ジャン=リュック・ナンシー
梅雨の合間の晴れ間である。東京も長野も30度近くまで気温が上がったようだ。本当にこの時期建物が完成するとこういう晴れ間は恨めしい。今日撮影できればなあと仮想現実願望が湧き上がる。しかし撮影が明後日なのは厳然たるもので変えようはない。
ジャン=リュック・ナンシー「はるかな都市」を読んだ。解題の文章を書くため。この文章は第一部と第二部に分かれているが前者は1987年に書かれ、後者は1999年に書かれている。ロサンゼルスについての文章である。偶然だが僕は1984年から85年にかけこの都市に住み。そして取材のために1998年にこの都市に少し滞在した。ナンシーの二つの文章の時期とぴったり合っているのにいささか驚いた。第一部の文章はまるで僕の文章を読んでいるようで、その意味で言いたいことはよく分かるが、第二部の文章はまるで詩のようでありちょっと手強い。共同体のこともかなり書かれているので『無為の共同体』をはじめ他の著作を読んでからまた読んでみたい。
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