JIAマガジンの編集にもコロナの影響は少しある。取材予定のイベントが消えるのである。昼にフリックスタジオの高木さんに、あったら、やはり取材先が閉鎖になって予定が立たないとぼやいていた。
歴史上カタストロフ ィは建築を変えてきたけど、コロナは建築を変えるだろうか?
『建築の設計力』の書籍化も佳境である。印刷所の試し刷りが出てきてピンの悪い写真が再度チェックされた。今回は100枚近い写真を全てモノクロで使う。それなので写真のクオリティは今までの本とはその重要度が違う。フリックスタジオの高木さんがそれらはポジ入稿すべきとのことで、ポジ探しを行なった。モノクロで出す時はカラーで見えているのとは違う世界が現れるので気をつけないと無意味な写真となってしまう。
国技館で予定されていた卒業式はなくなった。式の後大学に戻り学科毎に分かれて行われる学位授与式も無くなった。卒業証書は各研究室で先生が手渡しせよということになった。そんなことなら郵送でもいいではないか、とも思うが、それを言うのは野暮か。しからば「おめでとう乾杯」ということにもなっても仕方あるまい。
私は理科大二部の教員で二部は今年度をもって無くなるが、様々な理由で未だ卒業していない学生がいる。彼ら彼女らと来年度どうやって卒業するかという話しをした。8時近くにやっとそんな話も終わり家路を急ぐ。彰国社のOさんが8時半に色校を持って来宅予定。今日は長い日、なかなか終わらない。
高橋てい一さんの資料がある倉庫に行ってきた。なかなかの量である。この資料としばらく格闘するか。幸い川向さんもいらっしゃっていろいろアドバイスいただけるし、元第一工房スタッフに先輩の袴田さんがいるのは心強い。
いよいよ話しは4月のイベントになった。入学式である。早稲田は中止、慶応は延期、東工大は様子見、東大はやる気、さてやらない早稲田は授業はやるのだろうか?
福祉施設の入札に社会福祉法人の理事さんが集まった。理事長が「お忙しいところ足をお運びいただきありがとうございました」と言ったら、数名の理事が、「暇です」と返答した。彼らは皆大学の先生である。大学人は僕同様、春休みを目指して決めていた出張がなくなり、シンポジウムなどのイベントがなくなり、卒業式がなくなり、突如有り余る時間が湧いてきたのである。毎日映画を見に言っている先生が「がら空きで最高よ」とおっしゃっていた。映画館は実は換気もいいから、がら空きなら尚更安全地帯である。いいこと聞いた。
児童養護施設のソーシャルワーカーに聞いた「どうですか?施設のコロナの影響は?」「休校で大パニック。学童保育は満杯。そしてその満員学童保育行ったら小学校と同じことですよね?」と言う。「インフルエンザは流行っていますか?」と聞いたら「コロナで皆手洗いを徹底するようになったせいか一人もかかっていない」と言う。手洗いは何にでも効くと言うことを我々はコロナから学んだのであった。
JIAマガジン3月15日号は先ほど編集後記を送り完了。表紙は長谷川逸子さんの湘南台文化センターのファーストスケッチである。このコンペは特に印象深い。コンペの模型に仰天したのを覚えている。またミース財団主催のYTAA(若い建築家のための賞)のご紹介もさせていただいた。
1週間ほど前にマーフィーの法則に則り悪いことは起こると予測した。その4つの予測のうち2つはその通りとなったなった。そして今日は3つ目が明らかになる日。入札である。これは1か月前に不調となり再入札となったもの。ここで落札しないと年度を跨ぐ補助金はおりない。かなり追い込まれた状況だった。先ずは2社会場にいたので少しほっとし、封を開いて安堵した。落ちた。悪いことは起こらなかった。
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