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Sep 2019

物と都市のつながり

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by 卓 坂牛

先日の学会のシンポジウムでは自律性と他律性をテーマに据えて、モノと都市が図らずも浮上した。物は建築の自律的側面で都市は他律的側面でどう物と都市がどう繋がるかが楽しみだったがどうもそういう流れにはならなかった。やっぱジェネレーションの問題かなあ?今日門脇さんと話しても、先日A dvvtと話しても彼らの考えは建築の物(エレメント)を都市に(というと大げさだが)周囲につなげようとしている。自律的物を建築という単体の文脈から切り離して周囲の文脈に載せようとしている。Advvtはそれぞれの小さなリノベプロジェクトに周辺200メートル四方くらいのアクソメを描くのもそんな意図からである。

エレメントの話し

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by 卓 坂牛

門脇耕三さんが5人の建築家、編集者、歴史家、キュレーターたちと来年度のベネチアビエンナーレの展示を担当することになった。テーマはエレメントの奇跡。先日インタビューした

A dvvtと共振するテーマである。エレメントをもとの文脈から自律させ別の文脈にのせる拡張の論理はとても面白い。ビエンナーレの話しは結局彼のライフワークみたいなので自邸の話しもじっくり聞いた。おやすみのところありがとうございました。

 

構造設計者の資質

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by 卓 坂牛

甲府のプロジェクトの構造設計を金箱事務所の辻君が担当している。彼は信州大学の教え子である。構造だから研究室は五十田さんのところだったけれど設計がうまく、4年前期の製図は一番で、たまさかゲストクリティークが金箱さんだった。いい構造設計者になるには意匠のセンスは必須である。彼とやっているとよくわかる。昨日もCLT折板構造の提案があった。想定外の楽しさである。

ARQ

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by 卓 坂牛

サンチアゴWS最終日にパトリシオからスミルハンの本をもらった。カトリカ大学出版会ARQから出版されたもの。2014年11月号。よく見るとこの号の編集長はパトリシオ本人。fragile construction についてスミルハンが掻き集めたイメージ集である。

就活

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by 卓 坂牛

おそらく多くの事務所に昨今届いているだろうインドからのインターンシップ、あるいは建築家として働きたい旨のメールの宛名が、Dear Sir and Madamになっているのが気になる。。不特定多数に乱射するこういうメールで人にお願いする感覚が理解できない。ポートフォリオを見ると昨今インドの学生のレベルもとても高い。でも人と働くとは受け取る側は必ずしも建築能力だけ見ていない。この人といっしょにいることが楽しいか?この人が求めているものとこちらのキャラがフィットするか、などなどが重要なのである。逆に言えば相手はこちらをどれだけ理解しているのか知りたい。海外の大学に職を得るには面接前日に会食してその人の社交性を見るように、職を得るとは能力だけが評価基準ではないのである。

会議を減らせ

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by 卓 坂牛

この本には海外の(主としてイギリス)大学と日本の大学との差が記されている。それによれば最大の差は会議の量。海外の大学は会議が少ない。その理由は大事なことはトップダウン、些末なことは権限委譲するからだそうだ。日本も似非民主主義はさっさとやめたらいい。

書アート

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by 卓 坂牛

石橋さん、郷田さん、坂牛で食事をしていたらアーティストらしき人がやってきてわれわれと話しをしてわれわれの人となりを書に認めてくれた。この書の中に三人の名前が読めますか?

講義の秘訣

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by 卓 坂牛

学生アンケートの結果私の講義が工学部後期のベスト講義に選ばれたので学長表彰し、かつその内容を教育のプロが精査分析します。とのメールを受け取った。学生に理解されているのは嬉しいが、分析材料にされるのは面倒臭い。

予め種明かしするとこの授業は授業とは名ばかりで授けない。

1)教科書を一週一章ずつ読んで来てもらい10分の小テストをする。

2)その章の内容を割り当てられた学生が講義する。

3)その章の内容について学生が司会をして議論する。

私はそれを楽しく聞いている。至って楽である。海外の教育のプロか講義の秘訣はなるべく教えないことと言っていたがそれを実践している。

アルキテクテン デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユー

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by 卓 坂牛

ギャラ間で13日からアルキテクテン デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユーの展覧会が始まる。それに先立ち彼らにインタビューをした。彼らの作品はA+Uに特集されている。難解なストーリーと美しいドローイングのリノベの作品が多い。話を聞くと実に実直に建築を創っていることが分かった。とても楽しいまじめな建築家たちである。彼らの事務所で4年前にインターンシップをした研究室の大村からもいくつかの質問をしてもらった。グループをつくってからまだ10年経ってないのが驚きである。