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Nov 2016

四谷には早々とクリスマスイルミネーション

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by 卓 坂牛

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本日は論文発表会。設計系の人で論文と卒計の両方をとる人の論文発表である。エンジニア系の人は論文だけという人もいてその人たちの論文発表会は1月である。というわけで本日は毎年、設計、歴史、研究室の人たちが発表するのだが今年は設備、構造の研究室の学生が一人ずつ発表した。これは面白いことだ。来年もさらに増えればと思う。さらに今年は発表の着眼点が面白いものが多かった。「これは満点」なんてかなりリップサービスしたのはそういう満足を少しは表明しておいた方がいいだろうと思ったからである。
昨日少々飲み過ぎて今日はこっそり帰ろうと思ったが、そうは行かず4年生と飲みに行った。しかしあまり長居せずに9時頃帰路へ。三栄通りには早々とクリスマスの飾り付けである。

パインギャラリーがバロックに

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by 卓 坂牛

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Diego Grassとパインギャラリーを訪れる。彼はOn Architectureという建築作品のビデオサイトを作っている。世界の名建築200くらいがそこへ行くと見られる。世界の有名建築学科、イェール、ハーバード、コロンビア、MIT etcはこのサイトをサブスクライブしている。毎年30ずつ増やす計画で今回日その一つとしてパインギャラリーを撮って貰った。久しぶりに来たら当初より飾る予定だった六曲屏風が飾られていた。急にストイックだった空間がバロックになっていた。

住まいの社会学

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by 卓 坂牛

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磯村英一『住まいの社会学』毎日新聞社1984を読む。著者は明治生まれの都市社会学者。膨大な著書があるが住まいに言及したものは少ない。スラムとは何か、スクゥオーターの歴史などそれぞれの解説は短いが未だに有効なトピックが並んでいる。

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とても残念気持ちである

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by 卓 坂牛

今回のアメリカ大統領選は僕の中ではこれまでの選挙とはだいぶ思い抱く感情が異なる。というのもたまさか大統領選の予備選が終わる頃にポケットワイファイを解約して光を導入したのをきっかけに光テレビを入れて毎朝BBCを見るようになったのである。その内容の3割くらいは毎日大統領選である。加えてその頃足首の痛みがひどくジョギングをやめて自転車で皇居を一周するようになり自転車をこぎながらアイフォンでBBCを聞くようになった。するとここでもテレビとは異なる内容で大統領選の様々なレポートが流れるのである。大統領選のことが頭から離れる日はなくなってしまった。それゆえ以前の選挙の時よりは二人の候補の人となりをより多く知るようになってしまったのである。そしてそのレポートを聞き、ディベートを見ているうちにトランプが人間的に国のトップに立つ人間としては不適格であると思えてきたのである。これは政治公約以前の問題である。セクハラ事件はもとより、ヒラリーをNastyと形容する女性蔑視。自国の民を潤わせるためとはいえしてはならない人種差別的発言。政治とは様々な利害関係の調整の上に成り立つのだと僕は思っている。一人勝ちすることが政治だとは決して思えない。一人勝ちすることが勝ちであることを掲げて国民を扇動するのはあってはならないことだと思う。知性も理性も何もなくなってしまう。
30年前にアメリカに留学した時にアメリカ文化の授業でアメリカで最も尊敬されるのは学者でも医者でも弁護士でもなく金を稼ぐ実業家であると聞いた時に浅ましいがプラグマティズムの一面なのだと諦めていた。その後そのプラグマティズムは希薄化したかに見えたが、30年経ってまた(まだ)その価値観がはびこるのを見るのは本当に悲しい。

東京ガーデンテラス紀尾井町

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by 卓 坂牛

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赤坂プリンスが壊されて巨大ビルができた。東京ガーデンテラス紀尾井町という名がついている。オフィスの上にプリンス系の最上級ブランドのホテルが乗っている。窓の透明度のせいか、天井伏のせいかオフィスの照明が煌々と外に溢れ出している。基準階面積が巨大なせいか建物のプロポーションがあまり良くない。

ユーカリと柚子

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by 卓 坂牛

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ユーカリと柚子の苗木を買った。しばらくこの場所に慣らすために植え替えずにいる。このところ、植木を麻布十番にある日清ワールドデリカテッセンで買う。結構安いのと配達してくれるから。配達料は800円だが、量に関係しない。ここに来る時は来客がある前日で、沢山食材を買う時である。ここは肉がかなり安い。一昨日もローストビーフ用のもも肉を1.2キロ、ステーキ肉を0.2キロ買って2000円しない。なので配送料800円は高くない。ユーカリも柚子も初挑戦。無事育って!

Diego Grass 来日

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by 卓 坂牛

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本日3時半にチリの友人ディエゴゴグラスが来日した。我が家で食事をする予定で僕もその準備をしていた。今朝山道君も来られるかと聞いたらイベントがあるけれど来られるということだった。7時にでディエゴが到着し、8時に山道君が来た。帰る頃になると皆元気が出るのだがもう12時。では金曜日に続きを。

eyeglasses

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by 卓 坂牛

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娘とスカイプで話をしていたら娘の友達がそばにいて少し話をした。メガネが似ているねと言うと、これはファッショナブルな形だと言って褒めてくれた。電話の後でメガネのトレンドをネットで調べて見てみた。http://www.vintandyork.com/content/best-mens-eyeglasses-2016/
2016年の形の流行りは
・ oversize(大型)
・ round John Lenon(丸型)
・ Club master brow line (眉毛強調)
・ Square (四角)
・ Bold Thic (大胆に厚く)
・ Titanium metal (チタニウム)
・ Flat top(上部が水平)
・ Wayfarer (比較的四角い)
・ Aviator(飛行機乗りがしているような)
これも一種のstyleでstyleにどういう名前をつけるのかはとても興味深い。僕のメガネはRayBan Rb 2180vf というラウンドタイプ(丸型)で上記ジョンレノン型の変形である。
フレーム色のトレンドは3つあって鼈甲、透明、黒である。僕のは鼈甲柄が混じった黒である。全体的に大きくて太い作りが最近の流行りのようである。

義父の言葉

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by 卓 坂牛

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義父の十三回忌の法要を高輪覚林寺で行った。酒好きでタバコ好き、書も絵も上手く、庶民の味方の会計士だった。僕もだいぶお世話になった。最後の数年を一緒に暮らした。肺がんで長い闘病生活もなく他界した。
僕が日建設計をやめようと思った時に背中を押してくれたのはこの人だった。独立は男のロマンであると言ってくれた。しかるに人生は一回きりで自分の好きなこと以外をしてはいけないと息子を教育していた自分の父親は今の世界経済を予測して建築家に仕事はなくなるから独立はやめろと長文の手紙を送ってよこした。やれやれと思ったが、息子はそんな親父をシカトしてさっさと日建をやめた。仕事量は少ないがより価値ある仕事が続けられていると満足である。人生とはそういう科学的予測とはかけ離れた人間の意志で切り開かれていくのであるとその時思った。そしてそれは義父の言った通りロマンによって支えられた。ロマンがあれば前へ進めるし無いなら進まない。

存在と生成

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by 卓 坂牛

「生成」と「存在」の問題を考えていたらドゥルーズにたどり着いた。ドゥルーズがどう考えているかはとりあえず置いておく。自分はどうありたいのかを考えてみるなら、固定した「存在」より常に新しく「生成」されていたい。「存在」は細胞分裂が終わったはく製のようなもので「生成」していることが生きている証である。自分は常に変化していると思いたい。別の言い方をするなら成長していたい。
そこで日常の自分の生活を考えてみよう。自分は教員であり建築家である。一体そこで自分はどういう教員と建築家を生きているのだろうか?
人が職につく時は自分にあった職を探すものである。そのためにその職に必要な技術を身につけ作法を学ぶ。しかしその職に求められている作法や知性に100%合致した本性を持つ人間はいない。よって職が求めるペルソナを演じなければならない。そして仕事が終わるとそのペルソナを脱いで自分に戻るのが普通である。しかしユングが言うように医師や裁判官や教師は自分の仕事への自尊心がとても強く、仕事中の仮面が素顔に「食い込み」外せなくなるのだという。
つまりこうなった人は自分に戻れないのである。そしてペルソナという存在に入れ替わりペルソナという「存在」になってしまうのである。そうして固定した「存在」になるともはや「生成」は求めることも難しい。僕の周りにもこうしてペルソナに乗っ取られてしまった人が結構いる。可哀想なのだが本人はもうペルソナになってしまっているので気づいてないところがまた可哀想である。