レベルを落とさず教育する難しさ
朝ジムに行って走る。帰宅後読書。先ず西和夫『二畳で豊かに住む』集英社新書2011を手にする。現在設計中の児童養護施設の個室が狭い狭いと施設長に言われるのだが、そう簡単に延べ床を大きくできないし、、、、狭さ克服のために先人の知恵を追う。しかし先人の二畳は概ね戸建。マンションのような建物の中の二畳とは大違いである。次は古郡延治『あなたの表現はなぜ伝わらないのか―論理と作法』中公新書2011。これはタイトルに偽りありだな。それを見抜けない読者が悪いとも言えるけれど、この問いに対する答えが書いてある本ではない。午後かみさんと千駄木散歩。谷中銀座でお茶をする。細長いドーナツがおいしい。凄い人。天気がいいからだろうか。帰宅後千田有紀編『上野千鶴子に挑む』勁草書房2011を読み始めた。熱い風呂で汗垂らしながら読む。先日この本の編者である千田有紀さんの『日本型近代家族』を読み、なかなか面白かったのでこの上野千鶴子退官に際して弟子たちが作り上げた上野批判論文集を買ってみた。さすが上野。通り一遍の退官論文集などつくらなせないところが見習える。内容も濃い。最後に千田が上野にインタビューしている中で上野はこんなことを言っていた。教員の仕事は研究と教育だが、自らの研究レベルのままで教育できる大学は数少ない。上野はその幸運に恵まれたという。僕もそれは痛感する。そして僕もなるべくそれをやろうとしてきた。しかし知らぬ間に複雑なことを簡単にし過ぎていたり、難しそうな内容をはしょってしまう自分に気づく時がある。
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