Archive

Feb 2012

第四下町への引っ越しは何を生むか?

On
by 卓 坂牛

長野への車中で三浦展の『郊外はこれからどうなる?』を読み終える。第四山の手論に続き第四下町論が面白い。それによると下町拡張の四段階とは次のようなもの。
① 江戸期―日本橋
② 明治期―浅草
③ 大正昭和初期―玉の井、千住(隅田川の西)
④ 戦後―江戸川、葛飾(荒川の西)
さて東京は江戸以来山の手は東へ、下町は西へ拡張する。しかしその拡張の仕方は少々異なる。西はアメリカ型、東はヨーロッパ型だそうだ。アメリカ型とは中心に低所得層を残し、郊外に富裕層が移り住むタイプ。ヨーロッパ型は城壁に囲まれた都市部に富裕層を残し、城壁の外へ低所得者層を追い出すタイプ。
即ち東京の場合、山の手は拡張しながら中産階級(富裕層とは言い切れないが)が多くそこへ住み、一方下町は拡張しながら低所得者を西へ西へ追い出していったということである。
そこでまた理科大の引っ越しの話。以前所得の最も高い千代田区から最も低い葛飾区へ引っ越すと述べたが、この下町拡張論と併せて考えると合点がいく。すなわち千代田から葛飾への移動とは第一の山の手(というか、日本の中心)から、第四下町への移動なのである。
ところでこの移動はその昔西郊外へ大学が大量移動した時のそれとは少々違う。その昔の西移動は単に都心に拡張の余地が無くなったからだけではなく、郊外二ユータウンが大学を必要としていた。しかるに第四の下町には残念ながらそうしたニーズは無い。この移動が生み出すものは何か???

東京を東へ西へ

On
by 卓 坂牛

三浦展『郊外はこれからどうなる―東京住宅地開発秘話』中公新書クラレ2011によると東京は山の手の拡張という視点から四段階に発展した。
① 第一山の手時代(明治半ばまで)本郷周辺が山の手―その西側が郊外
② 第二山の手時代(20年代手前まで)山手線の中が山の手―西側私鉄沿線が郊外
③ 第三山の手時代(60年代半ばまで)私鉄沿線、田園調布、成城、吉祥寺あたりまで山の手―その西側が郊外
④ 第四山の手時代(現在まで)二子玉、たまプラ、新百合、所沢までも山の手
東京の人口増加は地方からの流入による。そしてその流入人口が処理できなくなったこと。また一億総中流化でだれでも山の手に住めるようになったこと(その昔山の手は武士、下町は工商人が住んでいた)で山の手は拡張した。
僕の両親も20年代に青森から駆け落ちしてきた流入組である。そういう人たちは少なくとも第三山の手かその郊外にしか住めない。江古田(第三山の手)に生まれ大泉学園(ぎりぎり第三山の手)に引っ越した。
大泉学園に引っ越したのが小6。文京区の国立大学付属中学校に入り附属小学校から来た生徒がとてもお金持ちに見えた。彼らの多くは学校の近く、即ち第一山の手でうまれ育っていた。そういう親はやはりそこで生まれ育つ。こう言う家の多くは家を買う必要が無い分可処分所得が多いわけである。お金持ちに見えたのではなくお金持ちだったのである。そして今でも第一山の手出身の輩と会えばその羽振りの良さにびっくりしたりする。
僕は江古田に生まれ西に向かって大泉に移り住むものの、結婚して東へ向かい日建そばの早稲田(下町)に賃貸。子供が生まれ、早稲田では手狭だがこの場所では大きなところに住める余裕もなく西に向かって移動。方南町、下高井戸と西へ進む。しかし信大赴任を契機に一念発起東へ向かい第二山の手の四谷に住む。これは僕に限らず現代的な傾向とも思える。都心空洞化とともに住宅供給が都心で増えており、郊外からのリターン組が結構住み始めているのではないだろうか?

涸沼(ひぬま)の美しさに溜息

On
by 卓 坂牛


水戸から車で30分。水戸市に隣接した茨木町役場に到着。町長さん以下3名にお会いする。茨木町の今後の街づくりについて町長さんの考えを聞く。一言で言えば農業を中心とした新たな町を作りたいと言うことである。茨木県は農業県で日本の農産物の生産高第二位という品目が沢山あるそうだ。
びっくりしたのは長野小布施の栗製品はとても有名だが、あの栗の多くは茨城から送られているとのこと。役場の人が北海道で美味しいジャガイモを食べたらそのジャガイモは茨城産だったとか。笑い話のような本当の話をいろいろ聞かせてもらった。
農業は風景を作るし、茨木町には国立の大病院もあり、特養、老研などの老人福祉施設も沢山あるそうだ。農業と福祉をつないだヘルシータウンを作ることができるのではないだろうか。
先ずはじっくり町を見せてもらうということからスタートしようと決める。年度末はお互い忙しいので5月頃からスタートするとして、今日は町の要所を案内してもらった。ここには涸沼と言う美しい沼(湖)がある。大きさは1平方キロ。皇居より少し小さいくらいである。行って見てびっくり。実に美しい。そしてここは海につながっていることもあり、多くの魚が採れる。今日も白魚を採るおばさん達がいた。寒風吹きすさむ中5センチくらいの大きな白魚が採れていた。
高速の出口のそばなので朝出れば1時間半で着く場所である。ちょっと可能性のある場所ではないだろうか。

理科大工学部修士発表会

On
by 卓 坂牛


なんだかこのところ毎日大学の話題。2月の初旬は大学に籍を置いている人は仕方ない。連日学部や修士のチェック、練習、発表に追いまくられる。
今日は理科大工学部の修士論文、設計の発表会。朝九時に始まり7時過ぎまで。論文も午前中の内はついていけるのだが、午後は段々頭もぼけてくる。そして血糖値も落ちてくる。必死にフォローするのだが構造の解析の話しで数式が出てくるとちょっと降参。そして夕方になり最後に設計。
先日理工(野田)の修士設計を見せてもらったが。彼らは論文なしの純粋設計だが工学部(神楽坂)の設計は論文付き。それなりに論を立ててそれに即して設計をするシステムである。論を立てるか立てないかは一長一短ある。論を立てると言うことは設計もそれなりにある強い提案性と論理性がある。しかし逆にそれに縛られて妙に不自由な設計になるものであるし、建築のリアリティに欠けるところもある。
理工の一番の子はその意味では素敵な使えそうな建築であった。今日見せてもらった修士設計は使えそうもない。とても思惟的である。とても理屈っぽい。でもそれなりに力作だった。僕は悪くないと思う。でも一言言えば、その思惟的な空間をリアルな世界に落とし込んで「建築」しようとしているところに無理がある。もっと原理に終始して建築作らなければもっとよかったと思う。5分の1くらいの模型を作って徹底して空間の原理を主張すすれば良かったのにと思わなくもない。
それは指導した先生の気持ちもあるだろうし、設計者の想いもあったと思う。結果はどっちに転んだほうがいいとは言い切れない。でも力作だった。修士設計として見ごたえもあっと思う。

できたての卒制に悲喜こもごも

On
by 卓 坂牛

栃木の現場。今日も寒い。このところ設備の納まりに四苦八苦。設計期間が短かったせいで納まりきっていない。
打合せを中座して夕方大学へ。一部の卒計の採点をする。今日提出し終わったばかりのできたてのほやほや。2時間かけて見て回る。今日採点しているのは僕だけなので落ち着いてゆっくり見られた。
僕の見る基準は2つあって、一つは設計の中に様々な意味で強い意志があるかどうか?二つ目はその意志に基づいて今まで僕らの知らなかったような新たな世界を見せてくれているかどうかである。
そうした視点からすると先ず強い意志が感じられるものがあまり無い。せいぜい両手で数えられるくらいである。それは現状に対する観察眼が弱いということなのだと思う。世界に対する問題意識の欠如である。こうした視点はもしかすると二部の学生の方が高いかもしれない。11月頃に始めて2.5カ月くらいでやるのだから仕方ないとも思うけれど、問題意識は大学に入った時から持っていないと手遅れである。表現したいことの無い人に表現の強い意志を求めること自体無理な話である。
そして次にそこから始まる世界の作り方であるが、これがまた少々寂しい。その辺に転がっている陳腐なボキャブラリーの継ぎはぎである。これもまた2ヶ月半でエスキスの時間が無いと言うのは余り理由にならない。少なくとも3年生くらいからは自分が作りたい世界というものが自分の中に沈殿してくるものである。しないのなら沈殿させる努力が足りないのである。
去年たまたま理科大赴任前に一部学生の展示会を見に来た時フランス人のアーキテクトがいた。彼はその時殆どすべての作品をぼろくそ言っていた。どれもこれも人真似だと言うのが理由であった。去年がそうなら今年はもっとそうかもしれない
とは言えその中にはなかなか魅力的なものもいくつかあった。数少ないががっつりと強い意志と世界が感じられるものに出会えたことは嬉しい限りである。

ゼロ年代のデザイン作法

On
by 卓 坂牛


松原慈さんから著書を頂いた。『ゼロ年代11人のデザイン作法』六曜社2012。真っ黄色な表紙が目に痛いほど。思わず表紙をとって読み始めた。
松原さんはその昔東大で講義した時の最も印象的な学生さんだった。僕の記憶が正しければ高校時代に見たルイスバラガンの写真集が余りに美しくて涙して建築を始めた。大学に入って建築をくまなく見るために東京フォーラムに夜中潜入して一晩過ごした。最終レポートでは読み切れないほどの文章で(内容は忘れたけれど)先生を困らせた。毎回レーポートに対し、70人くらいの筆の立つ文学部の学生に混じり、全然負けない印象的なレポートで僕を楽しませてくれた。
卒業後10年くらいたってとある講評会の場でお互いゲストクリティークで呼ばれてバッタリ再会。「先生!」と呼ばれ、にわかに誰かは思い出せなかった。ゲスト席にいるからなおさらである。最近何しているのですかという質問に「建築はあまりしていません」と言うので「へえー」と思ったのを覚えている。
そしてこの本を頂いた。彼女を含め11人のゼロ年代の若いデザイナーたちが言うことをまとめることなどできないが、彼女の言説はとても真面目に空間について述べている。そしてその空間思考の結果が必ずしも建築である必要はないことが感じられる。いやむしろそれは建築では無い方がいいのかもしれない。
この本の企画者である飯島直樹氏がこの11人を選んだ理由はカテゴライズに困るヒトタチと述べている。「建築あまりしてません」という彼女の言葉は選定基準に合致する。そして彼ら彼女らは建築の仕事が無いから建築をしていませんということではなく、真剣に創作を考えていると重要なのは建築と建築からはみ出る何かと建築と関係ない何かが繋がることなのだと言いたげだ。
先日ザケンチクへの意気込みの重要性を語った舌の根も乾かぬうちにこういうのも少し憚られるが、建築の思考は建築からは生まれないとも思う。だから彼ら彼女らの考えていることはよーーーく分かる。でも大学4年生まではあまりここにのめり込まない方がいいとも思うが、、、、

野生の建築思考

On
by 卓 坂牛

http://f.hatena.ne.jp/shunshutaro/20120207022237
週末に信大建築学科の卒計、修士設計を見に行く。彼らはオフィシャルな発表会とは別に展覧会+講評会を企画している。テーマは「野生の建築思考」だそうだ。彼らがレヴィ・ストロースを読んでいるとすれば立派なものだ。加えて篠原一男がレヴィ・ストロースを引用し上原の家のコンセプトを練り上げたことを知っていたらたいしたものだ。
まあそれはよしとしてこの会で「野生の思考」をもとにレクチャーをして欲しいと頼まれた。そうは言っても僕の中にレヴィ・ストロース言うところの「野生の思考」が芽生えているわけでもなく無理な話である。しかしパワポを作りながら皆に見せようと考えている現在進行中の3つの建物に共通する性格が野生という言葉で表してもいいようなものかもしれないと思いレクチャのタイトルはそのまま「野生の思考」にしてみようと考えを改めた。
3つの建物に共通していることはなんのことはない。構造をすべてむき出しにしているということである。一つは児童養護施設。木造3棟と鉄骨造1棟の分棟だが屋根は全て構造をむき出しにした。この用途でこの規模で準耐火を逃れるために一棟を鉄骨にした。それによって小屋組はすべて露わにできた。二つ目は小さなギャラリ―これは壁も屋根も連続したツーバイ材を303ピッチで数十本並べ、これも露出。三つ目は住宅で外断熱にして内部のコンクリートを全て露出した。
期せずして、木、鉄、コンクリート全てが露わになっている。構造をむき出しに作るのはちょっと手間のいることだが建築の被服をなるべく取り去って骨を露わにしたいという欲望が強い。その理由は割と明快で建築を簡単に見せたいからである。なるべく隠蔽された場所を作りたくないと思っているからである。フランプトンのテクトニック概念と共通する部分もあるかもしれない。彼はそう言う言い方はしてなかったと思うが建築の仕組みはなるべく簡単な方がよい。
簡単であることが野生的であるとは一概には言えない。むしろレヴィストロースの発想はその逆であろう。しかし実は簡単にできていることが豊饒な現れ方をすると僕は思っている。簡単に作って豊饒に現れること。これを僕の野生的思考La Pensée sauvage と定義し直してみよう。
週末まで飽きなければこれも有効かもしれない。

私立文系も結構高い

On
by 卓 坂牛

午後楽しみにしていたジャクソン・ポロック展を近代美術館に見に行く。なかなか充実している。面白かった。http://ofda.jp/column/
夜受験から帰ってきた娘に試験内容を見せてもらった。国語の文章量には驚く。こんなの90分で解く自信はない。
ところで娘が受けた学部の授業料がいくらかかるのか全く気にしていなかった。聞いてみるとそこ(文系)は入学金一律20万。授業料80万。施設費がやはりあるのだろうか?初年度払込金が129万。
授業料80万かあ。理科大2部より30万高い。文系が安いのは実験室とか製図室とかいらないからなのだろうがそれでもこの値段。まあ理科大の施設よりこっちの方がゆったりしているのは事実。また僕は娘が受験した場所で非常勤講師をしているのだが、確かにこの学科は凄い量の非常勤講師を雇って面白そうな授業満載。でもそういう点で言えば理科大も負けてない。そう考えると理科大二部は安い。しつこいようだけれど、建築を学べる私大工学部の初年度納入金額ランキングを旺文社のパスナビサイトから紹介する。
1 東京理科大学 建築学科<第二部> 830,000
2 工学院大学 建築学科<第2部> 867,760
3 第一工業大学 建築デザイン学科 1,060,000
4 武蔵野大学 環境学科 1,148,600
5 明海大学 不動産学科 1,205,300
6 山口福祉文化大学 ライフデザイン学科 1,216,000
7 帝塚山大学 居住空間デザイン学科 1,265,000
8 徳島文理大学 建築デザイン学科 1,270,000
9 長崎総合科学大学 建築学科 1,332,650
10 京都橘大学 都市環境デザイン学科 1,354,000
11 崇城大学 建築学科 1,360,000
12 九州産業大学 住居・インテリア設計学科 1,373,150
13 九州産業大学 建築学科 1,373,150
14 久留米工業大学 建築・設備工学科 1,409,300
15 東京理科大学 建築学科<第一部> 1,415,000
16 福山大学 建築・建設学科 1,415,000
17 西日本工業大学 建築学科 1,418,200
18 関西学院大学 都市政策学科 1,421,000
19 日本文理大学 建築学科 1,423,660
20 愛知産業大学 建築学科 1,430,000
21 日本福祉大学 福祉工学科 1,434,300
22 近畿大学 建築・デザイン学科 1,434,500
23 日本大学 建築学科 1,460,000
24 日本大学 建築工学科 1,460,000
25 日本大学 建築学科 1,480,000
26 日本大学 海洋建築工学科 1,480,000
27 慶應義塾大学 環境情報学科 1,481,350
28 東京理科大学 建築学科 1,485,000
29 名城大学 建築学科 1,490,000
30 ものつくり大学 建設学科 1,500,000
31 福岡大学 建築学科 1,500,710
32 東北芸術工科大学 建築・環境デザイン学科 1,515,660
33 新潟工科大学 建築学科 1,530,000
34 大阪工業大学 建築学科 1,530,000
35 大阪工業大学 空間デザイン学科 1,530,000
36 岡山理科大学 建築学科 1,530,000
37 東海大学 建築学科 1,539,200
38 八戸工業大学 土木建築工学科 1,543,000
39 神奈川大学 建築学科 1,543,300
40 東北学院大学 環境建設工学科 1,550,800
41 北海学園大学 建築学科 1,552,000
42 東京工芸大学 建築学科 1,555,000
43 国士舘大学 理工学科 1,555,940
44 大同大学 建築学科 1,556,300
45 北海道工業大学 建築学科 1,562,300
46 関東学院大学 建築学科 – 建築コース 1,564,660
47 近畿大学 建築学科 1,569,500
48 東洋大学 建築学科 1,570,000
49 東京電機大学 理工学科 – 建築・都市環境学系 1,570,800
50 工学院大学 まちづくり学科 1,571,160
51 工学院大学 建築デザイン学科 1,571,160
52 工学院大学 建築学科 1,571,160
53 金沢工業大学 建築デザイン学科 1,572,700
54 金沢工業大学 建築学科 1,572,700
55 東北工業大学 建築学科 1,577,300
56 文化学園大学 建築・インテリア学科 1,582,850
57 摂南大学 住環境デザイン学科 1,583,800
58 摂南大学 建築学科 1,583,800
59 千葉工業大学 建築都市環境学科 1,584,500
60 足利工業大学 創生工学科 – 建築・社会基盤学系 1,595,000
61 関西大学 建築学科 1,601,000
62 広島国際大学 住環境デザイン学科 1,601,000
63 愛知工業大学 建築学科 1,607,650
64 明星大学 総合理工学科 1,608,600
65 広島工業大学 建築工学科 1,613,000
66 広島工業大学 環境デザイン学科 1,613,000
67 日本工業大学 建築学科 1,617,700
68 日本工業大学 生活環境デザイン学科 1,617,700
69 近畿大学 建築学科 1,621,500
70 東京電機大学 建築学科 1,630,800
71 神戸芸術工科大学 環境・建築デザイン学科 1,650,000
72 東京電機大学 情報環境学科 1,652,300
73 東海大学 建築学科 1,659,200
74 東京都市大学 建築学科 1,660,000
75 中部大学 建築学科 1,673,300
76 立命館大学 建築都市デザイン学科 1,681,000
77 芝浦工業大学 建築学科 1,696,230
78 芝浦工業大学 建築工学科 1,696,230
79 芝浦工業大学 環境システム学科 1,698,580
80 東北文化学園大学 人間環境デザイン学科 1,700,000
81 慶應義塾大学 システムデザイン工学科 1,723,350
82 法政大学 建築学科 1,735,000
83 早稲田大学 建築学科 1,766,000
84 武庫川女子大学[女子大] 建築学科 1,777,700
85 明治大学 建築学科 1,785,500
86 武蔵野美術大学 建築学科 1,904,500
87 多摩美術大学 環境デザイン学科 2,019,000
(旺文社パスナビサイトの情報)

美味しい学食ってある?

On
by 卓 坂牛

青木保の『「文化力」の時代―21世紀のアジアと日本』岩波書店2011では東アジア共同体の構想を語る上で、各国の文化力について描かれる。その中で中国上海の話となり、上海にある3つの国立大学、復旦大学、上海交通大学、同済大学、そして公立の上海大学が登場する。教育レベルの話しになるかと思いきや、どこの食堂が美味いかという話。曰く「大学は単なる知識の教伝と研究の場であっては意味が無い」。食も文化の基礎的要素だと言うわけだ。そして同済大学の料理は最高であるという。彼は美味い食堂を持つことが大学の基礎条件とさえ言う。
なるほどねえ。国際的に見たらそうなのかもなあ。アメリカの話をすれば(20年前の話しだから今は知らないが)残念ながらそこにはジャンクフードが多かった。でもハンバーガーだってしっかりとした肉で日本の生協の揚げものよりは絶対美味いと思った。加えて空間が全然違った。当時の養鶏場のような東工大の学食に比べたらUCLAのそれは雲泥の差。名前は忘れたがカフェテリアは当時のロサンゼルスの若手建築家の代表作だった。ウッドデッキのテラスにはリスが普通にやってきて心から落ち着ける場所だった。
今の理科大の学食はちょっとひどい。そもそもがオフィスビルだから限界があるが照明くらい工夫した方がいい。学生が可哀そうである。こんなところで飯食わせておいて素敵な建築デザインしろって言うのも無理がある。大学は勉強するところだけれど衣食住のレベルを上げなければトータルの文化としてはさもしいものになる。外国からお客さんが来た時恥ずかしい。

理科大二部は国立並みの学費で建築を学べる

On
by 卓 坂牛

本日理科大工学部二部の社会人選抜試験をした。最終学歴も、現在の状況も様々な受験生である。高卒、大卒、20台から60台まで。有職、無職。大学も理系、文系両方ある。有職の方の職場も建築関係から誰もが知っている有名企業、そして役所まで。建築関係で働いている人の中には既に一級建築士の資格を持っている人もいれば、建設会社の社長までいる。
彼らが建築を勉強したい理由は様々であるが、理科大二部を希望する理由は概ね一つ。安くていい教育を働きながら受けられるということである。確かにそう思ってちょっとネットを検索すると旺文社のパスナビというページがあり、大学を学費で探すというボタンと建築学、私立をクリックすると下の表が出てくる。なるほど理科大二部は87大学中一番安い。因みに理科大一部が15位、理工は28位である。この額は初年度払い込み金であるから4年間のトータル費用はこの額+この額から入学金を引いて3倍して足せば算出できると思う(詳しくは下記ページを参照くださいhttp://passnavi.evidus.com/search_univ/gakuhi#000000000000-00100–0-16-l-10/33

国は私立大学の教育を人任せにせずもっと手厚く面倒をみるべきだと以前ブログに書いた。今でもその気持ちは変わらない。とにかく見ての通り私立の学費は高い。そんな中で初年度817,800円の国立とほとんど変わらぬ学費は驚異的でもある。受験生に指摘されるまでもなくこの学費は大いなる魅力。加えて一度社会に出て再度学ぶところには知的な展開の可能性は極めて高い。デザインに限って言えば文系を納めてから建築を学ぶ諸外国的な知にやっと追い付けるのではと期待する。
1 東京理科大学 建築学科<第二部> 830,000
2 工学院大学 建築学科<第2部> 867,760
3 第一工業大学 建築デザイン学科 1,060,000
4 武蔵野大学 環境学科 1,148,600
5 明海大学 不動産学科 1,205,300
6 山口福祉文化大学 ライフデザイン学科 1,216,000
7 帝塚山大学 居住空間デザイン学科 1,265,000
8 徳島文理大学 建築デザイン学科 1,270,000
9 長崎総合科学大学 建築学科 1,332,650
10 京都橘大学 都市環境デザイン学科 1,354,000
11 崇城大学 建築学科 1,360,000
12 九州産業大学 住居・インテリア設計学科 1,373,150
13 九州産業大学 建築学科 1,373,150
14 久留米工業大学 建築・設備工学科 1,409,300
15 東京理科大学 建築学科<第一部> 1,415,000
16 福山大学 建築・建設学科 1,415,000
17 西日本工業大学 建築学科 1,418,200
18 関西学院大学 都市政策学科 1,421,000
19 日本文理大学 建築学科 1,423,660
20 愛知産業大学 建築学科 1,430,000
21 日本福祉大学 福祉工学科 1,434,300
22 近畿大学 建築・デザイン学科 1,434,500
23 日本大学 建築学科 1,460,000
24 日本大学 建築工学科 1,460,000
25 日本大学 建築学科 1,480,000
26 日本大学 海洋建築工学科 1,480,000
27 慶應義塾大学 環境情報学科 1,481,350
28 東京理科大学 建築学科 1,485,000
29 名城大学 建築学科 1,490,000
30 ものつくり大学 建設学科 1,500,000
31 福岡大学 建築学科 1,500,710
32 東北芸術工科大学 建築・環境デザイン学科 1,515,660
33 新潟工科大学 建築学科 1,530,000
34 大阪工業大学 建築学科 1,530,000
35 大阪工業大学 空間デザイン学科 1,530,000
36 岡山理科大学 建築学科 1,530,000
37 東海大学 建築学科 1,539,200
38 八戸工業大学 土木建築工学科 1,543,000
39 神奈川大学 建築学科 1,543,300
40 東北学院大学 環境建設工学科 1,550,800
41 北海学園大学 建築学科 1,552,000
42 東京工芸大学 建築学科 1,555,000
43 国士舘大学 理工学科 1,555,940
44 大同大学 建築学科 1,556,300
45 北海道工業大学 建築学科 1,562,300
46 関東学院大学 建築学科 – 建築コース 1,564,660
47 近畿大学 建築学科 1,569,500
48 東洋大学 建築学科 1,570,000
49 東京電機大学 理工学科 – 建築・都市環境学系 1,570,800
50 工学院大学 まちづくり学科 1,571,160
51 工学院大学 建築デザイン学科 1,571,160
52 工学院大学 建築学科 1,571,160
53 金沢工業大学 建築デザイン学科 1,572,700
54 金沢工業大学 建築学科 1,572,700
55 東北工業大学 建築学科 1,577,300
56 文化学園大学 建築・インテリア学科 1,582,850
57 摂南大学 住環境デザイン学科 1,583,800
58 摂南大学 建築学科 1,583,800
59 千葉工業大学 建築都市環境学科 1,584,500
60 足利工業大学 創生工学科 – 建築・社会基盤学系 1,595,000
61 関西大学 建築学科 1,601,000
62 広島国際大学 住環境デザイン学科 1,601,000
63 愛知工業大学 建築学科 1,607,650
64 明星大学 総合理工学科 1,608,600
65 広島工業大学 建築工学科 1,613,000
66 広島工業大学 環境デザイン学科 1,613,000
67 日本工業大学 建築学科 1,617,700
68 日本工業大学 生活環境デザイン学科 1,617,700
69 近畿大学 建築学科 1,621,500
70 東京電機大学 建築学科 1,630,800
71 神戸芸術工科大学 環境・建築デザイン学科 1,650,000
72 東京電機大学 情報環境学科 1,652,300
73 東海大学 建築学科 1,659,200
74 東京都市大学 建築学科 1,660,000
75 中部大学 建築学科 1,673,300
76 立命館大学 建築都市デザイン学科 1,681,000
77 芝浦工業大学 建築学科 1,696,230
78 芝浦工業大学 建築工学科 1,696,230
79 芝浦工業大学 環境システム学科 1,698,580
80 東北文化学園大学 人間環境デザイン学科 1,700,000
81 慶應義塾大学 システムデザイン工学科 1,723,350
82 法政大学 建築学科 1,735,000
83 早稲田大学 建築学科 1,766,000
84 武庫川女子大学[女子大] 建築学科 1,777,700
85 明治大学 建築学科 1,785,500
86 武蔵野美術大学 建築学科 1,904,500
87 多摩美術大学 環境デザイン学科 2,019,000