ホームレス住居
昨晩はモノ整理が遅くなりそのまま実家に泊まる。数十年ぶりである。親父が入院した書斎を借りて布団を敷く。亡霊でも出るかと思ったが出たのは鼠くらいである。朝起きて布団を干して、またひたすらごみとの格闘である。どうして不要なコンビニの袋とか、デパートの包装紙とか、使いそうもない什器とか、埃をかぶったぬいぐるみとか、賞味期限が切れたレトルト食品とか、缶詰とかとっておくのだろうか?、徐々にこのだらしなさが腹立たしくなる。一つの収納を終えてまた次の収納を開ける。とんでもない量のモノモノモノが眼前に迫る。生前は整理したくとも触らせてくれなかった。アンタッチャブルな世界であった。それもそのはず、さまざまなところに貴重なモノが挟まっている。しかしこうして不快に思っていたものを一気に全部捨てるのは爽快である。
庭の一角はごみの山。ホームレス住居のようである。
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