今年のペルーカトリ大学でのワークショップは5年生の最初のセミスター(L9)と後半のセミスター(L10)あわせて45人とちょっと多い。どちらのグループも行うのは卒計のデヴェロップ。去年教えていた子たちが5〜6名残っていて懐かしい。
夕方までかけて全員の話しを聞いたところでこのワークショップの達成目標を伝える。ポイントは「模型を使ったデザインのデヴェロップメント」そのために。L10は
1)次に模型を使って明らかにしたいことを3つ書き出す
2)それを見るために適したサイズとマテリアルの模型を作る
L9は
1)A2の台にフィジカルコンテクストの範囲を作る。
2)その上に対象を1/10で作る。
模型のデヴェロップメントがどこまで有効かチャレジングである。もしうまくいったら帰国して理科大でもやってみよう。
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トリップアドヴァイザーという一般旅行者向けのサイトにLima Walks Architecture in Lima というページがありそこにリマの歴史がプレインカ、インカ、スパニッシュ、近代、現代と写真入りで説明されているのだが、その近代に使われている写真と現代に使われている写真の建物に本当に偶然遭遇した(奇跡)。http://limawalks.blogspot.pe/p/architecture-in-lima.html
それらの写真にはこんな説明がされている。「第二次大戦によって新しい近代建築が促進された。しかし1968年の農地革命とテロリズムによって数百万の移民の流入を招き農地が都市化されバラック同然の街が生まれた。70年代の独裁政権下のブルータリズム建築が国立博物館で、80年代90年代はお金がなく見るべきものもない。21世紀の最初の10年はみすぼらしかった街が少し豊かになり、時々ペルー風の近代建築が作られるようになる」。というわけで2枚はペルーのミッドセンチュリーとグローカルな0年代建築である(建築家の名前が分かる方は教えてくください)。
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Seoane Ros Enrique設計で1954年に完成した商業と住居のコンプレックスEdifico Diagonal はいまだにとてもきれいに使われている。
ペルーのモダニズムは40年代半ばまでに完成した、セルト、ノイトラ、グロピウスがペルーを訪れた影響が大きかったと言われている。http://cammp.ulima.edu.pe/edificios/edificio-diagonal/
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ペルー近代建築はリマ大学が中心となって2013年から2015年にかけてカタログ化(アーカイブ化)された。本にもなっているがなかなかすごいのはそれがネット上で検索できる。建築家、場所、時代、用途から調べられそれが現存するものはグーグルマップで場所が特定できるように整理されている。是非一度ご覧ください。http://cammp.ulima.edu.pe
Talia Valdez と Nómena Arquitecturaという若い4人組のチームによって設計されたオフィスとカフェと物販のコンプレックスがサンタ・クルス(リマ ペルー)にある(2016)。名前はなぜか知らないがMofphology buildingと言う.この辺りは高級住宅街のサンイシドロのはずれで少し前は小さな工場があったようなところ。最近それらがクラブ、やカフェに変わって今っぽい場所になりかけのところ。外観はコンクリートの塊でファサードだけがキャストコンクリートブロックのようなくりがた(ペルーっぽいラチスだと説明しているサイトもある)を使ったスクリーンである。ペルーの建物には9割エアコンはないのでこういうスクリーンは風邪を通す意味では重要なのだろう。中はそんな風が抜けていくだろうボタニカルガーデン。内観は撮れなかったのでアーキディリーの写真をお借りいたします( Diego Fraco Coto)。
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