全国の建築家、歴史家からお答えいただいた、建築論のキーワード150近くをカード化した。それを建築論・意匠論小委員会の5つのチームでKJ法分類することにした。僕のチームは宮部さんと下吹越さん。1時から初めて2時間くらいで小分類を終えそれから3時間くらいかけてそれをもう少し大きなトピックでまとめた。終わったら6時半。いや結構大変である。さて他のチームはどんな分類になったのだろうか楽しみである。
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梅雨明けた。早朝から暑い。30年以上前の安藤忠雄の神宮前のアトリエ(1987)が結婚式場(青山フェアリーハウス)にコンバートされている。こういうのって偽装か再生か?
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建築の制作について考えている。その参考に谷川渥さんが編集された『絵画の制作学』を読んでみた。絵画にとって概念的把握が可能かと問うている。美学者者20人はコトバてアプローチするが画家15人はコトバを放棄している。画家はコトバでは描けないのだと思う。建築もコトバでは作れないけどかなり助けをもらっている。それにしてもこの本の装丁眩しい。
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建築家には1)プロの建築家 2)活動家 3)芸術家がいる。世界の建築家数百人とインタビューしたディエゴが建築家を3種類に分類した。チリの建築家で言えば彼が最も尊敬すルイス・エスキエルドはプロの建築家、アラベナは活動家、ペソは芸術家だという。日本ではどうだろうか?プロの建築家っているのだろうか?槇文彦はそれに値するだろう。活動家は結構いそうだ。塚本さんなんかその典型だろう。芸術家はどうだろう?芸術家気取りはいるけれど本当の芸術家は見たことはない。日本では育たないだろうしニーズもない。
梅雨の切れ目の爽やかな空にくっきりと浮き出るスタイロ重ねたようなベタなブォリューム配置。ブエノスアイレスアール・デコを思い出させる青木淳監修のパークレジデンス(2007)。この辺りじゃあ一番いい。
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大岡山建築シリーズ最後は安田幸一の東急病院(2008)。安田さんの緑化研究の話を聞いたことがある。どの種類をどういう風に使うとどう成長するか研究していた。その昔信州大学にいたころ安田さんにレクチャーに来てもらった時言っていた「僕は難しいこと言いませんから」と。確かに全ては分かりやすい。分かりにくいことを分かりやすく言おうと努力するも分かりにくいと言われる私は少し見習わないと。
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建設産業廃棄物の法整備を国交相とやられているリサイクル会社の方のお話を聞くと、鉄、木、コンクリートのリサイクル率は9割を超えているという。もっとも扱いにくいのが内装材で特にプラスターボードだそうだ。うーん確かに。ただでさえ安価でつい無意識に使ってしまう。加えて木造の耐火性能を上げようとすると不可避的に使わざるを得ないように法ができている。燃えしろ設計がなぜ普及しないのかと聞かれつい口ごもってしまった。建築以外のプロダクトにおいてはリサイクルの視点は外せない。建築もそこから考えるとまた違うヴィジョンが見えてくるかも。
安田幸一さんは日建時代イェール大学に行かれ修了後ニューヨークのチュミの事務所でしばらく働いていた。チュミのオーラを背負って一段とラディカルになって帰られた安田さんの建築は一見オブジェクティブに見えるものの実は様々なコンテクストによって決定されておりラディカルに見えても説明可能なのである。この東京工業大学附属図書館(2011、安田幸一+佐藤総合計画)のチーズケーキと呼ばれるオブジェも本館から伸びる軸線の残余として地下図書館のエントランスを作る大きな庇として機能していると聞くとすんなりと納得できてしてしまう。
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日立駅(妹島和世2009)は海を雄大に見せてくれる。ガラスの意味あり。でもやはり暑い。
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たかはら自然塾から工事中の日立市役所に寄って頂く。連続ボールトは完成したら秀逸だろう。まさにパブリックルーフである。
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