手形が伝える人生
朝から午後まで、理科大の公募推薦入学試験。応募者は減ったもののとても魅力的な人材が受けてくれることが嬉しい。2部ならではの人材である。終わって四谷のジムで20分自転車、20分ランニング。サウナを浴びてから原宿へ。竹下通りの喫茶店兼画廊で三輪映子さんの新作展。彼女はずっと版画や切り絵そして童話の絵と詩を作る作家だったのだが、今回は「目には目を歯に歯を」というタイトルで、植物の芽や葉を背景として丹念に描き、その上に人の手の形を切り取った切り紙の手形を載せると言う表現を試みている。人の種類は幼児から100のおばあさんまで千差万別。
植物は描くのに3日かかるそうである。全部で36枚近くあるので植物だけで100日。そして36名の手形をとってその上に張り付ける作業が一カ月くらいかかったようである。人の手にはなんだか人生が滲み出る。私の祖母の妹は100歳近くしてまだ生きているが彼女の手だけはなんだか全く他を寄せ付けない妖気を漂わせている。
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