OBのみで審査する講評会
午前中国立新美術館で野田裕示個展を見る。久しぶりに心に響く絵を見た。http://ofda.jp/column/午後社会人大学院の試験をしてから一部(昼の部)の卒制講評会。常勤教員によって採点された37作品の中から選ばれた上位12名が今日発表される。教員の採点は既に終り優秀賞を含め順位は既についているので今日はOB会(それを築理会と呼ぶ)による採点の場である。会場にはOB20名、常勤非常勤20、学生100名くらいいただろうか熱気と緊張感。司会は宇野さん。
講評自体は常勤も非常勤も行うが最後の審査は選ばれた5人のOBによって行う仕組み。4人の建築家(薩田英男、川辺直哉、野田郁子、佐藤勉)と1人の構造家(加藤政寛)により12の中から先ず4つが選び出され議論の末に2つが残りそして一位が決められた。
一位を決める過程で最後に残った二つは日生劇場のコンヴァージョン計画と石切り場の再生計画。いずれも今ある何かに手を加えるというもの。新たにザ・ケンチクを作ると言う案はそもそも余り無かったし最後に残らなかった。でも実は僕の採点で一位はこの両者ではなかった。今日の12名の発表にさえ残らなかった。吉祥寺の路地に屋根をかけるという案だった。とてもコンセプチャルな試みだったので誰にも理解されなかったようだ。教員の採点表を見ても僕だけ95点で後は皆70点台。惜しいなあいい案だったのだけれど、、、、
講評会の多い年度末。これで全部終わった(と思う)。
たまに拝見させてもらっています。僕は先生が高く評価した作品を作った人と友人でして、何回か話を聞いていました。それでコメントをしたくなりました(笑)
僕は作品化されたものを写真で見せられたとき、ノイズを捨象した(ミニマム化した)建築を作ろうとした結果なのだと思いましたが、改めて考えてみると彼はもしかしたらノイズそのものをあえて具象化したように思えます。それは中を通ったとき、建物にある看板やポスターといったノイズを見ることを妨げるノイズなのかもしれません。そういった中で人がノイズから解放されるとまでは言えませんが、少なくともノイズが一瞬でも消えた世界を味わえるのかもしれないと思いました。