瀬戸内芸術祭を2島ほど見る
4時ころホテルに戻りシャワーを浴びて迎えを待つうちに寝てしまった。5時ころたたき起こされレンタカーのバンで宇野港へ向かう。車中は熟睡。8時ころ港に着きチャーターした船で豊島(てしま)へ向かう。今日は西沢立衛氏設計の豊島美術館のオープニングである。9時ころ整理券をもらうが入れるのは11時30分。一度港のあたりまで戻りオラファーを見るが、余りに小規模作品でがっかり。ボルタンスキーは1時間半待ちで見るのを(聞くのを)やめて砂浜をぶらぶら。11時半美術館に戻るとばったり平瀬さんにお会いする。彼らは来るのが遅く整理券を貰えず入場できないとのこと。朝早く来た甲斐があった。
中に入ると平面はしずく。断面は無柱のシェル。天井は高いところで4.5メートルくらい。直径10メートルくらいの穴が二つ開いている。空気は外部。床面の針の穴程度の小さな穴から水が出てきて直径3センチから30センチくらいのしずくが表面張力で緩やかな床の斜面をゆっくりと滑る。そして数か所の僅かばかり低い場所に溜まっている。そしてどこかで知らぬうちにこの水はまた地中に吸いこまれている。内藤礼の作品である。静寂と静かな動きとその背景の西沢建築は息を飲む。そのそばには似たような形のカフェがありこちらの床は絨毯。人は寝そべり休憩できる。12時半山の上の方の「島キッチン」で昼食をとる。既存民家を改修し、さらに緩やかな屋根の縁側を生みだした。設計は安部良、構造は金田研究室。民家のスケール、マテリアルと絶妙の繋がりを作った秀作だ。この屋根の下にいるとなんとも心地よかった。
食後は幾つかのアートを眺め豊島を後にしてチャーターボートは犬島へ移動。そこで妹島さんにばったりお会いする。御挨拶してから妹島プロジェクトを4つ見る。最近の妹島ミニマル建築のディテールはどれもこれも絶品である。監理するスタッフの力量が分かる。
犬島を後にして夕日が沈む瀬戸内海を宇野へ戻り岡山駅に着いたのは6時半。食料を買い込みのぞみで東京へ。車中曽我部氏が知り合いにあって話をしている、よく見ると日比野克彦氏。日比野克彦個展の招待状をいただく。今日はいろいろな人にお会いする日である
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