手伝うことは学ぶこと
白銀の長野は晴れても寒い。デザイン論の今年最初の授業は「NHK長野放送局」の見学。近くに見学できる施設があって良かった。60名くらいの学生を二つに分けて誘導していただく。みかん組のこの建物は竣工直前に見せてもらったが、はや10年近くたつ。ちょっと建物に疲れが散見されたが、ファサードはスマート。しかし2年生主体のこのクラスだと未だ建物の見方を知らないのか、腹が減ったのか寒いのか知らないが、解散したら一目散に大学に帰っていく。建物というのは周囲を一周して、近くから遠くから眺めなければいけないのだが。言わない僕が悪いのか、そんなことも知らない学生がアホなのか??
午後製図室で卒計、修士設計のチェック。図面の細かいチェックをしたいのに図面がない。一体どういうこと?あと一ヶ月で締め切りという時に図面が無かったら設計事務所なら夜逃げだ。どうしてこうみんな計画性がないのだろうか?段取りは設計者の基本的資質だぞ!!!と憤ったところで図面が完成するわけでもない。
2年生3年生は是非上級生の作品作りに協力してあげて欲しい。設計しているところにわいわい野次馬的にインヴォルヴすることも設計者の資質である。見て見ぬふりする奴は僕の部屋には要らない。設計があれば加わる、模型作っていたら手伝う。そこから見習うこともあれば批判精神も養われるのだ。自分の作品作りも大切だが、ぎりぎりまで手伝うこと打算的な奴は伸びないよ。何故かと言うと、社会に出て5年くらいは設計の仕事はひたすら手伝いなのさ。そこから吸収するのが仕事であり、その吸収の遅い奴、そこに批判精神のない奴はもう駄目なのだその時点で。だから大学時代からそうした訓練をしておかなければならないし、そうした行動が苦手な人は端から設計はあきらめなさい。向いてないよ。
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