Engineering and Technology University
Grafton ArchitectsによるEngineering and Technology University2015年にリマに完成した。フレデリック・クーパーがコンペを主催してケネスフラプトンらが審査員。勝ったGrafton Architectsはアイルランドの設計チームである。2016年にはRIBAの賞を勝ち取り2018年にはヴェニスビエンナーレに展示された。コンセプトは片側がマチュピチュで片側がリマの断崖である。審査票を見るとさらに狭い都心の敷地に垂直方向に伸びる大学を作ったことが評価されている。しかし行ってみると横の高速道路の音がひどくうるさい。この環境で勉強する気にはなれないが、、、
ワークショップファイナルレビュー
ファイナルレビューは模型を写真にとって10枚くらいのパワポにまとめて発表してもらった。43人の作品をみるのだから超駆け足である。レビューは僕と学科長のパウロの二人のみで行うという例によって語るこちらも休む暇もない。一体適切なことを言えているのかも覚束ないが仕方ない。今回はとにかく何を目的にその模型を作ってその模型から何がわかってそして何を決めて次に進むのかを徹底して問うということをした。初めての試みだがそれなりのことを学べたと思う。彼らはとても素直に僕のアドバイスを聞き短時間に次の模型を作っていた。このやり方を日本に帰ったら少し試してみたくなった。
hotel savoy
リマに着いた朝に英語のメールをもらった。差出人はカトリカ大を卒業してペルーの建物保存科で働き来年日本に留学したいという人だった。昨日ランチタイムに会って話をしたついでに彼の保存修復している建物を見せてもらったり、ダウンタウンに残るモダニズムの建物のツアーをしたり、建築の本屋さんに連れてもらったりした。ダウンタウンにはかなりの数のモダニズム建築が残るがその一つBIANCO MARIO設計のホテルサヴォイはチェッカーパターンのファサードが印象的。リマに黄色い建物が多いが市の色だという人もいる。竣工は1957年延床10,772 M2で当時としてはかなり大きなホテルだったと思う。
公開レクチャー
昨晩建築の条件(Architectural Episteme)公開レクチャーをした。Architectural Epistemeとはとある場所でとある時代に建築的思考を枠づけている条件であるということを話したわけである。面白い反応だと思ったのはそれがとても日本的条件だということだった。西欧の文化ではそれは逆であるとかそれは条件とはならないと言うことだった。
重鎮教授Frederick Cooperはちょうどレクチャーが終わるころ入ってこられた。僕のところに来て大変すまないリマの交通渋滞はひどく車が動かなかったと言ってUSBを差し出した。パワーポイントのデーターをくれという。明日それをチェックするので明後日ランチしながらEpistemeについて話をしようというのである。この真剣さに驚きである。彼は去年ラテンアメリカで初のRIBAの会員となった理論家でありラディカルな建築家でもある。
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