On December 21, 2016
by 卓 坂牛
ロベルトワークショップ3日目エスキース早いもので明日はファイナルレビューである。毎回このワークショップのエスキースチェックは楽しい。その理由は
1) 異国の建築家と一緒にエスキスチェックしながら新たな知恵を授けられるから。
2) 日本では考えつかない新たな課題を出してくれるから。
3) 短期間でやる集中した作業によって進展が目に見えるから。
4) 二部3年生と院1年生という年の差のあるコンビがうまく機能しているから。
サステイナブル・ハビタットというタイトルのこのWSはアルゼンチンブエノスアイレスの隣の市であるサンマルチンのスラムの実際の家を木造のシステムによって増築させようというものである。この案のレンガ色のところは既存の躯体でありそれに木の2種類のパネルによって必要に応じて増築可能であることを示している。明日の最終形が楽しみである。
この成果品も来年6月にセルバンテスインスティチュートで行う、EU Japan 建築国際会議「ブルーアーキテクチャ」展に展示することにしたい。
On December 20, 2016
by 卓 坂牛
ゼンパーの著書は未だかつて翻訳されていないと思っていたらありますよと天内君が教えてくれた。ついでにフィドラーまで付いている。フィドラーの論考はこんな短かったとは知らなかった。ゼンパーの論考は建築芸術の四要素。それらは炉、土台、囲い、屋根でありここ(囲い)から建築被覆論が登場する。そしてウィグリーのファッション(被服)と建築の話へとつながるわけである。
On December 19, 2016
by 卓 坂牛
師走の頃になると先生は走るというより焦る。一体これで卒業できるのだろうか?こっちはとにかく尻をたたかねばならないから「こんなんじゃ卒業させない」なんて云ったりする。しかしこれだとどうもパワハラ、アカハラになるらしい。本音はそうでもそう言ってはいけないらしい。それで先日宮さんに聞いてみたこういう気持ちになったら宮さん何て言うの?そうしたらこう言った。「この調子だと卒業できないかもしれない。そうしたら私悲しいわ!」そこで僕も真似することにした。「このままだと君悲しいことになるよ」悲しいことになる人が一人でも減ることを後は神に祈る。
On December 19, 2016
by 卓 坂牛
ブエノスアイレス大学に留学した4人の信州大学の教え子が集まった。3学年に亘ったが毎年2人か二人アルゼンチンに行ったのは学費が無料で物価が安いという理由はあるにしても彼らの気持ちに負うところが大きいと思う。地球の裏側から毎年学生がやってきてその学生たちが集まってくれるってこれは教師冥利に尽きる。でも彼の人柄のなせる技。
On December 18, 2016
by 卓 坂牛
本日から始まった次なる翻訳。訳本はマークウィグリーの『White Wall, Designer Dresses the fashioning of Modern Architecture』MIT press 1995 である。400ページを超える大部の書であり晦渋な表現の連続。でも面白い。モダニズムの歴史は作られたものであることを白い壁を軸に語るものである。ムテジウスを見る目が変わった。
On December 17, 2016
by 卓 坂牛
ロベルト夫妻と朝会いhujiwalabo設計、構造小西さんで代々木にできたコーポラティブハウスのオープンハウスに伺う。信大時代の片岡君や自分の研究室の現役OB佐河君など多くの人に出くわす。担当は坂牛研OBの堀江君。コーポラティブハウスは普通の集住と違い一住戸ずつクライアントがあるせいか設計の密度が高く見える。
その後表参道のルイヴィトンでピエール・ユイグの映像アートを見る。裏原宿通りのカフェでランチをとる。
On December 16, 2016
by 卓 坂牛
テラスのライトは部屋を広げる。夜帰宅して配偶者がいないと照度センサーで点灯したライトで浮かび上がった草木に出くわす。そんな時はしばし電気をつけず外部の光を楽しむ。
On December 15, 2016
by 卓 坂牛
ブエノスアイレスの隣の市であるサンマルチンのスラムの中の建築プロジェクトが今回のワークショップのテーマ。既存の建物の改善プロジェクトだが、基本は現状の問題を解決して木の構造でサステイナブルな新たなフレームを安くつる方法を提案せよというのがこの課題。安くそしてシステマティックで80平米以内に今の問題を解決しなければならない。僕も昨年ブエノスアイレスのスラムは見てきたがこれはまた違うスラムなので皆生することはまた違う。さて明日何が出てくるか楽しみである。
On December 15, 2016
by 卓 坂牛
10月頃から連続して3つのポートフォリをが中国から送られてきた研究生になって大学院に来たいというリクエストである。それぞれ同済大学、中国美術学院、天津大学出身でそのポートフォリオの質が高いので驚いている。デザインの質もさることながらおそらく4年間くらいに渡る大学の作品をもう一回描き直していると思われる。日本人のポートフォリオはその時々のドローイングや模型のクオリティが出るのだが、彼らのそれは完全に一貫したクオリティで作り直しているのである。建築家の作品集を見ているような感がある。あまり褒め過ぎても仕方ないのだが、大学卒業したばかりのポートフォリのの質としては日本の学生のものより高い。