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Aug 2018

バウハウス叢書

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by 卓 坂牛

明後日のバウハウスシンポジウムに備えてかのバウハウス叢書をさらっとおさらい。このバウハウス教科書17冊のなかでは個人的に17番目のモホリ=ナギ『材料から建築へ』に強く影響を受けた。モダニズムの時代に質料にこだわる稀有なテキストだったからである。

 

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by 卓 坂牛

マグダ・レヴェツ・アレクサンダーの『塔の思想』を読むと人間には高所衝動なるものがあると書いてある   。そう言わないと人間がこれだけ塔を作ってきたことを説明できない。ニューヨークの戦前の摩天楼ももはや経済性で作られてはおらずここには「塔性」なるものが潜んでいるというのが僕の修論の結論の一つだった。塔を作りたくて日建に入ってアクアラインの「風の塔」を作れたのは収穫だった。そして今二つ目の塔を宮晶子さんと共同設計している。さてここにある塔は何に駆り立てられてつくっているのだろうか?というわけで塔を見るとその下に言ってなんでこんなものを作ったのか問いかけたくなる。東京タワー(日本電波塔、日建設計、内藤多仲指導、1958)は僕より1歳兄貴、60歳である。

パトスを掬う

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by 卓 坂牛

とあるカメラマンに今設計している建物の模型写真を撮ってもらうことにした。彼は僕らが言葉では説明しきれない何かを撮れたら嬉しいと言ってくれた。僕は建築をロゴスで語ろうと躍起になっているが創る瞬間はパトス漬けだしそのほとばしるパトスを活写してもらえるのなら見てみたいと思うのである。

そんな模型写真をみたことはあまりない。いや僕の経験では一回もない。だからだろうか建築の展覧会に興味が湧かない。展覧会に並ぶ建築は建築じゃ無い。そこにあるのは建築のロゴスの残骸のようなものだからである。同じ時間をかけるのならパトスを感じることができる美術の展覧会に行く。その方が自分を充実させることができる。では本物の建築ならパトスに出会えるのか?じっくり端から端まで内も外も舐めるように見ればそれに出会えるかもしれないが外観をちらっと見たからっと言ってそんなパトスに出会えるのは10回に1回くらいである。ではなぜ毎朝見ているのかというとそれでもパトスに出会えるかもしれないと期待しているからである。

アップダウン

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by 卓 坂牛

自宅→JIA→理科大、赤坂→青山→神楽坂、坂、山、坂と言う地名は正直で登っては下る。今日は日が強いが風があるので気持ちいい。

国立劇場

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by 卓 坂牛

国立劇場は竹中工務店の岩本博之が1963年にコンペで選ばれ1967年に竣工した。大小ホールを横に並べた 100メートル角の平面が100メートルの圧倒的な印象のファサードを作っている。正倉院も3倍に引き延ばされるともはや違うもの。ニューヨークの初期摩天楼のように原型(イタリアの鐘楼)を引き伸ばすというデザイン手法が日本でも行われていたというのが面白い。

エニプレイス

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by 卓 坂牛

坂牛研究室で共同研究設計した山梨県富士吉田市のコワーキングスペース、エニプレイスが8月1日(木)9時にプレオープンしました。正式オープンは9月14日です。富士山の見えるこの場所で、2拠点ワークしませんか?

NIKKEN SEKKEI

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by 卓 坂牛

去年NIKKEN SEKKEIのロゴがとてもきれいになった。聴くと大谷の監修だそうでさもありなん。評判がいいのは分かるが、ここまでやる?

イアーブック

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by 卓 坂牛

竹中工務店を昨年辞し早稲田大学芸術学校の教授になった萩原と久々にあって学校の話を聞いた。今年のイアーブックをいただいた。芸術学校はいつも素晴らしいイアーブックを作っているので当然プロの編集者が入っているのだと思っていたがなんと自前。さすが早稲田。立派。

船ビル

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by 卓 坂牛

修論でニュヨークの摩天楼の社会受容を調べていると写真や絵画でそれらは近代という大海原へ出向する船のイメージとして捉えられていた。その例として引き合いにだされるのがエドワード・スタイケンが撮ったフラットアイロンビルのシルエット写真(1904)である。今朝新橋で見たDLXビル(三菱地所設計、2016)は海運業を営む同和ラインの保有する貸しビルであるが、これも船かな?