのスパゲッティのような様。その昔インタビューをした元東大先端科学技術センター長の柳田博明先生がこういう状況をスパゲッティ症候群と命名して嘆いていた。テクノロジーは誰でもが使えないといけないし、壊れたら自分で治せるくらいの簡単なものでなければとおっしゃっていた。つまり「テクノデモクラシー」出なければと言うことだ。しかるに現状はちょっとしたことで動かなくなったり、時限爆弾でもついているかのようにすぐ壊れ、何かあるとメーカーの工場まで行かないと直らないという状況である。悔しいのはそういう機器なしでは済ますことができないこの現状である。

富士吉田はプラダ流で

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by 卓 坂牛

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夕方富士吉田市に院生助手5人とともに出かける。大月まで中央線そこで乗り換え富士急行で富士吉田へ。市の方、財団の方3人と打合せ。7時には1階のテナントにはいる保育園運営者と打合せ。
東京都の往来でジャン・ルイジ・パラッキーニ 久保耕司訳『プラダ――選ばれた理由』実業之日本社2015を読むとへーと思うような面白い話がいろいろある。現在の社長であるミウッチャ・プラダは3代目プラダのデザインをけん引するデザイナーであるが若き日にはミラノ大学で政治学の博士を取得した才女でもある。ミウッチャがプラダを引き受けた頃はまだミラノの小さなお店だったのが、彼女が出会って結婚に至るパトリッツィオ・ペルデッリが天才実業家だったというのがプラダ快進撃の始まり。そして彼女の厳格な育てられ方の反発がプラダデザインの根底にありレディースライン「ミュミュ」もその現れ。おまけだがその名「ミウミウ」はミウッチャのあだ名。「服は自分らしさ」という彼女の哲学はシンプルだが心打つ。彼女はだから夏でも毛糸のタイツを履いたり、社会通念にはとらわれない。富士吉田の設計も社会通念にはとらわれない。

ビジコンと建築

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by 卓 坂牛

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午後アメリカのビジネスコンサルでパートナーをしている中高の同窓生が部下2人をつれて事務所を訪れた。前々から少し意見を聞きたいと言われていたのでそれにお答えした。お題はこれからのコミュニケ―ションとは?で、それに対する彼らの仮説は三つ。
① 気配を伝える
② モノと分かり合う
③ ありのままの自分を生みだす
なにやら禅問答のようだが僕なりにそれを建築的見地から語るなら
① 縁側的αスペース
② 人間を特権化しないニューマテリアリズム
③ ポジショニングを忘れさせるオフィスの畳空間
などなど
となるわけである。なんともビジネスコンサルタントが考えることと建築屋が考えることの底部に流れるものは同じだなと少々驚いた。
夕方坂牛研から他大の院に行った安田から案内された展覧会に自転車で行く。おお代々木にこんなおもろい場所があるとは知らなかった!!緑に囲まれた路地空間。ここで篠原先生みたいに昼からワイン飲みたいな今度!!それで展覧会はと言うとなかなかその場所が見つからずやっと見つかった場所は3畳間くらいの小さなスペースで驚いた。ついでに彼らのリサーチや提案が先程のビジネスコンサルタントの方たちが話していることと極めて似ているのに驚いた。おいおい建築の学生ならもっと建築的な未来を描けよ。こういうことはビジコンの方にお任せしたら?と思わなくもない。それとも君達は将来ビジコンで働くのかしら?まあそれも悪くないとは思うけれど。

西洋美術館

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by 卓 坂牛

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理科大建築学科で教科書を作るにあたって、多くの先生が研究対象として関わっている国立西洋美術館を共通の題材とすることが決まりその中をいろいろと見せてもらうことができた。屋上から、トップライトの中から、地下の免振層、外部に回るとモデュロールで割られたコンクリートの縦ルーバーも。解説は山名先生なのでかなりディープな説明を聞けて充実した2時間でした。僕の執筆部分は外構計画なので外からでも見られる話だから行かなくてもいいかなと思っていたが、やはり行って説明を聞くと知らぬことだらけで来た甲斐ありました。

スティーブジョブズのノームコアのデザイナー滝沢

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by 卓 坂牛

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滝沢直己(『一億人の服のデザイン』日本経済新聞出版社2015)は僕の一つ年下。だから55。ミヤケイッセイのところでチーフデザイナーをして独立後ユニクロのチーフディレクターとしてユニクロを変えたと言われている。これもデザイナーとしての一つの生き方かもしれない。
滝沢はイッセイ時代スティーブ・ジョブズのTシャツを担当していた。数百着まとめてオーダーしてきて前回と全く同じものと言う注文がついたそうだ。慎重に生地選びをして送ったところそのまま戻ってきたという。テクスチャーが微妙に違うというのがその理由。改善して送ったところOKが出てまた数百のオーダーが来たそうだ。因みにジーンズとTシャツというような究極のベーシックをノームコアと呼びNYのトレンドだそうだ。