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Dec 2017

自動車のショールーム

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by 卓 坂牛

フェラーリのショールームはロッソ・スクーデリアというそうだ。六本木にあるロッソ・スクーデリアは大江匡の設計で2014年にできている。フェラーリのようなやわらかな曲線で構成されている。メルセデス・ベンツのショールムは乃木坂にある。これは窪田茂の設計で2011年に完成。こちらは直線で構成されていて比較的がっしりとしている。建物が車を表している。このての建物をしっかりとおいかけたことはないが、どのくらい賞味期限があるのだろうか?

スカイプ

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by 卓 坂牛

オーストリア🇦🇹に留学中の平田は気が向くとスカイプでいろいろな情報を送ってくれる。先日コンペで勝って表彰式で行った北欧の話では事務所の昼飯のクオリティの高さに驚いた。工科大学スタジオのプレゼンで周りが圧倒的に上手な話しはなんだか信じられない。バイヒルのスタジオにはそういう学生が集まるのか?スカイプが終わると今日朝来日したジェフを連れて神楽坂のゲストハウスへ。お湯が出ない、エアコンがつかないはスイッチついてないだけ。やれやれ。

青山の透明なRC

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by 卓 坂牛

青山の裏の方に透明感の高いRCのビル二つ。ひとつはRー南青山:吉原美比古、2006年。階段が建物周囲にまとわりつくのだがその階段が薄くガラス面を最大限にしている。中には物販店が入っている。もうひとつは南青山SPICA ギャラリー:渡辺明、1999年こちらも中を見せるギャラリーである(朝はブラインドがしまっているが。どちらも青山の住宅街の起伏のある敷地にはまっている。

静心書展

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by 卓 坂牛

配偶者とそのお弟子さんたちの書のグループ展最終日銀座の大黒屋ギャラリーに行く。お弟子さん21人の作品はなかなか素晴らしい。卒計発表会のようである。先生は先生なりに責任もあるだろう。よくできれば先生も嬉しい。21人の中にドイツ人が一人。東大美学科への留学生。すでに帰国したが残した作品は素晴らしい。

皆さまに拍手。

重いコンクリート建築3題

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by 卓 坂牛

重いコンクリート建築3題、OXY乃木坂(1987年、竹山聖):大学卒業後1年して乃木坂にでき新入社員たちは嬉々としてこのビルの地下のバーに遊びに行った。倉俣史郎の家具があった。昨今コンクリートがだいぶ歳をとり、低層部に趣味の悪い外壁が貼られたが赤坂通りの方から見ると擁壁と相俟っていい感じの風景となる。代々木まで足を延ばし、あまりゆっくりと見たことのないGAギャラリー(1981年、鈴木恂)をゆっくり見る。鈴木さんの建物はいつもでっかい桶みたいだと感じる。さらに新宿に行くとつい最近(2014年)できた竹山さんの新作新宿瑠璃光院白蓮堂がある。重そうなコンクリートが浮いている。

健康格差

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by 卓 坂牛

NHKスペシャル取材班『健康格差—あなたの寿命は社会が決める』講談社現代新書2017によると健康格差は所得、雇用形態、地域、家族構成で変わるという。しかしなんと言っても大きいのはお金である。戦後日本人の平均寿命は約50。それが半世紀強で30以上増えた。またそれに伴い医療費は0.2兆から40兆近くまで増加している。健康格差が物語ることは私たちの寿命が金のかかる医療に支えられているということである。こうなると感ずることは、医療革命が起き、医療費が爆発的に安価になる可能性があるか?というスタディの必要性。あるいは、われわれは社会が保持しきれない医療を抱えてまでして延命する必要があるのか?という疑問。しかしいずれにしても、金がないものは短命で良いという理屈はありえない。

馬鹿正直

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by 卓 坂牛

山口真由『リベラルという病』新潮新書2007を読む。白人、黒人の平等にはじまり、男女の平等、性の平等にリベラル派の主張は拡張し、口には出さないが多くのコンサバ派はそれに反対している。その口に出せないことを口に出すかけにでたのがトランプでありもはやそのかけに勝ったトランプを止めることができる人間はいない。くわえて終身職である連邦最高裁判事はこれからますますコンサバ派になる勢いだそうだ。この本を読むと実にアメリカという国の二重性がわかるし、その意味では馬鹿と思われると思われるトランプは馬鹿なのではなく、馬鹿正直なのだということがよく分かった。

図式

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by 卓 坂牛

平瀬さんが、SD2017に綾瀬の基盤工場の完成レビューを書いている。この建物の平面の特徴は3×3のグリッドプランであり古来伝わる建築の基本形図式である。たまさか今日オープンハウスで見せていただいた横河健さんの住宅はクワトロキューブと称し正方形が4つ配してあるが中庭や階段などを隙間に配しているので、これも3×3の変形である。

古典的な図式を使う時は図式を換骨奪胎して自分流に昇華しなければならないので力がいる。個人的には図式を好む篠原さんと嫌う坂本さんの下で学び、図式に興味はあるが怖くて触れない。

恵比寿あたりのオフィス

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by 卓 坂牛

目黒と恵比寿の間の交差点の角に湾曲した白い壁がある。篠原聡子設計のT-office 2000年。ちょっとひょうきんな佇まいだが交差点側の喧騒を避けるためのファサードであろう。構造は鉄骨のようである。そこから恵比寿に下ると鈴木恂設計の恵比寿スタジオ 1980年がある。コンクリートの塊にバルコニーのボイドがくり抜かれた存在感。街並みにはまっている。そこから広尾の方に行くと竹山実のテック広尾 1992年がある。ペンシルビルであるファサード側に構造とコアを集約細さをいかすデザインである。

意図と達成

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by 卓 坂牛

意図その達成を重視するとして、この建物の意図は何でどうやってそれを達成しようとしているのかと自問する。この建物で重要なのはこの窓からのぬけ、そこから聖なる場が生まれる。構造はその場所とどう関係するのか考え中。建築はやることがいろいろあるので全てが直接意図の支えになるとは限らないのだが極力そこへ向けて造られるほうがいい。