もちろん老化ということもあるのだが、サッカー、スキーで傷んできた怪我の蓄積は足首をかなり複雑な状態にしている。近所のスポーツ外科医に1年ぶりに見てもらった。前回は座った状態で撮ったレントゲンを立った状態で撮ってもらった。足が傾(かし)いでいると言われ、測るとおよそ10度外側に倒れている。その結果足首の骨とむこうずねの骨が交わるあたりの軟骨が内側だけ極度に磨り減っている。だから足首の内側がいつも痛いのである。今回は6度傾斜のついたインソールを試してみようということになり両方の靴に入れてみることにした。なるべく暖かくして浴槽内でのマッサージも勧められた。マイクロウェーブを当てていきなさいと言われ10分間足を温めた。少し痛みがとれたような気持ちになる。
高学歴エリートより、「いい人」の方が仕事ができる場合がよくある。ここでいい人とは挨拶ができて、協調性があり友達が多く、適度な好奇心と、向上心がある人である。高学歴エリートで出世できない人はこの資質がないのだという。(山崎将志『残念なエリート』日経プレミアシリーズ2015)まあ確かにそういう高学歴エリートは前いた会社にも沢山いたなあ。でもいい人はいい人で魅力無いんだけれど。仕事って時に悪い人もいないと面白くない。
7月20日から2週間、バルセロナのカタルーニャ工科大学(IAAC)にてワークショップを開催する。テーマはオープンソース・アーバニズム。複雑化する都市デザインは今までの枠組みの中で行えるものではないという認識から、様々な職種とのコラボを探る。オープンソースという名はそこからきている。インストラクターは僕を含めて、カタルーニャ工科大学、アムステルダム大学、セントペテルスブルグ大学の建築家、社会学者などなど。参加者も建築、地理、社会学など幅広い学生、社会人を広く募集する。これからの都市を考える新たな挑戦である。参加費は850ユーロと少々お高いが、かなりレベルの高い議論が期待できそうである。社会人を含めて参加者を募るhttp://bosu2015.blogspot.jp/。
岡山からの帰路木下斉『稼ぐまちが地方を変える』NHK出版新書2015を読む。町づくりはアセットマネージメントという彼の信念に共感。誰かも言っていたが、シャッター商店街はオーナーの怠慢だというのはあたっている。行政任せのまちづくりは過去の話。加えて思い立ったらやるというのもその通り。You have to do whether you can or not.
今日は岡山に大学の用事でやって来たその行きの時間で国分巧一郎『近代政治哲学——自然・主権・行政』ちくま新書2015を読む。人間の自然状態を戦争と言って社会契約論を歌ったのはトマス・ホッブスだが、その概念はスピノザ、ロック、ルソーへ受け継がれたわけである。ルソーは東浩紀の著書で有名になった一般意志なる概念の考案者。面白いのは、市民の全体意志である一般意志は法にはなっても、個別的行政の場では反映されないというあリアルな観察である。そしてそれは現在でも変わらない。自然状態を律するルールが主権となった経緯はあるものの、我々の意志は行政には反映されにくい現状の仕組みを国民主権といえるのか?と言う著者の問題提起に深く同感である。
午前中学会の著作賞選考委員会第一回。去年もやったので2年目である。任期は2年なので今年で終わりと気楽な気持ちでいたのだが、年長ということで今年の委員長をやることとなってしまった。まあ年3回くらいの座長なので特段のことはないのだが、欠席できないというのが少々プレッシャーである。というわけで今年の著作賞の応募要項はもうすぐでるので是非皆さんこれぞという建築の良い本があったら他薦自薦を問わないので応募してください。3年前に始まり年々応募する本が減少しているので今年はV字回復したいものである。昼ころ田町を出て午後のゼミまでの時間を東京駅丸善にあるカフェで読書をして過ごす。ここは一人でも10人以上座れる大テーブルでパソコンも本も広げられて気持ちいい。僕の第二の書斎。
理科大大学院製図中間発表。今年から去年までの藤原さん小西さんのチームから竹中さん小西さんに変わり、アルゴリズムと構造という課題でスタート。さてなにが起こるかと不安と期待で見ていたが、これがなかなか面白い。数値と感覚が不思議な交錯をしていてさてこれからどうなるかワクワクする気持ち半分でもどうにもならなくなるかもという不安半分。
後半がんばれ。
午前中のフットサル大会は雨で中止。今日の午前中を狙い撃ちするような雨である。9時半の集合時間に研究室にいたのは徹夜の学生たちばかりでバカ正直にやってきたのは僕ぐらい。やることは沢山あるのでそれはそれでいいのだが、がっかり。お昼と午後の会議を終えて、たまる郵便を整理し、メールを打って新たな書類を書いて、次の授業のパワポを作り終え、さあ帰ろうと思ったが、運動着を持ってきたので学内のジムに行ってみた。始めて使うがいいマシンが入っていて20分250キロカロリーを走ってシャワーを浴びる。研究室に戻り、身支度を整え大学を出てしばらくしたところで学生に言い忘れた急用を思い出す。慌てて携帯を探すも今日に限って家に忘れている。公衆電話を探しあてたが電話番号が分からない。カバンの中を引っかきまわし、名刺に行き当たる。東京に戻り、先日四ツ谷駅に放置して持って行かれた自転車を取りに新宿の自転車保管所へ向かう。保管料を払い書類を書いてさあ乗ろうと思ったら鍵を家に忘れてきたことに気づく。
今日はついていない。というかこの1ヶ月くらいついていない。コンピューターが止まり、IPADも止まり私というマシンが機能不全におちいった。悪いことが続くといいことが起こるはずなのだが、、、まだ起こらない。
東工大3年生製図講評会。都市の公共性を考えながら人の集える場所を作ろうという「アーバンルーフ」という名前の課題。加えて広い空間を作る構造を真剣に考える。構造は金箱さんが徹底指導。さて今年は去年に比べてくらいつく粘っこい学生が多く。面白い案がいろいろあったように思う。吊り構造の金箱賞と折板構造の坂牛賞どちらもRCでやろというところが面白い。
拙著『建築の規則』の英語要約版がやっとできた。作りましょうとある人に言われたのはだいぶ前、英語要約版を作るには日本語要約版を先ず作らねばならず、それが面倒くさくてしばらく放っておいた。しかし外国の建築家に是非作るように勧められて重い腰を上げたのが一年前。作りましょうと言ってくれた方にお願いして始めたのだが、この人が忙しくなってきて全然進まず、フレーズクレーズという会社http://f-craze.com/?cat=11にお願いしてデザインは研究室の佐河君がやってくれた。その印刷が昨日あがった。こんなちっぽけな冊子を作るのにだいぶ時間がかかったけれどまあできて良かった。英語にしてやっと世界に存在するものになる。