『メディアとしてのコンクリート』の次に何を訳すかということで半年近くいろいろな本を収集してはメールでやりとしてやっと決まったのがMark Wigley のWhite Walls, Designer Dresses –The Fashioning of Modern Architecture MIT Press 1995である。少し古い本であるが、モダニズムの本であるから古くてもあまり問題ではない。この本を最初に教えてくれたのはヴァージニア大学のShiqiao Li という中国人のプロフェッサーである。かれは清華大学を卒業してAAで学んだ秀才である。1月のシンポジウムでひときわ鋭いことをいう人だった。その彼が僕のレクチャーで見せた「内の家」の黒い居間の黒を賞賛し、逆にモダニズムの白の話しになり、そういえば同じシンポジウムに出席している Mark Wigleyがモダニズムの白について書いているよと教えてくれたのである。Mark にそのことを訪ねてどんな本かを聞く時間はなかったのだが、建築とファッションの関係にも言及されていてこれまでの単なる過去との断絶というような単純な論理ではなさそうなところが魅力的である。400ページ近い本でその分量に最初から圧倒され気味だが戦力を補強した。シンガポールにいるスチュワート研の岩下君と僕の研究室のゼミに参加してくれていたICUの岸君である。これはパワフル。頑張って2年半くらいで終わらせたいところである。
朝から国内外に計38本のメールを打って力尽きた。ありがたいことに打てば即座に打ち返してくれる方もいらっしゃる。しかし、それをまた打ち返せねばならずラリーが続くと結構しんどい。その上添付ファイルがどっとついてたりすると真綿で首を絞められているようでもある。アルゼンチンから打ち返された球にはPDFが4つも付いていてよく見るとその一つは300ページもあるじゃないか!!Oh my Give me a break!!
しかしこれらはすべて年末から始まるWSの課題書と参考文献。本当にかれらはこういうことがきちんとしていて好きである。