JIAマガジン編集
8月号よりJIAマガジンの編集長を仰せつかりました。JIAのことについて素人な私ですが、建築家の職能を社会に定着させたいと願う一人としてこの役をお受けいたしました。
しかし同輩の建築家でJIAに所属していない人は多いし、所属していてもMAGAZINEの封を切ったことさえないという人は少なからずいます。若い建築家からはJIAの意義は何かと問われます。私はJIAが建築家の存在を確固たるものにするためにありこの雑誌はそれを助けるものだと考えています。
とは言え突然明日からJIAが激変するはずもなく、況んやMAGAZINEにおいておや。先ずは今村前編集長の築いた良き流れを受け継ぎ、六鹿会長の意向を反映しつつ、JIA 会員の皆さまの活動を繋ぎ、最新の情報を共有する雑誌になることを目指して紙面づくりをして行きたいと思います。
本号は今村編集長の企画していた内容に沿ってお手伝いいたしました。隈研吾さんとの巻頭インタビューは展覧会の内容をきっかけとして「被覆」と「物質」という今日的テーマの展開をより深く理解できる構成になっています。前田さん、倉方さんとのインタビューも同様に国立新美術館での展覧会をきっかけに今までにない日本を建築から見る新しい視点の意義に少ない紙面で肉薄しました。
表紙は「建築が生まれる時」と言う新しい企画です。これは建築家が受けたエピファニー(天啓)をこっそり見せてもらうものです。それは普通コトバやイメージで天から降ってくるのですが建築家ですからそれをドローイングや模型で確認してああこれで行けるなと確信するプロセスを経るはずです。そこで建築家に問います。「これで行ける」と確信したドローイング、あるいは模型を見せてくださいと。今月号は隈さんにお願いしたところ、予想を超えて複数枚の模型写真が届きました。毎月の表紙に建築家の瑞々しい閃きを感じ取ってもらえればと思います。
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