武田&内藤
午前中に湯布院から1時間程度のところにある藤森さんの設計したラムネ温泉なる炭酸のはいった温泉を見に行く。もちろん温泉にも入る。外観のディテールはほとんど焼き杉ハウスと同じだがスケールがとても小さく親近感がわく。近くのパン屋でパンを買って昼飯として、山を越えて宮崎を目指す。延岡を通過して高鍋へ向かう。ここには百年の孤独で有名な焼酎の蒸留所がある。設計は篠原研の先輩である武田光史氏。本社の焼酎工場を見学し、山の上にある蒸留所を見学する。ズントーと見まごうばかりの黒い杉でできた外観。鉄骨造の外側に木の外壁が張られ、外壁と屋根の間の隙間が屋根を浮かせて見せている。お見事である。そこから日向のJR駅に向かう。もうあたりは真っ暗である。日向駅は内藤さんの設計。駅の高架に伴い線路の両側を自由通路で接続をするとともに高架プラットフォームの木造屋根架構などがデザインされている。実に美しい。JRの駅舎設計にはいろいろな制約があるだろうがそれらをうまくかわし見事な成果を見せている。たぶん普通の条件をかなりはずすことでここまでできているのだろうから、デザイン以前の問題を解決したことがここに結晶化しているのだろうが、それにしても見事である。空腹のなかここまで来たかいがあった。
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