スペイン語文化圏の建築に浸る
今回アルゼンチンに来たのは展覧会、講演会、ワークショップをするためです。全体のタイトルはantipodas12(地球の裏側2012)と言います。2009年にブエノスアイレスで行われたantipodas日本建築展に始まり、翌2010年に信州大学でantipodas10(展覧会、講演会、シンポジウム、ワークショップ)を開きました。そこで今年はブエノスアイレスで同様のことをしようという企画です。
過去2回のプロジェクトを発展させようと今回は3つの点が変りました。
① 開催国のみならず参加国(今回は日本)の学生も多く参加
展示模型を作る学生に「せっかくなら見に来る?」程度の気持ちで聞いてみたのがきっかけで結局7人の参加になりました。
② 展覧会は建築家として2チームに加え書が参加
どうせやるなら坂牛ともう一人くらい建築家がいてもいいなあ、という話でたまさかヴェネチアビエンナーレのアルゼンチン館をデザインしたロベルトが日本館のアトリエワンを知っていたことがきっかけでした。加えて建築以外に写真か書を入れたいと言う先方の要望から、書家である配偶者が書の展示をコーディネートすることとなりました。
③ 模型主体の展示
私と塚本氏との話し合いの中で2次元じゃ書に勝てないよなという認識から頑張って模型を作ることとしました。
そうやってスケジュールを決めたのが去年の秋。しかし後で分かったことですが、実はアルゼンチンもこの時期は4連休。そこで連休後を本格的な活動の開始とし、それまでは準備(会場づくりや学生への軽いオリエン)期間としました。そんなわけで今日明日はオフな日。市内建築観光にでかけました。
アルゼンチン独立200年記念館(これがなかなか素敵)。設計者と記念撮影。
近代美術館(設計はエミリオ・アンバース。彼がアルゼンチン出身だったとは知らなかった)
その他いろいろ観察して疲れたところでカフェへ。すかさずメールチェックです。
すると突如Iphoneが鳴り出しました。日本からかかってくることさえないのにいきなりラテン系の英語が聞こえてきます。どうも相手はグアテマラのUNIS(Universidad de Ismo)の建築学科長。夏に開く年に一度の建築デザイン会議に招待したいとのこと。インターナショナルアーキテクトとしてもう一人ラファエル・モネオの娘が呼ばれ、10名程度のセントラルアメリカのアーキテクトが参加するとのことです。周りの騒音と彼女の早口で半分しか聞き取れないのですが、日程は調整すればなんとかなりそうなのでひとまず了承しました。こうしてどっぷりとスペイン語文化圏の建築に沈潜することがここ10年くらいの僕の興味です。
You must be logged in to post a comment.