ジェンダーはスペクトラムを超える
アシュリー•マーデル『13歳から知っておきたいLGBT』ダイヤモンド社2017は世の中にFとMしかいないと思っているひとはもとより、加えてLとGとBとTがいるくらいの認識の人(私)などが是非読むといい。ジェンダーはFとMを極とするスペクトラムの上に星の数ほどある。いやもっと言えば、FとMが両極という認識がすでに違うという人さえいる。目から鱗。
アシュリー•マーデル『13歳から知っておきたいLGBT』ダイヤモンド社2017は世の中にFとMしかいないと思っているひとはもとより、加えてLとGとBとTがいるくらいの認識の人(私)などが是非読むといい。ジェンダーはFとMを極とするスペクトラムの上に星の数ほどある。いやもっと言えば、FとMが両極という認識がすでに違うという人さえいる。目から鱗。
南後由和さんの『ひとり空間の都市論』は「みんな」「つながり」「コミュニティ」に負けず劣らず都市の「ひとり」の重要さを喚起しているが僕もずっとそう考えてきたし槇さんや、吉本隆明もそう言っている。吉本曰く「人は外で人とコミュニケートして『意味』を作り、ひとり内省して『価値』を作る」(吉本隆明『ひきこもれーひとりの時間をもつということ』大和書房2006)。何か新しいアイデアを生み出すときはひとりで考えるときである。朝起きたとき、風呂に入っているとき、散歩をしているとき、そしてひとり考えるときである。人と話しても、ラジオを聞いても、本を読んでも、それはインプットであってアウトプットはできないものである。
だいぶ前のことだが、とあるクライアントが我々の前に頼んでいた建築家のデザインを見せてくれた。なかなか素敵なものだった。建築家の名はエマニュエル・ムホー。当時まだあまり知られていなかったが巣鴨信用金庫のビビッドな色使いをホームページで知り驚いた。こんな大胆なデザインをしかも金融機関が取り入れるとは、、、金融機関はだいたいコンサバで自身の経験からもトップは石橋を叩いても渡らぬ人が多い。フランス人のポジションを最大限に使っていると思ったが、それにも増してそのセンスの良さに敬服した。この江古田支店(2012)は巣鴨信用金庫の3店舗め(くらい)だと思う。パリにありそうなデザインである。
ちなみにそのプロジェクトはだいぶやったのだが断られた上にフィーも0だった。ひどい話である。ムホーさんもそうだったのかもしれない。
4月から新学期がスタートすると忙しさにかまけて輪読本を読んでこない怠け者が発生するので春休みに目を通すように今年は一足早く輪読本を決めた。この中から8冊読むのがノルマ。
2018年度前期輪読本
建築外
1 福岡伸一/生物と無生物のあいだ 2池田善昭・福岡伸一/福岡伸一西田哲学を読むー生命をめぐる思索の旅 3 博報堂のすごい打ち合わせ 4水島治郎/ポピュリズムとは何かー民主主義の敵か、改革の希望か 5中沢新一/雪片曲線論 6山口周/世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるか 7内田樹/脱グローバル論ー日本の未来のつくりかた 8ロラン・バルト/明るい部屋 9ノエル・キャロル 森功次訳/批評についてー芸術批評の哲学 10アーサー・C・ダントー 山田忠彰 監訳/芸術の終焉のあと—現代芸術と歴史の境界 11 アーサー・C・ダントー 松尾大訳/ありふれたものの変容—芸術の哲学 12小林剛/アメリカンリアリズムの系譜—トマス・エイキンズからハイパーリアリズムまで
建築
1大月敏雄/町を住みこなす−超高齢社会の場所づくり 2アンソニー・ヴィドラー/20世紀建築の発明 3東京大学建築学専攻編/もがく建築家、理論を考える 4コリン・ディビス 朽木順綱訳/建築を考えるときに大切な8つのこと 5長谷川豪/考えること、建築すること、生きること 6長坂常/B面がA面に変わる時増補版 7佐々木睦朗/構造・構築・建築佐々木睦朗の構造ヴィジョン 8多木浩二/生きられた家 9川向正人/近現代建築史論 10加藤耕一/時が作る建築ーリノベーションの西洋建築史 11磯崎新、藤森照信/磯崎新と藤森照信のモダニズム建築談義 12八束はじめ/メタボリズム・ネクサス
ビアトリス•コロミーナはニューヨークのビジネスマンの8割はモバイル持ってベッドで仕事すると言う。モバイルが建築空間を解体するといいたげである。最近僕は走って帰った後風呂に一時間いて、ニュース見て、メールして、原稿の草稿を録音する。リラックスして一人になれる最上のワークプレースである。
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