「機能消費」と「つながり消費」
朝一のあずさで塩山へ。撮影。大きな建物の撮影は時間がかかる。普通は建築的に重要なカットしか撮らないのだが、児童養護施設という発展途上のビルディングタイプなので記録的に殆どの部屋を撮影した。未済工事の工事中で周囲の工事車両をあっちこっちに動かしてもらう。夜景が撮り終わったのは7時過ぎ。しかし朝日で撮りたいカットが残ったのでカメラマンの上田さんにはもう一泊してもらうことにした。
僕は夜のかいじで新宿へ。車中佐々木俊尚『キュレーションの時代―「つながり」の情報革命が始まる』ちくま新書2011を読む。情報革命(ツィッターなどの)がもたらす消費行動の分析が面白い。大衆消費社会が終わりマス情報に規定された記号消費の終焉は既によく言われていることだが、著者はその先として「機能消費」と「つながり消費」をあげている。前者は言うまでもなくユニクロのようなブランド記号の価値を捨象し機能性に特化した商品の消費のことであり、後者はネットなどを通じて口コミで広がるピンポイント的な消費をさしている。もちろん著者は後者が更に伸びていくだろうことを予言している。さてどうなるだろう?衣食住を考えれば食はかなりその傾向があるだろう。理由は食べ物は見本が無いから。では衣はどうだろう?衣は試着できるのだから人の意見はあまり重要でもないのかもしれない。では住は?建築家の優劣がツィッターで呟かれたりするだろうか?良くも悪しくもそれは不気味。
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