デザインとは
4月27日
ofdaから斉藤君が卒業することになった。伊藤君の仕事を3年半で4つ完成させた。これはアトリエ事務所の一担当者としてはかなり恵まれた仕事量である。rcの集合住宅、木造3階建て住宅、rc+鉄骨2階建て住宅、rcビルのリニューアル、建物の種類から、構造から、規模から、ヴァラエティに富んだ仕事である。がんばれ斉藤。
本日山田忠彰・小田部胤久『デザインのオントロギー』ナカニシヤ出版2007が届く。小田部氏の論考は興味深い。美学的思考にのけるデザインとモダンデザインの概念の乖離を古典の捉えなおしによって埋めていこうとするものである。そして論考の結論としてのデザインの定義はこうである。「デザインの力それは存在するところのもの=形あるものをいまだ存在しないもの=いまだ形をとっていないものの痕跡として将来からの、そして将来への断片として捉え返し、このようにして存在するところのもの=形あるものを変容させるところにある」かなり乱暴に言い換えると、デザインとは過去のハビトゥスの影響下で過去から引き継がなければならないものである一方、過去においては横に置かれていたようなものの中に未来の可能性を感じそれを引き伸ばしていく作業であるということである。
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