明日を含めて2回上智でレクチャーをする。当初は後期芸大で話すために考えている「建築の制作力」の話しをしようと思っていたのだが学生は約100人、文学部以外に外国語学部、法学部、経済学部までいるとのこと。話しがあまり表現に偏ると寝てしまうかもしれないのでこうした分野と建築がクロスする断面としてArchitectural Epistemeの話しをすることにした。さてどんな反応だろうか?少し楽しみ。
世界の建築作品300,建築家インタビュー200のビデオをサプライするウェブサイトon architecture を運営するチリの建築家ディエゴグラスが言っていた。建築家と言われている人たちは3つに分類できる。1)アクティビスト、2)プロフェッショナルアーキテクト、3)アーティストこれわかりやすい分類である。
1934年にアントニー・レイモンドが設計した赤星鉄馬邸は現在カトリック・ナミュール・ノートルダム修道女会の修道院として生きながらえている。修道院とは見えない外観にはそんな理由がある。
なぜ中国人が日本でブランド物を爆買いし三つ星レストランで食事をするのか?著者曰く、文化大革命で過去と断絶した彼らは信じられる価値観がなく、誰かの価値観に頼るしか無いのだという。数年前東南大学でのシンポジウムで彼らが過去をどう作るかと言う議論をしたのは正に信じられる価値観が無いということなのであろう。毛沢東も罪深い。
青木淳の青々荘(2010)は将来的には美術館として改修される計画があると聞く。そこでロの字型の回遊性のある平面形となっている。青木野枝のリングーアート作品はできたときからこんな錆付いていたのだろうか?その錆感と外壁の打ち放しのグレーの対比が楽しい。中庭側外壁はレンガ調。コンクリートの階段の重みと手すりの自由さの対比がこちらも楽しい。
理科大に着任してから毎年末国際ワークショップを一週間行い修士1年生と二部3年生の希望者が参加している。昨年はジェフリー・ブロックを招聘した。ラファエル・モネオの義理の息子である。彼のWSのお題は東京サンクチュアリー。東京に人々の安息の場所をデザインしようというものである。それは差別からの解放、通勤地獄からの解放、酔っ払いの休憩所、落ちこぼれ生徒の逃げ場、、、、などなどである写真はジェフ賞に選ばれた遠藤の作品。寂しい都会人が本を通して人とつながる駅コンコースの小さな読書スペースである。
学会の建築論・建築意匠小委員会で建築論事典の改訂版を出す予定である。しかし今回は事典というよりはキワード集にする方針である。エイドリアン・フォーティーの『言葉と建築』に近い。そのキーワードを選択するために3月にアンケートを送り4月半ばに締め切った。質問はあなたにとって建築論のテーマとなるキーワードをあげ説明くださいというものである。こんな雑駁な質問だが皆さんきちんとお答えくださった。建築家、歴史家、東西、年代、満遍なく人選し70代以上、60代、50代、40代、30代それぞれだいたい10名程度お答えをいただいた。お忙しい中ご回答いただいた皆様には心より御礼申し上げたい。昨日はこの回答をどのように分析するかについて議論した。WGのメンバーと小委員会の主査幹事を5つのチームに分け(場所と年代で分けてみた)KJ方で回答をカテゴライズすることにした。おそらくチームの性格でカテゴリー分けが少しずつ変わるのではないかと期待している。その差異が建築論への視座の背景を示してくれるのだろうと考えている。夏には分析結果をまとめ年内にそれを踏まえ研究会を開き年度末にはシンポジウムを開く予定である。シンポジウムは公開とするので、先の話だが多くの方に来場頂ければ幸いである。
朱合院(2013)という名の集合住宅が井の頭通り沿いの交通量の多いところに建っている。2面道路に挟まれた薄い建物でどちらの立面もレンガの壁。設計は浅利幸男。
三井不動産レジデンシャルとシンガポールのデヴェが企画したパークコート青山ザタワーが今年3月竣工。26階建なのでタワーというには小さい方だが青山あたりにはタワーは少ないのでかなりの威容。工事中から湾曲した外観が気になっていたが大林組の設計施工。最上階のプールをはじめ管理費が上がりそうな至れり尽くせりのサービスが組み込まれている。外装のバルコニーは室外機を置く場所であり災害時避難用で通常は出られない(出ない)もので室内からの眺望を確保するために80センチ室内より下がっている。
3年合評会皆なんとか頑張った。働いている人が多いが提出できた!
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