歴史のなぞ
東大の東洋史に数学0点でもはいった友人のKが私の娘に勧めていたマンガ世界の歴史を娘から借りて読んでみた。へー面白い。つい昼から四巻ほど、メソポタミアから、ギリシア、ローマ、中世ヨーロッパ、ルネサンスまで読んでしまった。マンガは教科書では割愛されてしまうような登場人物の微妙な心理が表情に出てくるところが楽しい。
例えば、ミラノに行ったダヴィンチがフィレンツェに帰ってきたとき既に頭角を表していたミケランジェロの対抗意識とか、モナリザの微笑みを見て涙したラファエロの感動とか、文章より絵の方がその感情の機微は直接伝わるし、教科書にそんなことは書いていなかったようにも思う。いや、面白い。マンガ読んでたら夜になってしまった。夕食後小田部さんから頂いていた、『芸術の条件』を読み始めた。小田部さんにしては平易な文体で書いている。これならすぐ読めるかな?前著『芸術の逆説』が芸術に内在する問題系ー創造、独創性、芸術家、芸術作品、形式、-を扱ったのに対し、本著はー所有、先入見、国家、方位、歴史、ーという芸術に外在しながら芸術を形成してきた因子の解明ということのようである。それゆえ「語の正確な意味での姉妹本」だそうである。
ところで近代芸術関連の本はそのオリジンに触れようとするとどうしても18、19世紀のドイツに話が関係せざるを得ないのだが、マンガでもゴンブリッチでもこのあたりが手薄なのはどうしてなのだろうか?客観的に見れば(客観とはなんなのか分からないが)あまり重要ではない時期なのだろうか????
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