On January 21, 2006
by 卓 坂牛
一日センター試験の試験監督。僕は共通一次試験を最初に受けた年代。もう何もかも忘れたけれど一つだけ覚えているのは、国語の試験問題の文章の中に(誰の文章か覚えてないが)コルビュジエの「住宅は住むための機械である」という言葉があったこと。
今年からリスニングテストがあるということでそれに備えて皆緊張。僕はタイムキーパーという役で、受験生と一緒に試験を受けて、途中で万が一事故があった場合試験がどこまで進んだかをチェックする仕事をした。機械は鮮明な音で聞き取りやすいし、はっきり言うと初年度ということでかなり簡単。これから徐々に難しくしていくのであろう。
今日はちょっと神経使ったので、これから駅前の本屋にぶらりとでかけ、蕎麦でも食って家で本読もう。明日も待ち受けるこの試練に備えて。
On January 21, 2006
by 卓 坂牛
引っ越したことで発生するいろいろな変更雑務、(銀行とか税金とか)がまだ終わらない。もうすぐ一年たつというのに。銀行やら郵便局を駆け巡り、昼食をとって、川崎の打ち合わせ。昨日の続きでヴォリューム模型のチェックをする。この線でもう少し進めてみよう。2棟が連続した一連の流れを作るような、シンプルな形。そして表裏の無い形。昨日cad図の上にスケッチしていた絵を描いてスタッフに渡す。cad化しながら寸法をおさえ、スタイロのヴォリュームチェックをして良ければ、スチボで中もさくっと作りこんだ模型を作成するよう指示。一端帰宅し、夕食をとってから長野に、研究室に来て明日の試験マニュアルを少し読んで、『ゲーテ美術論集成』を読みはじめた。ゴシックは、理性とロマンの両面から捉えられる不思議な側面を持っている。
On January 19, 2006
by 卓 坂牛
昼前のアサマに飛び乗る。東京駅からホタルイカ(イル・リストランティーノ)へ直行。ランチタイムぎりぎり焦って飛び込む。まだ大丈夫。久々に美味しいスパゲッティと野菜スープを味わった。何時食べてもここのイタリアンは美味しい。さて今日はこの後TOTO通信の取材である。2時ごろ取材クルーがやって来た。中原・大久保編集室の大久保さん。カメラマンの浅川さん。そのアシスタントが2名。TOTOの方、インタビュアーの加藤さん。総勢6名。まだ客がいるので外で立ち話。冬の陽が落ちてきたので外観の撮影は即スタート。大久保さんはTOTO通信を全て編集されているそうだ。非売品だが13万部も出ている。カーサブルータスが8万部であることを思うと、すごい。内容だって旭硝子のGLASS & ARCHITECTUREと並んでその辺の建築雑誌より上質である。この建物は4月号の「レストランのしつらえ」という特集用だそうでに3つのケーススタディの一つであり他のレストランは結構高そうな有名なレストランだという。名前を聞いたけれど忘れてしまった。しかしそういうのと並んで載せていただけるのは光栄である。僕のインタビュー。オーナーの田伏さんのインタビュー、そして内観の撮影などを済ませ、最後は、オーナーと私のツーショットで終了である。どんな紙面ができるのか楽しみだ。
事務所に帰り、5時に入江君他2名来所。3月にリーテム東京工場で行う、某ブランドのプレス向けイベントの打ち合わせ。リーテムの2階にステージを組んでドリンクを出し、関係者500名近くを呼ぶ壮大なものらしい。ミュージックやダンスも本国からアーティストを呼ぶらしく、私もこっそり覗きに行こうと思う。かなりすごいものになるようだ。
打ち合わせ後、入江君と雑談。A0次の勉強会を2月後半くらいから始めようと話す。テキストを何にするか考えよう。
その後川崎のエスキース打ち合わせ。どうも少しずつはまらない、もうちょっともうちょっとという感じ。来週クライアントにプレゼンしようかと思ったがもう少し練ってからにしよう。その後某賞への応募ボード用のテキストを考え、ポートフォリオの進捗チェック。時計を見たら11時半。ご飯食べて無かった。
On January 18, 2006
by 卓 坂牛
もう夜中の11時だと言うのに、まだエスキスが終わらない。まあ事務所だと思えば普通か?!今日は長い日だ。朝の日課のカントをさらりと読んで、終わってなかった、言葉と建築講義の予習して、そして講義。今日はついにtransparency,とtruthまで進んだ。この本、いろんな章で同じ人が何度も登場してくるのである。当たり前だけど、一人の人が一つの概念の専門家ではないから、概念と人がかぶっている。それが面白いと言えば面白いが、混乱をきたすし覚えにくいのである。教える方がそうなら聞くほうは大混乱かもしれない???
午後、昨日終わってなかった卒計の梗概チェック。今日のほうがまし。3時頃T工務店が某プロジェクトの件で来校。40分ほど話しを聞く。なかなかいい感じではある。「うちは他社の1割から3割安い」の言葉に眼が点。その後、センター入試の監督指導説明会。なんだか面倒くさそう。先輩の話だとこれが結構疲れるとのこと。仕方ないね。これも仕事だから。
さてそれが終わり夕食後、今度は修士の梗概チェック。今度は再び昨日と同じ状況。意味不明脈絡なしの梗概に胃痛。まあ時間が無かったと思ってあげよう。死人に鞭打つようなことをブログに書いても仕方ないしね。それが終わり、ラッシュアワーの電車のような製図室で4年や修士の模型、図面のチェック。まあこの混み方は活気があって良いけど、ちょっとかわいそうなほど狭い。製図室はもう一つくらいあるといいのだけどなあ。私立大学ではないのだし。
On January 17, 2006
by 卓 坂牛
2こま目。デザイン論の講義。と言っても今日はレポートの書き方の説明。先週見たnhk長野について4~5千字のレポートを書かせるもの。書く方も大変だが、見るほうも大変である。来週ゲストできてもらう竹内(みかん組)にも読んでもらって、竹内賞を選出してもらうためにも、200字のサマリーをつけるように指示した。さてどうなることか?楽しみでもあるが、がっかりする時は疲れもたまりそうな量である。(60人分くらいはありそうだし)。
午後卒論の梗概のチェック。本当は6人分見る予定だったが、3人分見たら気分が悪くなってきたので、続行不可能となった。お願いだからもう少し推敲してから持ってきて欲しい。英語で書けと言っているのではないし、高々A4で2枚。教師は間違い探しマシーンではない(いや間違い探しなどという高度なチェックさえしていない)。
夕刻雑誌『a』の検討ゼミ。
明日の予習をしてから帰ろう。早く帰らないとまた今晩から降ると言ううわさ。オー怖。
On January 17, 2006
by 卓 坂牛
昨日は一日エスキス。川崎の案をじっくりと考えてみる。よくあることだけど、最初の一手を間違えてスタディし始めると、途中で何しているのか分からなくなる。そこでずっと最初の一手を考えていた。それがまた最初の一手というのはとても概念的だから、スケッチもカタチにならない。つまりカタチは頭の中で想像表象として浮かんでいるだけ。そんなカタチにならないスケッチは描きためても蓄積にならない。なんとなく生産的にはみえない。自分の中にも焦りのようなものも出てくる。生半可な一手で最後までやって見事に敗北し、それでも戦ったという達成感を得ることはできるのだが、結局時間の無駄遣いになってしまう。というわけで夕刻の打ち合わせまでに指示できるような絵はできず。口で説明しただけ。木曜日の打ち合わせに期待。
家で夕食をとり、9時28分のアサマで長野へ。車中『教養主義の没落』を読む。かつて最もできる奴は哲学をやり、金が欲しい人間は法学や経済や工学に進んだ。と親父が言っていたが、同じことが書いてあった。文学に進む人間は「武士は食わねど」の誇りがあったようだ。確かに僕の勉強会に来ている連中にはそういう気迫もあるが。むしろ親が裕福という方が正確かもしれない。
長野はあまり寒くなく。
On January 15, 2006
by 卓 坂牛
竹内洋の2冊の本が売れている。『丸山真男の時代』、『教養主義の没落』。今日の朝日の書評でも橋爪大三郎が薦めていた。昨日買ってきた教養主義を読み始めた。日本の教養主義は旧制高校が作ったと書いてある。旧制高校出の親父からそんな昔の話を聞いて育った私は、バンカラ、自由、教養といったものに単純に憧れていた。そんなわけで信大に来たときにせっかく一年は旧制松本高校を受け継いだ松本本部キャンパスに全員集合して授業を受けると言うのに、教養が無いというのを聞いて愕然とした。その上教員会議などでも僕より若い先生たちはそんなの当たり前という風に語るのにはもっと驚いた。3年間で専門を教えるのは大変だから1年から教えないとというのが彼等の理屈である。それはそうかもしれないが、第二外国語も無い4年生大学なんて僕には到底信じられないのだが。さてこの本を読んで教養の没落を必然として理解可能となるだろうか???
On January 14, 2006
by 卓 坂牛
朝10時kprojectの現場。壁の型枠が上まで完成。鉄骨の子供部屋をコンクリートの箱に貫通させぶら下げるその箱が立ち上がっている。外形の輪郭が見えた。空間は大きい。コートハウス形式の内外均等開口がどの程度均等になるか?未だよく分からない。施主定例。今日は夫婦そろってお見えであった
。工程表がやや甘い。客の前だが木島が甘さを指摘。所長ももう少しつめを厳しくやって欲しいものだ。昼ごろ定例終了。帰りがけ渋谷のブックファーストに寄りウンベルトエーコの『美の歴史』というちょっと高い本とその他いろいろ買って帰る。帰宅するとベーメ『感覚学としての美学』の方法論となっているヘルマン・シュミッツの著書『身体と感情の現象学』がアマゾンの中古で届いていた。さらりと目を通したがあまり面白くないのできちんと読むのはやめた。
強い雨が降っていたがそろそろ弱くなってきた。明日は3月上旬の暖かさになるという。長野もかなり暖かくなるようだ。
On January 13, 2006
by 卓 坂牛
研究室7時半。暖房は全然効かず凍えそうである。羽毛のロングジャケットをはおって読書。11時から設計系の就職ガイダンス。昼食後1時から2年生の製図のエスキス。2年の課題はオフィスで敷地は僕の設計した長野県信用組合の道路挟んだ逆側である。この敷地は僕が選んだのではなく、非常勤講師の広瀬先生が選んでくださったもの。規模もご丁寧に同じである。というわけで僕には手に取るように分かる大きさだが、学生にとってはいきなり巨大な建物かもしれない。間に正月が挟まっているせいか去年の暮れからあまり進展が見られない。2月2日の講評会には山本想太郎君に来校していただくのにお見せできるものに仕上がるのだろうか?
中休みに坂本先生と電話で会話。新年のご挨拶をした。坂本先生からは『言葉と建築』献本へのお礼とお褒めの言葉をいただいた。ありがとうございます。
夕食後、製図室を覗く。さすがに年明けると、2年からm1まで沢山の学生でごった返している。信州大学には製図室は一つしかないので早い者勝ちである。課題の締め切りも近くなってきたので皆必死である。卒業を目指すものはあと少しハイになって頑張るしかない。
僕がuclaで修士設計をしていた20年前、製図室では深夜になると誰とも無く叫び声が上がる。‘done is everything! done is beatiful!‘「終わらせることが全て、完成は美しい」。
21時の新幹線に乗ろう。
On January 13, 2006
by 卓 坂牛
朝の日課『判断力批判』宇都宮訳、はやっと上巻が終わり下巻にはいった。下巻は目的論的判断力の批判である。10時半に事務所。ごちゃごちゃと雑務。プロスペクターの面白そうな座談会シリーズ、全部行きたいのだが、山本さんの時しか時間がとれない。早速(というか遅きに失したのだが)ジュンク堂に電話、案の定満席。残念。
昼行きつけのとんかつや「鈴新」へ。「長野は雪どうですか?」と聞かれて「落ちて人に当たると死ぬ、と思われるつららが学内にいろいろ見られます」というとさすがにびっくりしていた。
午後アーキラボ用のポートフォリオ、中国プロジェクト、川崎の家、打ち合わせ。ポートフォリオ、面白いモノになりそう。中国は少しゆっくり進むかな?川崎は土質調査が終了。15メートルくらいまでいい地盤がでないので杭だとかなりコストアップになりそう。少し土をとって半地下を作る案が浮上。月曜までに模型を作成するように指示。
家で食事を採って長野へ。車中ベーメを読む。