月曜日の建築の条件の授業でディスカッションmcの学生がライン以外のSNSでなにをやっているか学生に聞いていた。

25人くらいの学生の答えはざっと

1)何もしてない:3人

2)FB:4人

3)インスタ:20人

4)ツィッター:23人

川内有緒『空をゆく巨人』集英社2018を読んで初めて蔡国強という中国のとんでもない人のことを知った。北京オリンピックの花火師と言えば知る人は多いだろうが彼はれっきとした芸術家（のようで）ある。その蔡とその彼が最初に芸術家として産声をあげたいわきで出会った志賀忠重との間の友情物語である。奇想天外なことを追い求める二人が巻き起こす事件のような芸術は世界を魅了する。2008年には中国人初のグッゲンハイムでの個展をし、その後世界の大美術館で個展を行い、ビルバオではゲーリーを興奮させたとのこと。どうも話を聞いていると彼は芸術家というよりはアーティスティックなイベント師としてとんでもない才能があるのだろうと思う。そして彼のグッゲンハイムでのコンセプト　I　Want to Believeという言葉はとても魅力的である。

『言葉と建築』空間の章にゼンパーの「建築は空間を囲う術である」と言う説明がある。それを引きついだロースはリナ・ロースの寝室を柔らかい絨毯で囲った。神楽坂は天井300ミリ、壁200ミリのグラスウールで囲った。この過剰なインシュレーションは省エネだけでは説明がつかない。ロースと同じ囲いたい情動の表れなのである。と自分を分析している。

午前中、杉並の現場完了検査。未済工事がいろいろあるけど写真提出で済んだ。それに比べて平面寸法は前面道路幅から窓先空地まで計られた。とにかく終了。来月18日に内覧会をいたします。

西荻に昔からある古めかしい建物を調べてみると西郊ロッヂングと言う。当初は本館（1931,現在旅館）のみで後に新館(1938、現在集合住宅 )が増築された。集住はヴィンテージマンションとして人気だそうだ（インテリア写真はsumoより転載）

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富士吉田の氷室ギャラリー年末打ち合わせ。現場を大工さんと見ながら図面とすり合わせる。氷室の屋上に上がると富士がくっきり。

千葉学が2003年に作ったTRIOは延床116平米、建築面積64平米、地上２階地下1階、3ユニット入ったほぼ住宅スケールの長屋である。エントランスの作りが特徴的。こうせざるを得ないのだろう。

レインズの賃貸、分譲の不動産登録件数は８０万近くあるが成約件数は月３万くらいである。1年間自宅マンションが売れなかった身としてはこの売れない期間がもったいないと思う。そこでレンタルサイクルのように１週間は無料、２週間目はからは相場の半額で貸し、相場で借りたい、買いたい人が現れたら出て行くというシステムはどうだろうか？しかし一般にそこで出て行かないから問題がおこる。１年以上居座られた経験もあるので彼らの気持ちを察するに居座る人間は次に行く場所がないのである。しかしこのシステムでは次なる無償の場所が数十万とある。なので強制すれば出て行く（と期待する）。

もちろん借りる側がは誰でもいいというわけにはいかない。ネットで会員登録してクレジットカードでデポジットははらっていただく。といっても１万円くらいである。これによってある程度のフィルタリングはおこなう。これをオリンピックに向けて整備すると世界から歓迎され、かつ空き家を有効に活用でき、さらに売れない、貸せないで困っている人たちにも少なからずお金が入る可能性が高まるのではなかろうか？これをリーガル・スクワッター制度と呼ぶ。

今年最後の『言葉と建築』の授業は空間。空間は1890年代(シュマルゾー等)に生まれ1927年(ハイデガー)に他界するはずが80年代まで延命した。そして未だゾンビのように現れるがその訴求力はない。いや正確に言うと空間の訴求力は単なる数値的な規定を越えた総合力に移行した、と私は思う。

８月からやっている編集の仕事もやっと慣れてきたが、一番気をもむのは原稿を待つ時。パリのTさんの事務所へ数度となく催促を入れた。クリスマス前でみな気もそぞろな時に至極恐縮だがこれも仕事。そして先ほどやっと送られてきた。ほっとした。これを組んで再度戻して校正を入れていただき２７日に入稿。さて来月はスペインのプリッツカー賞建築家。だんだんこの原稿を待つスリルが快感に変わるかも。