On April 19, 2018
by 卓 坂牛
かたつむりが本当に歌うのかと思って買った本(千葉聡『歌うカタツムリ―進化とらせんの物語』2017)だが内容はかたつむり研究からみる進化論である。私の大伯母は熱狂的な貝殻コレクターだった。ここに登場する研究者たちも最初は皆かたつむりコレクターだったのだと理解した。進化論をやるような人はどうも進化論が先にあるのではなくとりつかれたように生物を追っかけ回しているうちにその差異の理由を求めることになったのではないかと私には思える。一方私の叔母は熱狂的な石コレクターだった。石はしかし無機物だから遺伝子を受け渡すことはない。なのでそこに前世代の影響のあるなしという議論は起こらない。さて建築はと考えるとそれはそれを設計する人、作る人、使う人、が遺伝子を受け渡しているのでそれは自然選択的であると同時に突然変異も起こす生き物なのである。
On April 19, 2018
by 卓 坂牛
1984年にイアエステを利用してスイスバーゼルの設計事務所で働いていた時何度か南部ティッチーに建築を見に行きマリオ・キャンピにインタビューをしたことがある。彼は槇文彦が好きでよく調べ、ブルータルな建築から変化した1982年の前沢ガーデン以降の建築が好きだと言っていた。聞くところでは1979年に入所した宮崎浩さんのサッシュデザインのスキルがライトなデザインを可能にした。その後槇建築の軽くスクエアな建築の見学会に数多く足を運んだ、電通、秋葉台、スパイラル、京近美、津田、テピア、メッセ、東京体育館、SFC,そしてスクエアな建築に徐々に斜めの線とRの量が少しずつ増えてきたように感じた。このYKK R&Dセンター(1993)もそんな建物のひとつである。
On April 18, 2018
by 卓 坂牛
台湾の建築学科最高峰National Cheng Kung University のバイスディーン一行が来校。9月に台南の彼らのキャンパスでワークショップ。レクチャー、展覧会を企画する。それがうまくいったら協定を結ぶ約束をした。彼ら一行が、バイスディーンの建築家、に加え、インダストリアルデザイナー、社科学者、哲学者のグループであるところが面白い。インターディシプリンはもはや世界標準なのである。日本も追いつかないと。
On April 18, 2018
by 卓 坂牛
伊藤博之の辰巳アパートメント(2016)は佐藤淳の構造でスタッフが涙を流しながら設計していたのを横で見ていたのでSDレビューで鹿島賞を受賞(2015)した時は私事のように嬉しかった。あの鉛筆のような細さは、しかし、隣に著名な建築家の集合住宅ができたらあまり目立たなくなり、街並みとなって見えてくるのは不思議なものである。
On April 17, 2018
by 卓 坂牛
去年の冬吹雪のエール大学に迎えてくれたキースが家族で来日。彼の多忙な日程を調整すしてやっと会えた。明後日から京都、大阪、広島。いい旅を。
On April 17, 2018
by 卓 坂牛
会議はより建設的にとは思う。でも議長の最低限の説明がないと理解不能なのでこの3時間の会議に不満は無い。しかし最低限の説明をひたすら聞き、大した議論せずとも3時間かかるこのコンテンツをすべてわたし達が理解し、対応すべきことなのか甚だ疑わしい。一体大学は文科省からの過剰な書類の要求に従順に従う必然があるのか?健全な組織から適切な指示と要求をうけたら答えたい。しかし今や健全さを欠いた組織から受け取とるコロコロ変わるしかも度を超えた要求書類に常識人ならとても承服できない。こんなこときく民間企業では起こりえない。
国から補助を受けないペルーの大学が本当に羨ましい。
On April 17, 2018
by 卓 坂牛
90年代前半日本に多くの外国人建築家が呼ばれ建物を設計した。バブルということもあったが、日米構造協議の影響で外国の(アメリカの)建築家(に限らないが)を使うことがコレクトネスのような雰囲気があった。僕らが台場でコンペをした二つの街区も一つはKPFと共同(これは負けた)もう一つはBTAと共同し最終的にデックス東京ビーチ(1996)となった。そのころの外国人建築家使用の先駆けの建物が秋葉原に二つある。ピーター・アイゼンマンによるコイズミライティングシアター(1990)、マイケル・グレイブスによる田島ビルディング(1994)。デコンとポストモダンの競演である。
On April 16, 2018
by 卓 坂牛
教員生活13年にして初めて平気でゼミに穴あけて、平気で提出物を出さない院生に遭遇した。しかも二人。偶然なのか?一般的傾向なのか?
昨年の卒業生が先生は優し過ぎだと言うので今年はマジで怒る。
On April 16, 2018
by 卓 坂牛
光と風がこの形を作ったという。つまり最大限冬の日射を獲得しながら、夏の日射を最小にするような形、夏は南風を最大限取り入れ、冬は北風から防御する形である。
光と風の2つのパラメーターを最適化するようなアルゴリズムを用い2916のパターンの中から選ばれた最適解がこれ。
と言われてもその効果はよくわからないが、そのスタンスはわかる。風光舎SUEP2017。
On April 15, 2018
by 卓 坂牛
卒計コンクールの審査で前川國男の埼玉会館に来た。前川さんの建物はエントランスのあたりの高さが低い。都美も低い。コンクールは例によって資格審査会社がスポンサー。やれやれ。
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