東京都知事の力
午前中に若松均さんのオープンハウスを拝見しに麻布へ。麻布はもちろん一等地だが不便な場所。そんなわけで今まであまり足を踏み入れたことは無かったが、気持ちのいい住環境である。相変わらず少し乱暴で、でも見ごたえのある設計を見せてもらう。いい気分で駅近くのカフェへ。昼食後行こうかどうしようか迷ったが南北線一本なので不動前の藤村さんのオープンハウスにも足を伸ばす。http://ofda.jp/column/。午後事務所に戻り大きくなった模型を見ながら次に検討すべき項目を挙げていく。やることはまだいろいろある。
帰宅後風呂で佐々木信夫『都知事』中公新書2010を読む。東京のGDPはカナダを抜き世界第9位の国に匹敵し、世界上位500企業の都市別本社数51社で2位のパリ27社に大きく水をあける。都市別GDPは文句なく世界トップ。国内的に見ても日本のGDPの2割、国税収入の4割が東京から生まれ、本社本店外国企業の5割が東京にある。この辺まではまあ想定内だったのだが、一番驚いたのは大学生の4割弱が東京で学んでいるという事実。そんなに学生がいる都市なんだ。やはりマンモス大学が多いのか?
知事と言うのは直截選挙で選ばれているので議員の互選で選ばれる首相より市民の代表という意味合いが強い。政治ゲームの中で決まる首相とはわけが違う。首相がどうなっても日本の政治は今のところあと5年くらいこの体たらくが続くような気がする。それは首相の資質の問題ではなく政治のルールの問題でありルールを変えていくのに時間がかかると思うからだ。一方知事と言うのは権力が集中しているのでやろうと思えばいろいろなことができる。横浜、大阪、宮崎と見れば分かる。だから次の知事の資質は首相とは異なり直接政治に影響を及ぼす。そして東京都の施策は半ばイコール日本の進む方向に大きく左右する。その意味では次の都知事選はとても大事な選挙だと思う。
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