マドリードの郊外を巡る
ヘルツォーグ caicha forum
FOA ソーシャルハウジング、すだれの外装
カスティージャ広場の斜めのオフィス設計はpジョンソンだとロクサーナは言っていた真ん中の塔はよく見ると動いている。カルトラーバだそうだ。
ヨーロッパの40以下の建築家40人という賞受賞者の連続レクチャーに顔を出す。これで今回のオフィシャルな仕事は終わり。空いた時間にロベルトに勧められたヘルツォーグのcaixa forumへ。古い建物を再生しながら基壇を抜き取って上に載せた。閉じた様式建築が一気に公共の開放性を獲得した。力わざだけどとても理解できる。その後昨日のパーティでテーブルをともにしたマドリード在住の建築家ロクサーナと会う。彼女がマドリードの周辺を案内してくれると言う。実はネットを見ながら行きたいと思っていたがとても1人では行けないとあきらめていた。ナイスオファー。
見るのは全て郊外のソーシャルハウジング。簡単に言うとマドリードの周辺はドーナツ状に団地群が続いている。その内の幾つかはコンペだったそうだ。トム・メインはコンクリートフレームの交錯する白い建物。作者不明のカラフルなコンテナハウス。FOAはベランダの周をすだれで覆った。開閉可能。ただしすだれは10年に一度換えるらしい。次は一気に北の郊外へ出る。そこにはMVRDVのハウジングが二つ。一つはタワーでちょっと唐突。もう一つはブロックを抜き取り風通しをよくした秀作。そこからバスで中心部の北のカスティージャ広場へ。もうあたりはまっ暗。二つのオフィスビルが斜めに建ってゲートのようだ。その向こうに100階を越える4本の超高層が並んでいた。一本はフォスター。ロクサーナは超高層は嫌いだとぼやく。これはマドリードを南北に貫くカスティージャ通りが新興郊外につながる結節点であり、なんだかシャンゼリゼのようでもあった。
今日はロクサーナのおかげで初めてバスに乗った。彼女は新しい町に来たらなるべくバスで移動しろと言う。町を見るために。そうだなあと痛感。昨日用事をこなすのにメトロであっちこっちかけめぐりながら、ポルトガルも東京もマドリードも同じだなあなんて思っていた。町の機能性は図式と数字に還元できるなんて計画学者が喜びそうなことを感じていた。いかに便利で使いやすいかは時間と値段で決まる。一方デザイン性は違う。時間と金に還元できないことを語らないならデザインやる資格ないしそれならメトロに乗りっぱなしではダメなのかも。でも旅行者にバスはつらいよな。
ぶらぶらカスティージャを歩きながら疲れてバスに乗り。中心部で降りて別れを告げる。最近スパニッシュ流のハグも自然になった。昨日疲れてもパーティに行った甲斐があった。ロクサーナに会わなければこんな貴重な経験は出来なかった。
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