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Sep 2013

カリオカスクールの建築家

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by 卓 坂牛

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朝ビーチを走ってからダウンタウンのニーマイヤーなどを見てからアフォンソ・エドワード・レイディ(Affonso EduardReidy)の近代美術館に行く。これは1954年に工事が始まり終わったのが1967年という多難な工事の末にできた建築であり。その年にレイディは他界した。苦節13年、レイディ渾身の建築なのだろう。
レイディの名を知る人は多くないだろう。僕も翻訳中のエイドリアン・フォーティーの本にハウジングが載っていたので名前だけは知っていた。薄いコンクリートを操るカリオカ(リオ生れ)スクールの建築家ということが書かれていた。
今回この美術館を見て薄っぺらいと言うよりは思い切った空間構成にはっとさせられた。その荒々しいテクスチャーとは裏腹にコンクリートが大きなストラクチャーから吊られ、明るく風通しの良い空間が生まれている。ピロティのスラブは緩やかに弧を描きなんと小さいライズのアーチかと思うが断面図を見るとアーチではなく中央部を薄く削ったスラブであることが分かる。でも空間としては効いている。
フォーティー曰くブラジルは世界で最初にコンクリートを国家的様式に創り上げた国である。そう言うとニーマイヤーが思い浮かぶが彼だけではないということだ。

雨のコパカバーナを走ったり歩いたり

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by 卓 坂牛

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今日は日曜日。せっかくなのでビーチでジョギングと思い朝一の地下鉄でコパカバーナビーチにきた。あいにくの雨だけど傘をさして5キロほど早歩きたまに小走りで汗を流した。この辺りはロサンゼルスの連なるビーチを思い出させる。ジョッガーはもとより、サイクリング、ビーチバレー、ビーチサッカー用の棒と紐がいたるところに見られる。日曜なのでビーチマラソン大会のような集団にも出会う。ココナツのジュースが4レアル(250円)で売っている。

美術館の床で眠りに入る

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by 卓 坂牛

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●この場所にはこんな説明がついていた「・・・芸術家と訪問者がともに自然と芸術の新たな対話を体感できる・・・」 ニテロイ美術館 オスカー・ニーマイヤー
「明日は6時の飛行機に乗る」と昨晩ロベルトに言ったら信じられない。「2時起き3時出なんて!!!」と呆れられた。機中爆睡。大型バスでホテルまで爆睡。ただでさえ寝足なのにますます体調悪い。ホテルで明日サッカーの試合が無いか聞いたらあった!!急に元気が出てきた。頑張ってニーマイヤーのニテロイ美術館を見るべくフェリーニ乗って対岸へ渡る。タクシーで5分。キノコ型の派手な建物が現れる。
この手の奇抜な建物はだいたいそうなのだが現地へ来ると理由が分かる。ラファエル・モネオのガラスで覆われたサンセバスチャンのホールもああこの潮風ならそうだよなと思った。今回のキノコも270度絶景を丘の上から見下ろすならこの形しかない。
この優美な線はいたるところに現れどうぞお座りください、寝てくださいとアフォードしてくれる。美術館の床で眠りこけたのは生まれてはじめての経験である。

アルゼンチン人とはスペイン語を話すイタリア人

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by 卓 坂牛

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仕事はハードだが夕食のマルベックは欠かさない。でも毎日ステーキは飽きるのでイタリア料理を交互に挟む。今日はロベルトの勧める鶏肉のミラネーゼ。美味しい本当に。アルゼンチン人とはスペイン語を話すイタリア人だと僕のスペイン語の先生(NHKラジオの)が言っていた。ロベルトもイタリア人である。

ブエノスアイレスの仕事終了

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by 卓 坂牛

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今日はラプラタ川を渡ってウルグアイに行こうと思ったのだけれど、山のように来るメールの返信やらで早朝川渡は断念。サンテルモで買い物でもしようと思いいつもの素敵な靴屋に行ったのだが値段が去年の倍になっているのとアルゼンチンらしいデザインが無いので早々に退散してパレルモに行くのだがここにもお目当てのものは見つからず、娘にスカーフを買ってホテルに戻る。パレルモ大学でのレクチャーとジュリーにタクシーに乗って行き先を告げたら眠ってしまい、着いたら全然違う場所。少々文句を言ったが道がひどく混んでいたので降りて歩いたら遅刻。スイマセン。
高層ハウジングのプロジェクトのジュリーをしたのだが、意味不明の案が多く元気がなくなる。その後レクチャー。内の家とパインギャラリーが教員の間では拍手喝采。ありがたき幸せ。その後夕食食べて部屋に戻ると12時。さて明日はリオに行くのだが飛行機が6時でタクシーは3時に来る予定。また2時間睡眠である。東京にいる時より働いている。ブエノスアイレスで新しく見た建築は正直言って0である。

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レクチャー・打ち合わせ・パーティー

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by 卓 坂牛

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●師匠の話をまず最初に
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●ベルグラーノの建築学部長モニカ何時までも元気である
今日はついにジョギングを断念。朝食後風呂に入って足を温め、今日のレクチャーの予習
今日はKina Ricardoさんがいるので日本語でやれるのが嬉しい。10時ぴったりにベルグラーノ大学に到着。11時まで大学関係者にご挨拶したり、通訳してくれるベルグラーノ大学の先生でもあるKinaさんに今日の話の内容を伝える。11時10分くらいからレクチャー開始。先ずは建築デザイン学部長のモニカが僕の紹介をしてくれた。今日の聴衆は200人弱。5年生がメインだが各学年がいる。今日は過去二回のレクチャーをくつつけたような内容で最近の仕事(Recent Works)と称して、松の木のあるギャラリ―と内の家を見せた。アーキテクチャーフレームという基本コンセプトと設計デベロップの方法と言う視点からしゃべったのでただの完成系が紹介されるのとは違いプロセスが良く分かるものだったに違いにない。
レクチャー後建築学部長のモニカと国際交流担当のアドリアナ、そして建築を学んでいる駐アルゼンチン大使の娘さん、そしてKinaさんと食事。食後にロベルトの事務所でフロレンシアに挨拶してからパレルモのカフェへ。来冬日本に来るダニエルとロベルト私の3人でワークショップのテーマ、日程などを議論。都市のパブリックスペースと自然と言う二本柱のテーマでワークショップ、展覧会、レクチャ―、シンポジウムを行うことを決定。やっぱパレルモはいいなあ。
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●僕のはオレンジ、グレープフルーツ、バナナのミックス、君の頂戴!!
夕方ロベルトの家により軽く食べる。するとロベルトが去年マタヨシにもらったワインを持ってきた。これには「ロベルトこれはマタヨシにもらったワインなので2014年までキープしておいね!」書かれているではないか。なんと一年で実現させた。P9273064%20-%20wien.JPG
●ロベルトは一年間約束をまもり僕のワインをキープしていてくれた
その後ビエンナーレ建築家も来る予定のボカの美術館に向かう、ブエノス・アイレスの歴史展のオープニングぱーてぃーである。ダニエルに言わせればコンセプトが一番いい美術館だという
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●ビスマン、ブスネリ、僕は大親友

ブエノスアイレス大学でのレクチャを前にしてコンディション最悪

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by 卓 坂牛

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2時に寝て4時に目が覚める。毎度南米に来るとこうなるのだが、今回は特にひどい。ジョッギングして美味しい朝飯を食べて、東京から来るメールに苛立ちながら返して、そして今晩のレクチャーの準備。終わったら少し散歩がてら建物スケッチでもしようと思っていたのだが。昼飯を食べたあたりから体調が著しく悪くなる。仕方なく午睡。30分寝て起きて出かける準備。ベルグラーノのスタバでフェデリコと待ち合わせるべく地下鉄の駅まで歩くのだがめちゃくちゃ足が重いし痛い。おまけに地下鉄は混んでいるし、スタバは駅から遠い。もう踏んだり蹴ったりである。昼に食べたサラダに乗っていた多量のチーズが気分を悪くしている。
スタバで寝ていたらフェデリコが起こしてくれた。もうジェットラグだし足痛いし最悪だとぶーたれる。タクシーで20分。ブエノスアイレス大学に到着。先日世界建築学科ベストスクールとというウエッブサイトを見たらブエノスアイレス大学は南米一位だった。因みにアジア一位は東工大。なんだか信憑性に欠けるな。
レクチャーは大学院3年生に向けたものでかなりレベルの高い、拡張のある話が要求されるようなのだが、こう体調が悪くては無理。レクチャーホールのロビーで前のレクチャーが終わるの待つのだが、半分寝ている。それなのに学生はおろか教授が4人もやってきた。日本でこんなこと考えにくい。ありがとうございます。
昨日でもう緊張がほぐれたのと、学生のレベルが高いので話が組み立てやすいのと、人数が少ないのと、時間が遅くなり東京は朝を迎えたのと、レクチャーしながら散々逆質問してスピリットが交わり始めたので調子が出てきた。ジョークも飛ばし、予定は1時間だったが結局1時間半喋り、アルゼンチンでは何と言っても肉とワインとサッカーであると力説してレクチャーを終える。2~3の質問を受けると社交辞令で言ったら30分くらい質問攻め。これも嬉しいやら眠いやら腹減るやらで辛くなる。もうワインタイムなので終わりと宣言したら、教授たちがそばのレストランで肉とワインをご馳走してくれた。Gracias!!

順番が変わってモルフォシスの次にプレゼンなんて不幸である

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by 卓 坂牛

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ブエノスアイレス建築ビエンナーレの4日間のレクチャーシリーズが今日から始まり総勢50人強の世界中の建築家が連続トークをする。聴衆は400人くらい来ると脅されて今日は朝食後ひたすらパワポの修正とトークの練習をする。オフィシャルランゲージは英語かスペイン語なのだがそのどちらもが母国語じゃない建築家はイタリア人とフランス人が少々でありアジア人なんて僕しかいないのだからまったく不利である。昼ごろホテルを出て近くのカフェでエンパナーダとコーヒーを飲んで先ずは展覧会会場に行く。もっとしょぼい展覧会を期待していたがリコレタセンターなる街のど真ん中のクロリンド・テスタ設計の会場には14のルームに所狭しとプレゼンボードと模型が並ぶ。僕のボードも佐河レイアウトでなかなか美しい。大型模型も四つ結構いけている。なんて自画自賛してレクチャーホールへ。僕の3人前のプレゼンが行われているのだがニューヨークのアーバンデザイナー、ジル・ラーナーが流暢な英語で話している。会場は満員である。
外に出てコーヒーを飲んでいると雑誌とテレビのインタビューにつかまり気もそぞろ。でもレクチャーの練習のようで少し落ち着く。ところが来る予定のコロンビアの建築家メサが来られなくなったとかで僕の前に話すのはモルフォシスのマイケル・ロトンデイである。なんだかすごいプロジェクトがスクリーンを賑わしている。参った。こんなの後に話すのかと思うと憂鬱である。そのうえコンピューターがうまくつながらず焦ってせっかく持っていたボイスレコーダーをオンにし忘れてはじめてしまったことに途中で気付く。まあ仕方ない。でもトークはまあまあのできである。しかしきちんと通訳されているかどうかは分からない。
終了後パレルモ大学に行って4年生のファベーラの街づくりというラテンアメリカらしい課題のジュリーをビエンナーレにフランスから来た女性建築家ファヒアンヌと一緒に行う。メインイベントを初日終えたので気が少し晴れた。でも引き続き明日から連続3日のレクチャーである。

サンチャゴ経由ブエノスアイレス

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by 卓 坂牛

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●サンチャゴ
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●ブエノスアイレス
今回のブエノスアイレスはとても遠い。トロントで6時間、そしてサンチャゴでもう一回乗り継ぎである。サンチャゴはからアンデス山脈を越えてアルゼンチンに入るとぐっと緑が増えたような気がする。空港にはビエンナーレ招待建築家のためのタクシーが待機していてくれてホテルへ直行。今回は忘れ物が多くて、米ドル持ってくるのを忘れたら案の定円は空港でもホテルでも両替できず、あわてた。そのうえcpuのアダプターが入っていないのにはもっと慌てた。幸い傍の電気屋さんで手に入れるこ

トロントで一休み

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by 卓 坂牛

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東京から12時間。トロント着。ここで6時間のトランジット待ち。簡単に出られそうなのでバスと地下鉄を乗り継ダウンタウンへ。なんだかアメリカの田舎という感じ。歪んだカーテンウォールのせいかしら