構造家の資質
午前中事務所で打ち合わせ。シンプルな場所を森の中に作るというテーマ。シンプル=最小限という考え方もある。それってどのくらいだろうか?「起きて半畳寝て一畳」とも言う。でも茶室じゃ生活は難しかろう?カップ・マルタンには風呂がない。
佐藤淳さんから届いた『佐藤淳構造設計事務所のアイテム』INAX出版2010を眺めた。美しい写真が前半を占め、後半は構造解析プログラムのソースコードである。このヴィジュアルなギャップに驚かされる。そして、そう思いながらも良い構造家はこのギャップの底から双方を同時に見られる人なのだと思い直す。ソースコードの寸分狂いのない論理があやふやで心もとない視覚をアンカーするとき建築が生まれるということを良い構造家は教えてくれる。そんな構造家のあり方がこの本には詰まっている。また佐藤さんと仕事をしてみたくなった。
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