ベタほど腕がいる
午後製図第五のエスキス。最終講評会前の僕のエスキスは最後。なるべく丁寧に見ようと思っていたら7時半になってしまった。今年は坂本一成さんと松岡聡さんにゲスト出来てもらうことになっている。恥ずかしくない作品をお見せしたい。帰りのアサマは柄谷を読み続ける。釜めし食べたら腸に血が流れ眠気を誘う。疲れたので週刊誌を開くと志村けんのインタビューが載っていた。「ベタなことが実は一番ウケを取りにくい」という見出しが目に入る。志村曰く「俺はお客さんが予想した通りのことをやってるだけ。それはお客さんが優位に立つってことだからね。お客さんが『次はこうなるぜ、ほら、なったろ』って。そうするとお客さんは喜ぶわけよ。でも誤解されがちだけど、そういうベタな笑いの方が腕がいるんだよ」。うーんこういうベタな〇〇というのはどんな世界にも当てはまるなあと感じた。ベタというのは言い換えると定石通り、あるいは王道である。奇想天外ということもなく、意外性も無く、普通のことをしながら、予想通りのことをしながら、笑わす、感動させる、酔わす、痺れさせるということである。建築家で言えばだれであろうか?定石なき時代にそれも難しいかもしれないが、例えば益子さんとか、その弟子の堀部さんなんてそういうタイプかもしれないな?!
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