「春風や闘志いだきて丘に立つ」 虚子
午前中事務的雑用。メールチェック。母親から久しぶりのメール。転職先に行く私の心境を慮り高浜虚子の詩が添えられていた「しゅんぷうや とうしいだきて おかにたつ」。何時までたっても母親は母親。こういうときにいつでもさりげなくこちらのエンジンにガソリンを注いでくれる。
昼食を家族ととった後デザートにケーキが出てきた。そのケーキの上のチョコレートに「信大ご苦労様、理科大頑張って」と書かれてあった。あれあれ親・子・娘で示し合わせたように、今日は何の日?
夕方中沢康彦『星野リゾートの事件簿』日経BP社2006を読む。軽井沢の星野リゾートを始め。日本全国の経営不振のリゾートを傘下に入れて復活させてきたその実態が描かれている。青森の古牧温泉がそのひとつとして描かれていた。ここは祖母の料亭を贔屓にしてくれていた渋沢栄一の書生杉本さんが創業した巨大ホテルである。祖母はある時期杉本さんの依頼でここの総支配人をしていた。そんなわけで僕も幼少のころここに来たことがある。でもそれきりである。
去年、東さんが設計した星野リゾートの商業施設を見学させていただいたことがある。その時星野リゾートの方が自信を持っていろいろと説明してくれたことを覚えている。働きがいのありそうな職場だなあと感じたが、この本では常になんでも言えるフラットな組織を目指していることが強調されていた。昨日読んだユニクロとはかなり違うようである。リゾートの質は僕には分からないけれど、星野社長が言うように、星野リゾートは日本で日本人の手によって一流のホスピタリティを作る努力をしているのだろう。
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