柿傳ギャラリー
朝一で現場。家具工事と塗装工事が追っかけっこ状態。外部足場がとれた。外装のディテールはもうひと工夫あったようにも感じる。事務所に帰る途中新宿の柿傳ギャラリーで「和菓子のかたち展」を覗く。5人のクリエーターによる新しい和菓子のデザインということで今村創平、西森睦雄、橋本友紀夫(インテリアデザイナー)、松下計(グラフィックデザイナー)、皆川明(ファッションデザイナー)による和菓子のデザインの展覧会。制作は「とらや」である。その昔建築家によるマカロニのデザイン展覧会というのがあったけれど、それに近い。越境して他人の庭を荒らすというのはなかなか小気味良い経験であろう。そして見る方はそれを期待している。つまり適度にorthodoxyをぶち壊してくれることが愉快なのだと思うが、それにしてはどれもプロのように上手でありやや期待外れ。今村君のだけが和菓子っぽくなくて楽しめたhttp://www.kakiden.com/gallery/2009/0203.html。会場でばったり山本想太郎君と会う。Detail廃刊を二人で嘆く。
10+1のウエッブサイトに僕の原稿と一緒にアップされる予定だったアンケート(80年代の記憶に残る書籍と展覧会)が遅れてアップされているhttp://tenplusone.inax.co.jp/archives/review/topics/0901/enquete/。五十嵐さんが私同様、石上さんの本を挙げている。彼がプロデュースしたようなものだから当然か?クロード・パレンの『斜めに伸びる建築』を挙げている人が数名いた。しかし翻訳されていないがパレンとヴィりリオの編著である『function of the oblique』の方が内容は濃い。倉方さんが菊竹さんの復刻版『か・かた・かたち』を挙げていた。これは日本建築史上の数少ない建築論だと思う。今村君がヴィドラーの新刊を挙げていた。納得。これはきっといい本に違いない。更に彼は建築と全然関係ないが、水村美苗の『日本語が亡びるとき』も挙げている。海外経験が多少あってアンテナが向こうを向いている人はこの本に少なからず心乱される。槻橋さんは拙著を選んでくれている。ありがたき幸せ。コンペのドラフトをチェックして夜のバスで長野へ。
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