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Aug 2023

坂本龍一

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by 卓 坂牛

友人に勧められて坂本龍一の最後の本を読んでみた。病との格闘に壮絶なものを感じたが、私は『音楽が自由にする』の方が伝わることが多かった。しかし彼が山田洋次の「母と暮らせば」のために作った音楽は凡庸なもので西洋音楽で言えばシューベルトだと書いていたことに建築と通ずる表現者の気持ちを感じた。建築だけではないだろう。凡庸に作ることの意味や難しさというものはきっとさまざまな分野にあることだ。At the recommendation of a friend, I read Ryuichi Sakamoto’s last book. Although I felt his struggle with his final illness was fierce, I found “Music Sets Me Free” more effective. However, in this book, he wrote that his music for director Yoji Yamada’s “Living with Mother” was mediocre. Regarding Western music, it would be Schubert, which shows the feelings of an artist who shares architecture. Felt. It’s not just architecture—the meaning and difficulty of creating something mediocre in various fields.

キッチン

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by 卓 坂牛

使いやすいこのキッチンともしばしの別れ。Farewell to this easy-to-use kitchen for a while.

ドライフラワー

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by 卓 坂牛

今日から東京。千日紅はドライフラワーになるよと教えられたので吊るして帰ろうNow get ready to go Tokyo. I was told that Sennichikou will become a dried flower, so let’s hang them and go home.

森さんのコメント

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by 卓 坂牛

『教養としての建築入門 見方、作り方、活かし方』について、著者の坂牛卓氏から感想を述べるようリクエストをいただいていました。夏休みの宿題を、ギリギリのタイミングで提出するような気分で投稿いたします。

企業間でリスキリングが叫ばれる一方、これまでの知識を整理する「振り返り」も重要となろう。自分なりのベンチマークを持ち、そこからの距離で自分の今の仕事を測ることで、今後の方向性の見極めができる。そんな意味から本書は、特に建築を生業とする中堅以上の人たちのバイブルになり得ると直感した。不変的な歴史をベースとすることで、これまでにない新たな可能性も見えてくるだろう。

個人的には『歴史でたどる建築再入門』といったイメージで最初から読んだ。というのも、第1章で用いているウィトルウィウスによる「用・強・美」の軸が強烈に脳裏に焼き付けられ、最後まで引きずられたからだ。方や坂牛氏の日建設計時代の担当プロジェクト、最近作も全体の中に巧みに配されている。もちろん建築に興味を持つ一般の人やこれから建築を学ぼうという若手にも読んでほしい書ではあるが、坂牛氏のペースに巻き込まれない注意も必要だろう。

On
by 卓 坂牛

都市部の現代建築の形は敷地の形に相当程度依存する。しかし土地が広くなると形は自由だ。例えば篠原一男の正方形は幾何学への偏愛からくる。同じ正方形でもパラディオのビラは古典を見習っている。では古典の決定要因はと問うなら、正方形平面より先にドームがあったと考える方が理解しやすい。つまり構造である。しかしそこに正方形のもつ宗教的意味合いや象徴性がなかったかと言えば、わからない。
The shape of modern architecture in urban areas depends to a large extent on the shape of the site. However, when the land is wide, the shape is free. For example, Kazuo Shinohara’s square comes from his fondness for geometry. Even in the same square, Palladian’s villa follows the classics. Then, if we ask the determinant factor of the classics, it is easier to understand that the dome preceded the square plane. That is structure. However, I don’t know if there was a religious meaning or symbolism that the square had.