毛沢東時代の中国ポストモダン
朝8時。中国からの留学生李君がレポートを持って研究室に来た。1時間かけてそのレポートを読みながら日本語を直し、話の流れを修正する。テーマは中国と日本の近現代建築における伝統の現われ方比較。正直言って中国のモダニズムなど知らなかったから大いに勉強になる。中国モダニズムは上海租界地に始まるが、その後の毛沢東時代は伝統様式の現代版だった。この頃の建物の写真とその引用元を見るとまあ結構ビックリである。べたな模倣である。それも小さな寺を巨大ビルに引き伸ばしたりしている。滑稽だ。中国では20年くらい早くポストモダンしていたわけだ。もう少し調べる価値がありそうな??そして欧米の現代建築が進出したのは鄧小平以降。面白いねえ。彼にレポート書かせた甲斐があった。
午前中の打ち合わせを終えて午後製図。4年生最後のエスキスをして東京へ。ソシュールを読み続ける。第二部「言語」の前半、有名なテーゼ:「ある聴覚イメージとある概念をむすびつけるつながり――これが記号としての価値を与えるものですが――は、根源的に恣意的なものです」が現われる。話はとても厳密に進むがノートの直訳だから少々曖昧な部分もある。
東京駅で丸善により本を宅配。成実さんの新刊があった『コスプレする社会』。事務所に戻り、明日のプレゼンの資料を確認。このところ毎日図面も模型写真も送ってもらっているのでそれほど心配ない。これは結構いいシステムである。
まずは、主役のチョコレート。チョコレート専門ブランドならではの、カカオの香りが豊かでなめらかな舌触りの2種類のトリュフが入っている。ハートの形の「コルセショコラ」は、上質なカカオの産地、サントメ島産のカカオをブレンドしたトリュフ。