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Aug 2017

ルイス素早い

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by 卓 坂牛

グアテマラの給費留学生だった教え子ルイスは帰国後すぐに母校の講師となりこのあいだのアルゼンチンのワークショップに学生とやってきた。そして帰国後そのワークショップの我々のチームのブックレットの素案を(頼んでもいないのに=ここが重要)さっさと作って送ってきた。これにワークショップ全体の背景や趣旨、そして僕ら教員のコメントを載せて出来上り。日本で学んだことを即実行。えらいえらい。

読売書法展

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by 卓 坂牛

一昨日の読売新聞の朝刊に読売書法展の特別賞受賞者の作品が掲載され目ざとくみつけた若林さんが配偶者の作品をFBにアップしてくれていた。本日国立新美術館に本物を見に行った。さすがになかなかのもの。また巨匠たちの作品もまたこれがすごい。力も感じるし、悟りの境地も感じる。静心の師である静山先生の作品が2字で迫力である。

チョイスは二つしかない

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by 卓 坂牛

先ほどまでウィーン工科大学の留学生アンナの送別会があり渋谷で飲んでいた。彼女はウィーンで修士を卒業したらモルフォシスニューヨークで働く予定でいる。その後どうするのと聞くと3年そこにいるという。その後はと聞くとちょっと曖昧である。

彼女が日本に来た時に彼女の面倒を見ていたのはカレンという学生で彼は4月に坂牛研を卒業しサイアークに留学する予定でいる。彼と昼間今後の進路の相談をしていた。サイアークに行った後どうするのと聞くと彼の答えも曖昧である。

二人とも優秀な学生である。彼らが今後どういう立場で何をするか分からないけれど確実に世界の建築界で活躍できる能力を持っていると思う。でもそれを今後どうやって磨くのかは彼らの気持ち次第である。建築家になるのであれば勇気と決断力が必要である。そこには二つしかチョイスはない。やるかやらないかだけである。なろうと思わなければなれないし、なろうと思えばそうなるだろう。ただそれだけのことだと思う。

細矢ミニマリズム

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by 卓 坂牛

細矢仁さんの集合住宅のオープンハウスに伺った。四谷である。昔の我が家の目と鼻の先。三栄町の密集地帯に建つ107㎡の集合住宅で敷地面積は45㎡。そこに住戸が8個入っており5階建て。4、5階はメゾネット。各住戸の究極のミニマリズムには目を見張る。そして細矢さんの専売特許外装の薄肉PCは初めて見ましたが美しいです。

荒木町

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by 卓 坂牛

赤坂に引っ越して足が遠のいた荒木町で友人と会う。荒木町は知る人ぞ知る都内の飲み屋密集地帯。そして知る人ぞ知る都内すり鉢型状地形のメッカである。30メートルくらいの高低差を上がったり下がったりするこの場所にはいたるところにスロープや階段がある。そしてその階段は実にナチュラル。蹴上げ、踏み面は常にバラバラである。都会人間は規則的動作を連続することに飼いならされていることにここに来ると気づく。

坂牛の人々

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by 卓 坂牛

兄貴には二人の息子がいで、長男は太平と言う。オーストラリアの大学を出て、オーストラリアで働いている。会うのはおふくろの葬式以来かもしれない。二男は陸郎と言いデンマークの大学院を出て、コペンで就活中。会うのは数年ぶりである。兄貴夫婦と甥っ子たちと久し振りに吉祥寺で飲む。

So my brother, Taihei , Rikurou my nephew who temporally come back to Japan and I went drinking. We all Sakaushi family !

民宿みたいな

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by 卓 坂牛

屋根の形が色々なので2階の個室は室ごとに形も大きさも違う。違う場所の集合みたいな建築にしよう。たとえは悪いが、増築を重ねた民宿みたいな建築である。
The current project has various kinds of roofs under which each room has different shape and size. We decided to aim at making the architecture which is the assembly of different places like Japanese ryokan or minshuku successively added .
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鰻と蜆

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by 卓 坂牛

茨城町の小学校再利用計画は3月で一応終わったのだが、再度地元住民に説明会をしてほしいとの依頼を受けて、学生4 人と出かけた。昨日までの曇天と打って変わって今日は快晴。公民館の冷房はあまり効かず汗だくて30分話す。そのあと30分意見を聞く。皆さんなんとか作りたいとの意見。

その後 近くの料理屋で町長と意見交換会。店の前に涸沼で採れたての天然鰻と蜆が並ぶ。どちらも驚愕のサイズ。

夏ゼミ

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by 卓 坂牛

 

夏休みの間に2回ゼミをやるのだが、今日は1回目。M2と4年は両方義務。ウィーンからの交換留学生Annaの最後の修士設計エスキス。渋谷駅から宮下公園沿いそしてキャットストリ-トから表参道にかけてのリニアな歩行者空間を改善するというテーマ。そもそも日本人がやりそうもないアーバンスペースの改善だし、そのデザインデベロップメントは実にヨーロッパ的(と言っていいと思う)。ひたすらトレペをあてがいながら都市の重要な線を見つけ出していくというもの。似たような模型をひたすら作る設計者は日本にもたくさんいるが、似たようなドーローインをひたすら描く設計者はあまりいないかもしれない。来年4月のウィーンでのレビューに呼んでくれると言っていたが行ってみたくなるようなプロジェクトである。
 
Annaを含めて発表者は結局10人以上(かな?)1時に始めて終わったら9時。まるでアルゼンチンワークショップ。
 
We have two seminaryies during summer vacation. M1, B4 students including Anna from Vienna are obliged to present. The master project of Anna is very unique urban design aiming at improving the pedestrian space between Shibuya station and Omotesandou through Miyashita park and Cat street which is interesting and unique urban improvement which Japanese don’t really do,
Her approach to design seems to be very European to try to find the important urban lines through a lot of sketches. I am really looking forward to seeing final result in Vienna next March.
We had more than ten students besides Anna having presented and took about 8 hours finished it at 9:00 . Very tough! Like WS in Argentina.

アラーキーはしご

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by 卓 坂牛

配偶者は朝早く弓に出かけた。50射するらしい。弓道というのは的を射ればいいというものではなく入場から退場迄の動きが型通り出なくてはいけないそうである。およそ道と名のつくものは規範を真似、自己の内面に浸透させる修練である。

一方西洋伝来のアートは外部を自らの規範で読み変える技である。荒木の展覧会をハシゴ(写真美術館、オペラシティーのギャラリー)しながら荒木の外界を読み換える規範が見えて来た気がした。それは被写体を選択するが、選択したあとは見えるがままに切り取り 、不要な脚色や演出は施さないということである。

しかし一方で荒木に規範なんてあるんだろうか?という疑問も湧く。彼は目に入るものは可能な限り食い散らす恐竜のようでもある。かれの出版数は500を超えているのである。

さて建築に話しを引き寄せてみよう。建築においては多くの要望、法律、予算、工期などの条件を咀嚼して設計者それぞれが、彼/彼女の規範によってそれらを読み換える作業を設計と呼ぶのである。その意味でわれわれのやっていることは荒木のやっていることと原理的には同じである。少なくとも書道や弓道よりは類似した行為である。