構造改革の行く末
統計値上日本の労働生産性は低くOECD加盟30カ国中19位だそうだ。しかしそれは数字のいたずらで実質的にはそんなに低くないと『ホワイトカラーは給料ドロボーか』門倉貴史光文社新書2007に書いてある。しかし続けてこうも書かれている。少子化が進みGDPが低下していくと国の豊かさは減少する。それに対抗する手段は効率の向上であり具体的には構造改革とイノベーションであるとのこと。そういう理屈が小泉内閣の政策論理であったことは言うまでも無い。そんな本を読んだ次の日に朝日新聞の友人から『分裂日本』朝日新聞2007が届いた。彼がチーフとなってまとめた去年の連載記事をまとめて本にしたものである。内容は正に昨日読んでいた構造改革の陰の部分を浮き彫りにしている。高島平における中流層崩壊の実体、そして中国地方の地方都市の格差の現出をはじめ様々な事実が示されている。自民惨敗、安部退陣。そして麻生、福田が異口同音に格差是正を合言葉にして明日総裁選である。構造改革はどのような形で今後進むのだろうか?止めるのは簡単である。今必要なのは修正であろうと思われる。その方法が二人の言葉からはまだ見えない。
『構造改革』、政治家の仕事でなく、国民全ての責任で行うことでしょう。影の部分を強調するのは、ジャーナリズム的には、やりやすいでしょうが、世界の中で、競争(経済、国の魅力度など)できるが、ボトム・ラインだと私は思います。