最後の追い込み
中国図面の追い込み。設計院の描いた構造図とにらめっこしながら、ナカジと意匠図を煮詰める。徐々にだけれど内部空間が見えてくる。茶室の図面を見ながら最終の仕上げ材を決めていく。山本さんがずらり並べたサンプルマテリアルを確認。畳の色がちょっとつまらない。と思っていたら白い畳があるようだ。発注のスケジュール、見積もる施工者を確認。打ち合わせを昼で終わらせ家に寄り、これから山篭りするための分厚い本を数冊鞄に放り込む。東京駅でおにぎりを買い昼のアサマに飛び乗る。植田実の集大成『都市住宅クロニクルⅠ』みすず書房2007を読む。建築案内的なこの手の書物は普通、リラックスして、楽にすらすら読めるものだがそうでもない。その理由は、ヴィジュアルなページが余り無く言葉で建築が組みあがっているから。そして1966年から始まるこの本の対象の中には知らない建築が結構あるから。言葉主体で説明されたまだ見ぬ建築は読者に多大な想像力を要求する。寝不足で満腹の頭にはやや過酷である。そのうち深い眠りに入る。(植田さんすみません)。軽井沢で目が覚め読書再開。夕方大学の会議。終わって梗概のチェック。今日から一日一人分を読んで直すことにする。どれもこれも多分、大鉈を振るわないと見られるものにはなるまい。時間をかけざるを得ない。ここで放棄するわけにもいかないし。フー。最後の追い込み。
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