黄色い室
足の痛みは昨日と変わらない。湿布を取替え足首が動かないようにテーピング。早稲田までタクシー。近くに住んでいてよかった。しかし文学部は正門から教員ロビーまで遠い。ああ恨めしい。今日のテーマはフォトジェニック建築と体感建築。講義のまとめでフォトジェニック料理と体感料理、フォトジェニックファッションと体感ファッションとかあるのでは??と適当に言ってみた。でもきっとあるような気がする。早稲田から末広町に移動。茶室のオープンハウスである。平日の午後だし、ちっぽけな10坪の空間ということもあり暇だろうと思っていたが、思いのほかいろいろな人に来ていただけて感謝。W事務所の方は事務所総出で恐縮してしまう。私は足を負傷してこまめに動けず、説明もままならず申し訳ないことをした。しかし負傷によってこの空間での身体の置きかたを発見した。この茶室は土間部分と40センチ上がった畳部分がある。土間部分は椅子でも置いて座る場所と考えていたが、今日は椅子もまだなく、また足が痛いので土間のRのついたコーナーに足を放り出して座っていた。それはほんの偶然のことだったのだが、この姿勢と目の高さとスピーカーの位置がとてもいいことに気がついた。つまり背中を包む丸いコーナーの触覚、苔がすぐ脇に見える視覚、そして低い位置にあるスピーカーにあった耳の位置が生む聴覚。どれもが最適な感じである。来る人来る人にその姿勢を勧めてみると皆良さそうにしている。そのせいかこんな単純な10坪の場所に皆長い時間滞在していたようである。
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